旧機種の音も出せるから、4倍楽しい
今回お話を伺ったのは、KORG DS-10やElectribeの開発でもおなじみの金森さん、そして金森さんと共にmicroKORG XLの音色データを担当された大田さんだ。まず最初にこの二人の息の合った演奏をどうぞ。曲は公式サイトにもアップロードされているデモトラック「RADIOTEK」!
──……うへーっ。いきなりすごいんですけど。
Denkitribe まさかあのデモ曲を生で聴けるとは……。
金森&大田 今日はよろしくお願いします!
──それでは興奮覚めやらぬまま、やむを得ず仕事に移ります(笑)。まずエディターに付いてくる音色データですが。
金森 既発機種のプリセット音色を再現したデータを付けました。初代のmicroKORG、MS2000、そしてMS2000Bの3台分ですね。
──合計4台分と。僕はmicroKORG XL以外の3台は触ったことがないのですが、どれもバリバリの電子音で驚きました。
Denkitribe そもそも初代やMS2000とは音発音方式やパラメーターが全然違うので、それらと同じ音を再現するのは難しかったと思いますけど、どうでしょう?
そうですね。じゃあ、どれくらい似ているか本物と比べてみましょうか。
ということで初代microKORGと新型のmicroKORG XLを交互に弾いてもらい、その音色を比べることに。初代はプリセット、新型にはその再現データが入っている。
Denkitribe ……いやあ、ほとんど聞き分けられないじゃないですか。
──一体どうなってるんすか。実はMIDIで接続していて、同じ音源を鳴らしているとかじゃないですよね?
金森 いえ、そんな卑怯なことはしていませんよ(笑)。
──ほとんど同じ音が出てしまうということは、初代の立場はどうなるんですか?
金森 初代には初代のデザインと操作性がありますので。やはりパラメーターは本体で一望できたほうがいい、というニーズは強くあります。