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インテル、802.11nドラフトに準拠した無線LANモジュール“Next-Gen Wireless-N”を発表

2007年01月25日 23時32分更新

文● 編集部 小西利明

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802.11nドラフトに準拠した無線LANモジュール『インテル Next-Gen Wireless-N ネットワーク・コネクション』。型番は『Intel Wireless Wi-Fi Link 4965AGN』
802.11nドラフトに準拠した無線LANモジュール『インテル Next-Gen Wireless-N ネットワーク・コネクション』。型番は『Intel Wireless Wi-Fi Link 4965AGN』

インテル(株)は24日、無線LAN規格“IEEE 802.11n(ドラフト)”に準拠した無線LANモジュール『インテル Next-Gen Wireless-N ネットワーク・コネクション』を発表した。パソコンメーカーへの出荷はすでに開始されており、搭載ノートパソコンは30日のWindows Vistaの発売に合わせて、各パソコンメーカーから出荷される。802.11nのドラフト仕様(ドラフトn)に準拠しており、同社では高速な通信速度と広い接続範囲を実現しながら、搭載ノートパソコンのバッテリー駆動時間も延長できるとしている。

発表された無線LANモジュールは、コード名“Kedron”(ケドロン)で呼ばれていたもので、次世代のノートパソコン用プラットフォーム“Santa Rosa”の無線LANモジュールとして想定されていた。しかしSanta Rosa自体がいまだ発表されていないため、無線LANモジュールだけが先行して市場に投入されることになる。モジュール自体は、接続インターフェースにPCI Expressを使用する内蔵用ミニカード『Intel Wireless Wi-Fi Link 4965AGN』と称されており、IEEE 802.11a/b/g無線LANと、802.11n ドラフト1.0の4種類の通信規格に対応する。ミニカードのサイズは幅50.95×高さ3.30×奥行き30.00mm。重量は7.2g。

なお現時点での対応OSはWindows Vistaのみ(32bit版および64bit版)となっており、同社ウェブサイトにある4965AGN用ドライバーソフトウェアも、Windows Vista用しか用意されていない。

802.11nは既存のIEEE 802.11a/b/gを大きくしのぐ、理論値で最大600Mbps、実効値でも100Mbps程度の通信速度を実現する高速無線LAN規格である。インテルでは4965AGNによって、IEEE 802.11a/gと比べて最大5倍の高速通信と、最大2倍の接続範囲の広さを実現するとしている。さらに他の無線LANモジュールメーカーが供給している11n対応無線LANモジュールと比較して、ノートパソコンのバッテリー駆動時間を最大1時間延長できるとしている。

しかし802.11nは、現在まだ草案(ドラフト)の段階であり、正式な規格化は2007年中と言われている。すでに無線LANモジュールメーカー各社が、“11nドラフト準拠”と称するモジュールを出荷しているが、現段階では異なるモジュール間での相互運用性については、保証されない状況である。

4965AGNとの接続テストに合格した無線LANアクセスポイントに添付される“Connect with Centrino”のマーク4965AGNとの接続テストに合格した無線LANアクセスポイントに添付される“Connect with Centrino”のマーク

そのためインテルでは、(株)バッファローや米Belkin社、台湾ASUSTeK Computer社など無線LANアクセスポイントのベンダー各社と協力して、4965AGNとパートナー企業のアクセスポイント間での相互運用性を高めるための検証プログラム“Connect with Centrinoプログラム”を行なうことも合わせて発表した。4965AGNとの検証テストに合格したアクセスポイント製品に、“Connect with Centrino”のマークが添付されるため、エンドユーザーは対応製品を安心して購入できるとしている。

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