WPC TOKYOの会場には、“韓国パビリオン”“台湾パビリオン”として、日本に代理店を持たない現地企業のブースをまとめたコーナーが用意されている。その韓国メーカーブースで見つけた面白い製品を紹介しよう。
あいにく、アルコールセンサー内蔵のMP3プレーヤーはコンセプトを描いたパネルしか展示されていなかった。そこで、韓国ですでに販売されているという、アルコールセンサー内蔵の携帯電話機をデモしてもらった |
韓国SEJU社は、アルコールセンサーやガス(臭い)センサーを組み込んだ製品を手がけるメーカー。スティック状の『EZ Gas Check』のようなマジメな製品もあれば、ピンクのボディーにハートマークのインジケーターが並ぶ『Kiss-me meter』(キスミーメーター)といったパーティーグッズのような代物まで、硬軟織り交ぜて展開している。そんな同社が現在開発中なのが、MP3プレーヤーにアルコールチェッカー機能を内蔵した“AlcoholTester MP3”だ。現在開発中で、11月頭に韓国で発売予定。価格はMP3プレーヤーに3ドル(約360円)程度コストアップする程度だという。
アルコールセンサーのアプリケーションの画面 |
MP3プレーヤーに、なぜまたアルコールチェッカーを? と思って開発意図を聞いてみたところ、「ディスプレーもバッテリーもあり、飲酒運転の予防にもつながる」と現代の問題点に鋭く切り込んだような回答を得た。さらに同社では“AlcoholTester Navigation”も開発中とのこと。カーナビにアルコールチェッカーを入れたこの製品は、より飲酒運転防止につながりそうだ。
ただし、アルコールチェッカーが飲酒を検知すると、例えばMP3再生ができないとかナビゲーションが始まらない、といった付加機能は用意されていないそうだ。
韓国Benica社のブースは、韓国パビリオンではなく独立して出展している。ここでは、変わったフラッシュメモリーカード『SQ Card』を展示していた。「これからはSDカードじゃない、SQカードだ!」と強い意気込みを語る同社だが、特徴は最大転送速度毎秒60MB(480Mbps)の高速転送と、4方向に端子を持つ正方形のメモリーカードの形状だ。
あいにくその場ではテストできなかったため、実際にSDカードより高速かどうかは不明だが、4方向に端子を持つのはユニークな発想だ。その理由を聞いてみると、「子供に使わせると、方向を間違って差してしまうことがある。このカードならどの方向に差してもOKだ」と答えてくれた。ただし、表裏の違いはあるので、万全というわけでもなさそう。
SQカードのサイズは、SDカードの短辺とほぼ同程度の正方形。4方向に5つの端子があり、どの方向で差しても認識できるという | SQカードを使ったUSB接続の小型TVチューナーデバイス。録画も可能だが、日本の放送にはまだ対応していない |
このメモリーカードを使ったデバイスとして、コンパクトなUSB接続TVチューナーユニットも紹介していた。アナログ/デジタル放送に対応するそうだが、欧州と米国向けで日本の放送はまだ受信できないとのこと。
メモリーカードの価格は1GBで20ドル(約3600円)程度。容量は64MBから4GBまで用意される。チューナーユニットの価格や詳細は不明だ。