●ザ・キング・オブ痛車! 発表!!
これまでに93のエントリーがあった痛車の数々。おそらく読者も、もうお腹いっぱいで、そんじょそこらの痛さじゃ何も感じなくなっているころだろう。ここでは、情熱が裏返り、瀕死の痛さに転化してしまったものを紹介しよう。
・愛を感じるで賞
これは痛い! かなり痛い! 勇気と努力と愛がなければ乗りこなせないシビックだ!
エントリーNo.94:モチーフは、いわずもがなの『魔法少女リリカルなのは』。やってはならない一線を越えてしまった禁断の愛を感じずにはいられない | あ~あぁ。その名も「おぱんちゅ号」。できればマニア涎垂のシマシマおぱんちゅにして欲しかった! |
両サイドに加えリアと屋根にも、なのはをデザイン |
・ミステリアスで賞
都内ではよくみかけるクラウンコンフォート。きちんとかたずけられた車内には!
エントリーNo.95:メイドさんが乗っていた!! 運転席のシートにかけられたメイド服。外回りのステッカーチューンは一切ないが、このワンポイントは、チャリンコがコケるほどインパクトがあった! |
・拭き付け塗装で賞
痛車は、カッティングシートを利用したり、ステッカーに印刷したものをボディに貼っている。多少の日焼けはあるものの、飽きてしまったら新しいキャラ(嫁)に乗り換えることが可能だ。言い換えれば「タトゥーシール」のようなもの。しかしコレは違う! ホンモノの刺青だ! マツダからもらった大事な体に、こんなことちゃって……。
エントリーNo.96:キャラもオリジナルの「Magical Sisters」号。痛車業界では有名な1台だ。見れば分かる通り、これらはすべてエアブラシで描いたもの。黒に直接肌色などは塗れないため、まず下地に白から塗っていくのだと言う |
しかもこのセブンは、ガルウィング仕様。もちろんドアサイドにも、ペイントが施されている |
ペイント部分の拡大。をいをい!見どころは、エアブラシで描いてるってトコだ!パンツじゃない! | リアフェンダーには「Magical Sisters」のロゴ。カッコイイ!! このRX-7を中古に出したら、プレミアが付くのか?買い手が付かないのか? その行く末も気になるところだ |
・何があったんで賞?
紙っ!?
エントリーNo.97:カッティングシートを切ったまではいいが、下半身を貼るのに失敗したんだろうか? 上半身のみが紙に貼られ、それがボンネットに置いてあるという、別な意味の痛さを感じた1台。ドアサイドもめくれ上がっちゃってマス(涙) |
・それはそれは痛かったで賞
ボンネットから両サイド、リアに至るまでフルラッピング仕様のパジェロミニ! 泥よけまでキメたのにっ!
エントリーNo.98:なかなかきれいに仕上がってマス。かなり時間をかけてていねいに貼っていったことが伺える |
がっ!!
あれれ? 製作途中?? 『D.C.II』の白河ななかちゃんが、ぱんつ見せてちょいベロでイイ感じなのにー! |
げげーーーん! 『夜明け前より瑠璃色な』の朝霧麻衣がぁっ!! 紙には「親に剥がされました!! (ToT)」と……。精神的にいちばん痛車! |
まあ、ご両親も相当に痛いお気持ちでしたでしょう。
「○○っ! パンツ見せてるまんがの女の子のシールなんて貼って!! こんなことするために車を買ってあげたワケじゃありませんっ!ご近所にも恥ずかしいじゃないのっ!今すぐ剥がしなさいっ!!」
と罵られ、ママンが必死に剥がしている姿が目に浮かびマス。
最優秀痛車賞!!
栄えある「第1回 痛車最優秀賞」に輝いたのはコレだ!! さっそく『ローゼンメイデン』の「真紅」さんからの発表してもらいましょう!!
(ドラムロール ジャン!)
エントリーNo.99:「こちらになりますわよ」 |
バスっ! しかも2階建てかよっ!!
ナンバーをよく見て欲しい。白い。これは「白タク」ならぬ「白バス」。つまり個人所有の「自家用バス」だ。オーナーは、先日レポートした栃木発コミケ行きの「けよりな」号を主催する木村氏(大型一種免許所持)。同人バスを運行するだけじゃもの足りず、個人でバスを持っている。痛車に廃人の組み合わせは、最強過ぎてゲームバランスが崩てしまうが、しょうがない。
営業用の登録をしていないため、これに乗車できるのはバス仲間など選ばれし者達だけ。当日運行していたアキバエクスプレスも、このバスはスタッフ控え室や、中央運行管理センターとして活躍していた。
運転席のドアには神々しく輝く金色の文字で「自家用」と。鉄っちゃんのエキスも入っていて、ボディーサイド下には「キロ719」という型番がある。「キロ」はディーゼル車のグリーン車を示し、「719」はプレステージ(車種)の型番となっているのだ。両方知らないとサッパリ?なネタは、かなりハイブロー |
巨大なキャンバス兼ボディには、しっかりラッピングが施されている。このバス、実はマニアにとって非常に貴重なバスであり、バスマニアの間では「プレステージに、なんてぇ~ことをしてくれたんだ!」と反感を食らうほど。とはいえオーナーは、購入費以上に修理費をかけ、大事に大事に乗っている。
コミケ開催中の3日間、毎日自宅から会場までコイツを運転して来ていたらしい。その途中、2階の最前席に乗せてもらったが、信号機に手が届きそうなぐらい高く見晴らしがいい。もちろんエアサス車なので乗り心地は最高だ。
すっかり夜も更けたビッグサイトにたたずむ、ZIPANGのPRESTAGE(シャーシはいすゞ製) |
オーナーの木村氏がハンドルを握り、キャビンにスタッフの何人かを乗せて帰っていく姿は、マニアならずとも「バス欲しいかも?」と思うはずだ。
どうだろう。コレだけ痛車を見せ付けられると「自分でもやってみよう!」と創作意欲に燃える読者も多いだろう。そんなキミの熱い愛のこもった痛車を夏の会場で待っている!
なお、記者は、チャリンコの乗りすぎと歩き過ぎて、足はパンパンに、お尻の皮がずる剥けるという災難にあったことを最後に付け加えておこう。