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三洋電機、H.264対応動画デジカメ『DMX-CG65』を発売――動画共有サービス/ブログサービスとの共同プロジェクトも発表

2007年03月13日 22時50分更新

文● 編集部

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三洋電機(株)は13日、ムービーカメラ“Xacti(ザクティ)”の新機種として、動画圧縮方式にH.264を採用した『DMX-CG65』を4月下旬に発売すると発表した。価格はオープン。編集部による実売予想価格は5万円前後。同日、東京・台東区の三洋電機 東京ビル 2階大ホールにて記者発表会が行なわれた。

併せて、“Xacti”とブログサービス/動画共有サービス/インターネットTV局との連携をはじめとするさまざまな施策を行ない、“Xacti”およびウェブコミュニティーサービスの普及を目指す共同プロジェクト“Xacti 2.0”を、同日付けで発足させると発表した。“Xacti 2.0”に参加するのは、(株)SEEBOX、(株)エムログ、シックス・アパート(株)、(株)ボイスバンクの4社。

シルバー(S) グリーン(G) ブラック(K)
シルバー(S)グリーン(G)ブラック(K)
『DMX-CG65』

『DMX-CG65』は、2006年9月に発表された『DMX-CG6』の後継機種。新たに開発された映像処理LSI“ピュアフォースエンジンIII”を搭載し、動画圧縮方式にMPEG-4 AVC/H.264を採用したのが特徴。MPEG-4 AVC/H.264の採用により、データレートを従来と同じに保ちながら圧縮効率を高めたことで高画質化を図ったほか、従来と同じ画質を保ちながらデータレートを低く設定することで動画の記録時間を延長したモードも搭載する。音声記録方式にはAAC(サンプリングレート48kHz/16bit)を採用する。

撮影素子は1/2.5インチ有効600万(総画素数約637万)画素CCDを搭載。静止画撮影時のISO感度は最大ISO 1600相当に対応する。動画撮影時の撮影感度を高める同社独自の“9画素混合技術”を採用したほか、“シーンセレクトショット機能”の“ランプモード”ではフレームレートを自動調節することで最低照度約2ルクスでの撮影が可能。手ぶれ補正は、静止画撮影時は撮影時の手ぶれの方向とぶれの量を内蔵のジャイロセンサーにより検出し、ぶれ成分をデジタル処理で打ち消す“手ぶれキャンセラー”が搭載されている。動画撮影時はボディーを握って撮影するスタイルにおいて生ずる手ぶれ周波数に適応したアルゴリズムや、手ぶれとカメラワークによる揺れの違いを的確に判別するというデジタル手ぶれ補正機能により手ぶれを防止する。ボディーには、自然な姿勢で撮影できるというエルゴノミクススタイルを採用する。動画撮影時でもモードを切り替えずに静止画撮影が可能なほか、ほとんどの操作を親指だけで行なえる。

動画のファイルフォーマットはMP4、静止画のファイルフォーマットはJPEG(Exif 2.2)。“16:9ワイド写真撮影機能”を搭載し、静止画の記録画素数は最大3680×2760ドット。動画の記録画素数は、“TV-SHQ”モードが640×480ドット(毎秒30フレーム、ビットレート3Mbps)、“TV-HQ”モードが640×480ドット(毎秒30フレーム、ビットレート1.5Mbps)、“Web-SHQ”モードが320×240ドット(毎秒30フレーム、ビットレート3Mbps)、“Web-HQ”モードが320×240ドット(毎秒15フレーム、ビットレート1.5Mbps)。記録メディアはSDHCに対応し、“TV-HQモード”で約10時間の動画が撮影可能。撮影距離は“スーパーマクロ”モード時で最短1cm。

液晶ディスプレーは2.5インチカラーTFT液晶パネル(約11万画素)を搭載。インターフェースはUSB 2.0、AV出力兼用のステレオミニジャックを装備する。AV出力端子にヘッドホンを接続すれば動画記録中の音声モニターも行なえる。映像の出力方式はNTSC/PALに対応する。本体サイズは幅67.7×奥行き34.5×高さ100.3mm、重量は約150g(電池、メモリーカードを含まず)。電源は内蔵リチウムイオンバッテリーを利用し、約155枚(CIPA規格)の静止画撮影/約70分の動画撮影/約200分の動画再生が行なえる。充電はUSBバスパワーで行なう。本体カラーはシルバー(S)、グリーン(G)、ブラック(K)をラインアップする。付属ソフトは、MPEG-4ムービーや写真からオリジナルDVDを作成できるソフト『Ulead DVD MovieWriter 5.0 SE』と、MPEG-4に対応した写真/動画管理ソフト『Ulead Photo Explorer 8.5 SE Basic』など。付属ソフトの対応OSはWindows Vista/XP/2000。

記者発表会には三洋電機 DIカンパニー DIシステムビジネスユニット 企画部 部長の豊田秀樹(とよだ ひでき)氏、国内営業統括本部 課長の原 貴志(はら たかし)氏、SEEBOX 代表取締役の飯島勵(いいじま つとむ)氏、エムログ 取締役の大石哲司(おおいし てつじ)氏、シックス・アパート 代表取締役の関 信浩(せき のぶひろ)氏、ボイスバンク 代表取締役の木ノ川義英(きのかわ よしひで)氏の6名が出席した。

ムービーカメラの楽しさを
インターネットユーザーに伝える

三洋電機 DIカンパニー DIシステムビジネスユニット 企画部 部長の豊田秀樹氏
三洋電機 DIカンパニー DIシステムビジネスユニット 企画部 部長の豊田秀樹氏

豊田氏は、「『DMX-CG6』とシェイプが同じじゃないか、と思われるかもしれないが、中身、心臓が進化している。インターネットで広く使われているMPEG-4 AVC/H.264を採用したことで、ネットワーク環境で活用できるムービーの撮影が可能になった」と『DMX-CG65』をアピールした。



国内営業統括本部 課長の原 貴志氏
国内営業統括本部 課長の原 貴志氏

続いて原氏が登壇し、“Xacti 2.0”の説明を行なった。これは“Xacti”を通じてユーザーに人や情報、場所、自然、コミュニティーとの繋がりを提供するソリューションとして同社が提唱している“Xacti-Universe(ザクティ・ユニバース)”の発展形として発足したもの。ムービーカメラの楽しみ方を広くインターネットユーザーに伝えるため、ブログサービスや動画共有サービスを運営する企業であるSEEBOX、エムログ、シックス・アパート、ボイスバンクと共同で実施するプロジェクトとなっている。4社が運営するブログサービスや動画共有サービスなどと“Xacti”とを連携させたサービスを提供するほか、インターネット上での高画質デジタルムービーコンテンツの普及を目的として技術協力や共同プロモーション、共同研究を行ない、“Xacti”と4社のウェブコミュニティーサービスの双方の発展を狙おうというもの。その主な内容は以下のとおり。



SEEBOX
SEEBOXが運営する動画共有サービス“SEEBOX STUDIO”と“Xacti”の共同プロモーションや、技術協力/共同研究を行なう
エムログ
個人や団体が動画をアップロード/配信できる同社のインターネットTV局“てれびぃ”に“Xacti”ユーザーのための“XactiTV 湾岸支局”を設置するほか、“Xacti”に対応するブログサービスを開始する
シックス・アパート
同社のブログサービス“Vox”に“Xacti”ユーザーのためのコミュニティー“Xactiグループ”を設置するほか、“Xacti”と“Vox”の共同プロモーションを行なう
ボイスバンク
“Xacti”をパソコンに接続することで自動的に“Xacti”の動画をサーバーにアップロードできるクライアント/サーバー管理ソフト“Xacti アリゲーター(仮称)”の提供
SEEBOX 代表取締役の飯島勵氏 エムログ 取締役の大石哲司氏
SEEBOX 代表取締役の飯島勵氏エムログ 取締役の大石哲司氏
シックス・アパート 代表取締役の関 信浩氏 ボイスバンク 代表取締役の木ノ川義英氏
シックス・アパート 代表取締役の関 信浩氏ボイスバンク 代表取締役の木ノ川義英氏

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