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電源コンセントでLANの構築が可能になる初のPLCアダプターがPanasonicから販売開始!!

2006年12月08日 21時13分更新

文● 増田

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 家庭内の電力線を通じて家庭内LANを実現するという国内初のPLCアダプター「PLCアダプタースタートパック(型番:BL-PA100KT)」と「増設用アダプター(型番:BL-PA100)」がPanasonicから発売された。電源コンセントに繋ぐだけで、家庭で気軽にネットワークを構築できるのが特徴だ。

PLCアダプター PLCアダプター
家庭内の電力線を通じて家庭内LANを実現するという国内初のPLCアダプター「PLCアダプタースタートパック(型番:BL-PA100KT)」と「増設用アダプター(型番:BL-PA100)」がPanasonicから発売

 発売されたのは親機1台と子機1台がセットになった「PLCアダプタースタートパック(型番:BL-PA100KT)」と子機1台の「増設用アダプター(型番:BL-PA100)」。どちらも同社が推進する“HD-PLC方式”を採用する電力線通信アダプターだ。“HD-PLC方式”についてはこちらに詳しいので参照していただきたいが、周波数帯ごとに細かく信号をカットできるという“Wabelet OFDM”方式によって、一部で問題視されている既存のアマチュア無線や短波放送などへの影響を最小限にできる特徴があるという。
 使い方が簡単なのもウリのひとつで、購入後すぐに家庭内のコンセントに接続。親機側をブロードバンドルーター(もしくは光/ADSLモデムなど)にEthernetケーブルで接続して、子機側をPCなどがある部屋のコンセントに接続。最後はPCとEthernetケーブルで接続するだけで利用開始できるという。なお、親機1台に対して子機を最大15台まで接続でき、ネットワーク機器を最大16台まで利用可能。転送速度は理論値で最大190Mbps、実行値は約80Mbps程度となる。

親機 親機
使い方が簡単なのもウリのひとつ。親機1台に対して子機を最大15台まで接続でき、ネットワーク機器を最大16台まで利用可能だ

 ちなみに、PLC方式ではコンセント1つを電源供給以外に使う必要がある。そのため電源タップによっては通信速度の低減につながるため、電源タップ経由でのPLCアダプターの利用は推奨していない。これについては、2007年1月販売予定として、3口の電源タップを内蔵したアダプター、および3口のEthernet端子を持つPLCアダプターも開発しているとのことで、順次解決していくと思われる。
 家庭という比較的ノイズの発生しやすい状況(具体的に言うとドライヤーや洗濯機、掃除機、電子レンジの使用など)でどれほど安定した通信速度が保たれるのか、また無線LANがこれほど普及した現在、果たしてどれほどのニーズがあるかは不明だ。ただ、有線ネットワークのケーブル配線が邪魔、無線LANの電波が届かないし設定も面倒くさいという人にとっては新しいネットワーク構築法として注目の製品となるだろう。
 価格は親機1台と子機1台がセットになった「PLCアダプタースタートパック(型番:BL-PA100KT)」がパソコンハウス東映で1万9200円、T-ZONE.PC DIY SHOPで1万9800円(9日から販売)、子機1台の「増設用アダプター(型番:BL-PA100)」がT-ZONE.PC DIY SHOPで1万2800円(9日から販売)となっている。

接続例 接続例
比較的ノイズの影響を受けやすい点には注意が必要。ただ、有線ネットワークのケーブル配線が邪魔、無線LANの電波が届かないし設定も面倒くさいという人にとっては新しいネットワーク構築法として注目の製品となりそうだ
【取材協力】

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