平成19年 NEC社長 矢野薫 社員向け年頭訓示要旨
次世代ネットワーク(NGN)の活用に向けた動きが活性化、 イノベーションで新しい時代を切り開こう
2007年は、次世代ネットワーク(NGN)活用に向けた動きがスタートする。「NGN元年」と位置づけた昨年は、通信事業者のNGN構築が世界的に本格化した。今年は、トライアルサービスも含めて、NGNというインフラの上に様々な新しいサービスが登場し始め、いつでも、どこでも、安心・安全にICT(注)の恩恵が受けられるユビキタス社会が一層発展する。
NECグループ全体にとって、NGNによるユビキタス社会の進展は、大きなチャンスである。新たなサービスを短期間・適正コストで実現する「サービスプラットフォーム」をはじめとしたNGN構築は今後ますます加速する。企業などもNGNが実現するユビキタス環境を活用すべく自社のシステムを見直す動きが本格化する。また、ユビキタス社会に向けたハードウェアやソフトウェアなどの進化や、新たなユビキタスサービスを利用するインターフェイスとしての各種端末の発展も見込まれる。さらに、ユビキタス社会に向けて、自動車や家電など、あらゆる製品を進化させる半導体や電子部品にもビジネスチャンスが波及する。
こうしたチャンスは、NECが創業以来100年以上にわたって培ってきた先端技術へのこだわりや強みを発揮すれば、確実にとらえることができる。特に、ユビキタス社会実現のカギとなるIT・ネットワーク融合力や大規模・高信頼システム構築力について、NECは世界的にも高い競争力を有しており、まさに「時代の申し子」である。また、NECの企業スローガン「Empowered by Innovation」が示すとおり、我々の原点には、イノベーションによってお客さまの課題を解決する情熱と、お客さまとともに考え最後まで粘り強く取り組むDNAがある。
こうした強みを再認識し、従業員一人ひとりがチャレンジ精神を持ってチームワークを発揮し、イノベーションで新しい時代を切り開いていこう。NECグループ自らが「グローバルなイノベーションカンパニー」へと進化するために、足元をしっかり固めながら、成長に向けた取り組みを、全員参加で粘り強くやり抜こう。
(注) Information and Communications Technology
(用字用語は原文のまま)