「歌に形はないけれど」は悔しさから生まれた
―― dorikoさんはバンド経験があると伺いました。ドラムに鍵盤と、幅広くこなしていたようですが?
doriko 地元バンドとしてドラムもやりましたが、一番やったのは「打ち込み+キーボード」をやっていました。地元でやってると、バンドって全然流行らないんですよねw
kz 地元のライブハウスとかは大体そんな感じですよね、観客10人とかww ぼくも趣味程度にやっていたバンドはあったので、ドラムかキーボードでライブは何回かしていたんですが。バンドもそうなんですけど、dorikoさんが一番最初に作曲しようと思ったきっかけって何だったんですか?
doriko バンドのメンバーに「お前ピアノやってただろ、何かつくってみてくれ」と言われて作ったのが初めでしたね。それを聴かせたときのメンバーが「え……」みたいな顔をしていてww 頭の中ではもうちょっと良い曲だったんですが、それを巧くアウトプットする手段がなかったんです。
「メンバーをなんとか見返してやろう」と思って。当時DTMが流行しはじめていたので、まずはそこから飛びついていった感じですね。でも、それで作りつづけていたら今度は「これで何が出来るの? なんか役に立たないことやってるよね」なんてことを言われてしまったんですよね。音楽には人を動かす力がある、これは絶対にムダじゃないはずだという思いを強くしていった結果に出来た曲が「歌に形はないけれど」だったんです。
kz すいません、ぼくは本当に短いエピソードになりそうですけどww 小学4年生のころ、坂本龍一さんのコンサートに連れて行ってもらったことが直接のきっかけですね。「こういうものをやってみたいな」と思いました。
中学校の頃にヤマハのクラビノーバからMIDI録音できるんだということを知り、その後にシーケンサーソフトを知り……という感じですね。基本的には「どうもこんなことが出来るらしい」というところから入るんですよ。
―― どなたかに作った曲を聴かせたことは?
kz ほとんどなかったですね。その意味で一番初めに来るのが「Packaged」だったんじゃないかと。それまではまあ自己満足ですよねww ただ、実際にネットに上げはじめてからはリスナー目線で曲を考えるようになりました。