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ライカカメラ、『ライカ M8』を発表――M型ライカがついにデジタル化

2006年09月19日 23時35分更新

文● 編集部 小林久

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ライカカメラジャパン(株)は15日、M型マウントに対応したレンジファインダー機『ライカM8』と対応レンズを発表した。発表された製品の価格と発売時期に関しては下記の通り。

M8ブラック M8シルバー
ライカ M8。色はシルバーまたはブラックが選べる

ライカ M8
レンズ交換式レンジファインダー機
57万7500円、11月下旬発売

ライカ エルマリート M f2.8/28mm ASPH.
ライカM型用交換レンズ
17万9550円、年内発売予定

ライカ トリ・エルマー M f4/16-18-21mm ASPH.
ライカM型用広角レンズ(3焦点)
42万7350円、年内発売予定

ライカ ユニバーサル広角ビューファインダーM
焦点距離16~28mmに対応
9万6600円、年内発売予定

ライカ エルマリート M f2.8/28mm ASPH. ライカ トリ・エルマー M f4/16-18-21mm ASPH.
ライカ エルマリート M f2.8/28mm ASPH.ライカ トリ・エルマー M f4/16-18-21mm ASPH.
ライカ ユニバーサル広角ビューファインダーM
ライカ ユニバーサル広角ビューファインダーM


有効1030万画素CCDを搭載した、デジタル版のM型ライカ

6bitコード
レンズに設けられた6bitのコード

ライカ M8は、Mシリーズとしては初のレンズ交換型デジタルカメラ。撮像素子には、ライカMシステムのために特別開発した、有効1030万画素(最大3936×2630ドット)のCCDを採用。低ノイズ化のための対策などを施し、感度はISO 160~2500相当となる。撮像面のサイズは幅27×高さ18mmと、APS-Cサイズよりも一回り大きなサイズ。35mmフィルム換算時の画角は、実焦点距離の1.33倍に相当する。

CCD面に設けられたマイクロレンズの最適化により、画像コーナー部分の口径食を解消。カバーガラスも0.5mmと薄くすることで、通常斜光によって引き起こされる光の屈折を防止した。これにより、画像の周辺部でも高コントラストでシャープな画質が得られるという。また、ライカMレンズの高解像力を生かすため、モアレフィルターも非搭載とした。モアレに関しては画像処理で補正する。

レンズは、1954年以降に製造されたM型ライカ用レンズすべてに対応。レンズマウントのバヨネット・リング部分に設けられた、6bitコード認識用のセンサーによって、装着レンズの識別が可能。これを参考にした絵作りを行なうことで、不自然な口径食の解消など、画質の改善が行なえる。6bitコードを内蔵したレンズは今年7月から出荷されているが、それ以前のレンズに関しても改造により、6bitコードの埋め込みが可能だという。

ファインダーの倍率は0.68倍で、自動パララックス補正機能や、レンズを装着することで、自動的に最適なフレームを選択する“フレームセレクター”の機能も搭載する。操作系は背面の十字キーと絞りやシャッタースピードを設定するための“回転式ダイヤル”による直感的なものとした。シャッターは『ライカ M7』までの布製からメタルブレードのフォーカルプレーンシャッターとなった。



上部から見たところ
シルバーモデルを上部から見たところ。シャッター速度などは手動で設定する

露出モードは絞り優先とマニュアルの2種類に対応。シャッター速度は32~1/8000秒で、本体上部のダイヤルで設定する。背面液晶パネルのサイズは2.5インチ。記録メディアはSDメモリーカードで、最大4GBのカードの利用が可能(SDHC規格対応)。記録形式はJPEGまたはRAW(米アドビシステムズ社のDNG形式)。

ボディーはマグネシウム合金製で、黒の合成皮革張り。トップカバーと底ぶたに無垢の真鍮が用いられている。色はシルバーとブラックの2種類を用意する。本体サイズと重量は、幅138.6×奥行き36.9×高さ80.2mm/約545g(本体のみ)。本体のサイズは、ライカ M7とほぼ同等となる。同梱ソフトとして、RAW現像ソフトの『Capture One LE』、USB 2.0経由で接続したパソコンからカメラを操作できるリモコンソフト『Leica Digital Capture』などが付属する。

前面 背面
前面背面
側面 側面
側面側面

電源はリチウムイオン充電池で、バッテリー寿命に関しては未公開。



ライカブランドのコンパクト&一眼レフ機も追加

また、コンパクトデジタルカメラと一眼レフデジタルカメラ3製品も同時に発表した。これらの機種は、松下電器産業(株)がすでに販売している『DMC-LX2』『DMC-FZ50』『DMC-L1』をベースに外観など、一部仕様を変更したモデルと見られる。

ライカ D-LUX 3
アスペクト比16:9のCCDを搭載したコンパクト機
オープンプライス(予想実売価格:9万円弱)、10月下旬発売

ライカ V-LUX 1
光学12倍ズーム搭載のコンパクト機
オープンプライス(予想実売価格:11万円前後)、10月下旬発売

ライカ デジルックス 3
フォーサーズマウント対応の一眼レフ機
オープンプライス(予想実売価格:30万円台前半)、10月下旬発売

ライカ D-LUX 3 ライカ D-LUX 3
ライカ D-LUX 3
ライカ V-LUX 1 ライカ V-LUX 1
ライカ V-LUX 1
ライカ デジルックス 3
ライカ デジルックス 3
オールブラックのDMC-L1とは異なり、シルバーパーツが利用されている

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