カシオ計算機(株)の米国法人Casio Computer社は8日、2007 International CESの同社ブース内で、デジタルカメラの新製品『EXILIM EX-V7』を発表した。米国での出荷時期は3月で、価格は399ドル(約4万7000円)。日本国内での価格や発表時期は明らかになっていないが、全世界での展開を考えているという。
EXILIM EX-V7。レンズバリアーを横にスライドさせることで、起動する |
特徴はインナータイプとしては初めて光学7倍の高倍率ズームを搭載した点。薄さ1インチ(約2.54cm)のコンパクトな本体でありながら、最大266mm相当(35mm換算時)の望遠撮影が可能だ。また、光学式の手ぶれ補正や、デジタルカメラ初をうたうMPEG-4 AVC(H.264)動画の記録にも対応した。動画の記録時間はノーマルモード(640×480ドット/30fps)で、2GBのカードを使用した場合、最長3時間となる。
音声のステレオ記録に対応するほか、LEDによるビデオライトも装備しており、動画撮影時にズーミングを行なうこともできる。
背面(写真左)と内蔵リチウムイオン充電池(写真右) |
手ぶれ防止対策に関しては、CCDシフト方式の光学手ぶれ補正に加え、シチュエーションに応じてISO 1600相当まで感度を上げられる“Anti Shake DSP”も装備する。動画撮影時には電子式手ぶれ補正も利用でき、3段構えの構成となっている。
また、ネットオークションに出品する際に便利な“eBay Best Shot”と呼ばれる撮影モードも搭載した。これはパソコンの画面に最適なサイズで画像の記録を行なうモード。この際には、フォーカスモードも小さな製品をクローズアップ撮影して出品する際に便利な“オートマクロ”モードとなる。
撮像素子は1/2.5インチ有効720万画素のCCDで、内蔵11.6MBのフラッシュメモリーに加え、SDメモリーカード(SDHC対応)の使用も可能。出力サイズは静止画の場合、最大3072×2304ドットとなる。動画の場合848×480ドット/毎秒30コマとなる(UHQ Wideモード)。
インナーズームタイプということで起動時間も早く、電源投入からシャッターを切るまでの時間は約1秒。シャッター間隔は0.7秒となる。背面の液晶パネルは2.5インチ(23万400画素)で、パソコンやプリンターとの接続はUSB 2.0(High Speed)経由で行なう。
本体サイズは、幅3.76×奥行き2.35×高さ1.0インチ(約9.55×5.97×2.54cm)で、重量は約5.62オンス(約159.3g)。1回の充電で約240枚の撮影が可能(CIPA測定基準)。
カシオ計算機社長の樫尾和雄 |
なお、発表会場にはカシオ計算機(株)の社長を務める樫尾和雄(かしお かずお)氏が出席。カシオ計算機が今年6月に創立50周年を迎えることに言及しながら「開発力のカシオ」という持ち味を生かしながら、「社会に貢献できる製品作りを目指す」と話した。売り上げ/利益ともに過去最高の水準となった同社だが、50周年の節目を第2創成期としてとらえ、より積極的な姿勢を示していくという。