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フィルム対応で2万円以下のスキャナー「GT-F720」

2009年03月24日 17時00分更新

文● 柴田文彦

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文字原稿のスキャンで多彩な補助機能が活躍

 本機はドキュメントスキャンを強力にサポートする機能を搭載している。背景にムラのある原稿をスキャンするときは、「文字くっきり機能」がお勧めだ。実際に文字主体で裏写りのある原稿をスキャンすると、全体の濃度を調整してコントラストを高め、見事に裏写りを消してくれた。

文字くっきり

「ホームモード」の「画質調整」にある「文字くっきり」にチェックマークを入れてスキャン

左がそのままスキャンした画像で、右が文字くっきり機能を使って取り込んだものだ。原稿の背景色や裏写りを自動補正して、視認性の高い文字(画像)を得られた

 また「ドロップアウト」は、カラーマーカーやサインペンの書き込みを取り除く機能。指定した色だけを対象にして、書き込みがほとんど気にならない程度に消してくれた。なお、ドロップアウト機能は特定色を消し去るのでカラー出力には非対応。そのため、「プロフェッショナルモード」の「イメージタイプ」で「モノクロ」か「8bitグレー」に設定しないと機能を実行できない。

ドロップアウト

書き込みを消したいなら、「プロフェッショナルモード」のサブメニューにある「イメージオプション」から、削除したい色(赤/青/緑)を指定すればいい

赤い文字が消えた

 ちなみに「GT-F720」のフィルムスキャン機能を省いたモデルとして、光学解像度は4800dpiの「GT-S620」(実売価格:1万円前後)もある(Amazon.co.jpで見る)。OCRソフトも付属するので、ネガやポジを読み込む機会のないユーザーにはこちらをお勧めだ。


【Conclusion】
○ 4800dpiの光学解像度とCCDセンサーによる高いスキャン性能を実現。インターフェースがシンプルで、誰でも簡単に操作できるのもいい。
× OCRソフトがカラー画像に対応していないのは残念。ドライバーソフトからドロップアウト機能を有効にする操作方法がわかりづらかった。


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