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パワポで極める「ビジネス極意」 第5回

これぞ完璧企画書――「1枚企画書」パターン実例3題

2009年03月30日 06時00分更新

文● 竹島愼一郎

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プレ企画書 No.2
B(背景)+T(課題)=課題提起型

企業の社会貢献を宣言した
ミッション遂行型企画書

 農業とバイオテクノロジーがテーマであるなら、花、草、大地、緑などの写真を使うと、そのイメージが伝わってくる。

 企画書ではこのように、打ち出したいイメージに合わせて全体のテイスト(醸し出す雰囲気)を1つに統一する。これを「1つのイメージの原則」という。この企画書がその典型的な例のひとつである。


企画の特徴

最初に見解とインパクトのある造語を出して興味・関心をそそる

最初に見解とインパクトのある造語「Agri-Citizen Company」を宣言し、具体案で補足、それからコンセプトと計画を示していくという流れで、視聴者の興味・関心をそそる

 企業の社会貢献がここでのテーマです。それを「ミッション」(社会的使命)として宣言したのがこの企画書のフェーズ1です。

 内容的にはV(見解)ですが、背景には、世界の後進地域との貧富の格差、貧しい国の劣悪な環境、頻発する自然災害と数多くの被災者が現われているという現状=S(情況)が踏まえられています。よって、SVのタイプは《B(背景)+T(課題)=課題提起型》です。

 C(中核概念)は、宣言の名前にもなっている造語の「Agri-Citizen Company」です。その内容を開いて示したのが、その下の「A」+「B」=「C」(世界農業市民・社会貢献企業)という図式です。これがI(具体案)です。

 社会貢献企業になるには、どうすればいいかを「貢献と協力」という見出しで2つの側面、合計4つのポイントで示した最下段がP(計画)です。


完成企画書

ミッション遂行型企画書

社会貢献を会社の使命と宣言するミッション遂行型企画書の完成図


 (次ページ、「この企画書の『見せ方のポイント』&『水の入ったタンク』の描き方」に続く)

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