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ポプラ社、“声で検索できる”子供向け電子辞典を発売

2006年11月08日 19時38分更新

文● 編集部

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(株)ポプラ社は8日、音声認識機能を搭載した子供向けマルチメディア電子事典『デジタルポプラディア プラス2 VOICE』(ポプラディアボイス)の製品説明会を、同社本社にて開催した。価格は4980円で、発売日は17日。

ポプラディアボイス
総合百科事典デジタルポプラディア プラス2 VOICE 学割版』(写真右)。利用には別途『デジタルポプラディア2006セット』(写真左、価格は1万4700円)か、過去に販売していた『デジタルポプラディア2005』が必要になる

「マウスやキーボードから手を移さずに調べられる」

飯田建氏
ポプラ社の飯田建氏

ポプラディアボイスは、子供を対象とした全13冊の紙の百科事典『ポプラディア』をデジタル化し、マルチメディアコンテンツを追加したもの。2005年には基本ソフトとコンテンツを含む『デジタルポプラディア2005』、2006年にはコンテンツを最新のものにアップデートする『デジタルポプラディア プラス1 2006』を発売しており、今回の新製品は2007年版にあたる。

辞典の見出し語は4万7500語、ムービー/サウンド/画像/地図/グラフ/統計/年表といったマルチメディアコンテンツは1万7500点をDVD-ROMに収録している。月に1回、辞典データが最新事情に合わせて更新されており、インターネット経由でダウンロードすることが可能だ。

(株)アドバンスト・メディアの音声認識技術“AmiVoice(アミボイス)”を採用し、付属の有線ヘッドセットマイクをパソコンにつないで使うことで、声で用語の検索やメニュー操作を実行できる。例えば“世界遺産”を調べたい場合、「みだしご(見出し語)」と発話して検索欄に移動し、「せかいいさん」と続ければいい。

同社のポプラディア局局長、飯田建(いいだけん)氏は、音声認識を実装した理由について「子供たちがノートを開いて、鉛筆を持っている状態でも、疑問に思った単語を口にするだけで、マウスやキーボードから手を移さずに調べられることを目指している」と語っている。



検索結果 利用例
“世界遺産”を音で検索した利用例。中央に本文、右側にマルチメディアコンテンツ、下に関連項目などが表示される
同音異義語 メニュー操作
同音異義語の場合は、複数候補が表示されるので見たい項目の番号を読み上げるか、クリックすればいいメニュー操作のヘルプを表示させたところ。例えば検索語にマルチメディアコンテンツ欄に移動したいときは「エムエム」と発音して、「再生」と指示を出す

和田周久氏
アドバンスト・メディアの和田周久氏

記者発表会にはアドバンスト・メディアの営業本部エンターテインメント&エデュケーションビジネスユニットの和田周久氏も参加し、AmiVoiceの特徴を「事前の学習なしで、いきなり高精度の認識率を出せる」と解説した。

また、和田氏は製品開発について「従来の音声認識は大人に合わせていたが、今回は子供が対象ということで、子供の声を中心に反応するようにチューニングしてある。子供は大人よりも個人によって声質にばらつきがあり、実際に多くの子供たちを集めてサンプルを取った」と苦労を語る。

加えて「地方によって、同じ単語でもイントネーションやアクセント、発話スピードが異なるが、それも十分吸収できる」と認識精度の高さをアピールした。

ポプラディアボイスの対応OSは、Windows XP/2000。対応機種は、Pentium III-1GHz以上のCPUと512MB以上のメモリーを搭載したPC/AT互換機。




毎日更新される百科事典

ポプラディアボイスと同時に、オンライン電子辞典の“ポプラディアネット”も17日にオープンすると発表された。サービス利用料は、個人向けが月額840円、年間ライセンスが8400円。小/中/高等学校向けが3万6750円/5ライセンスから。

ポプラディアネット
オンライン電子辞典“ポプラディアネット”。年間ライセンスは、全国の一般書店でパッケージ購入することも可能だ

ポプラディアのコンテンツを検索/閲覧できる“インターネット百科事典”で、飯田氏によれば、トップページの情報は最新ニュースに合わせて、毎日更新するという。ポプラディアボイスのような音声認識機能は備えていない。

飯田氏は、既存サービスについて「国内の子供向けポータルサイトといえば“Yahoo! きっず”“キッズgoo”が2大勢力。しかし、例えば子供が自分の住んでいる市町村の名前などを検索しても、学校などが表示されるだけで、そのものズバリの調べたい内容がすぐに出てこない」とニーズを完全に満たしきれないことを指摘。

ポプラディアネットなら、「市自体の解説や周辺市町村、産業や文化などについて文章やマルチメディアコンテンツで学習できる」と優位性を語った。

対応ブラウザーはMicrosoft Internet Explorer 6.0以上で、ADSLなどの常時接続環境が必要になる(Macのブラウザーには非対応)。個人向けはインターネットから申し込むことで30日間、小/中/高等学校向けは書店から申し込むことで3ヶ月間の無料試用が可能だ。



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