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LUMIX DMC-FX50

LUMIX DMC-FX50

2006年09月19日 00時53分更新

文● 行正 和義

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LUMIX DMC-FX50

松下電器産業

オープンプライス(実売価格:5万円前後)

「LUMIX DMC-FX50」
松下電器産業の「LUMIX DMC-FX50」。

 松下電器産業の“LUMIX FX”シリーズはスリムなボディに光学式手ぶれ補正機構を搭載し、携帯しやすく気軽に撮っても撮影ミスしにくいなど使い勝手の高さが人気のコンパクト機だ。最新モデルとなる「DMC-FX50」は有効720万という高画素化に加え、3インチの大型液晶パネルを装備する強力な製品に仕上がっている(関連記事)。

本体前面
若干大きくなったとはいえ、印象としては従来のFXシリーズとほとんど変わらず、ややボディーの大きさに比べてレンズが小さくなったように見える程度だ。

 スリムな横長ボディのやや左よりに沈胴式レンズを備え、沈胴時にはフラットなフロントフェイスとなるという基本デザインは従来の「DMC-FX01」(2006年2月発表)やそれ以前の「DMC-FX7」(2004年7月発表)、「DMC-FX8」(2005年5月発表)、「DMC-FX9」(2005年7月発表)などを継承するものの、FX50では液晶パネルの大型化に合わせて横幅はFX01から3mm大きく、高さは8mm大きくなった。広角28mm相当(35mmフィルムカメラ換算時)からの光学3.6倍ズームレンズを搭載するのはFX01と同様だ。

本体上面
本体背面の右上には半埋め込み式の小さなモードダイヤルが装備される。スライド式電源ボタンやシャッターボタン周囲のズームレバーなどの操作性は良好。

 外観、特に前方向から見るとFX01などとあまわり変わらず、やや大きくなっただけという印象なのだが、背面を見ると3インチワイド液晶ディスプレーの大きさに改めて驚かされる。FX7~9でも右側に集中した操作系を除けば背面全体が液晶パネルという印象で、ボディーサイズから考えればこれ以上大きな液晶パネルは搭載できない状態だった。本機ではさらに大きな液晶パネルを積むためボディーそのものを大型化した、と言ってもよさそうだ。

本体上面
沈胴時には驚くほど突起の少ないボディー形状となる。右側面にはフタの中にUSB、AV出力が用意される。

 大型液晶パネルを生かした新機能も追加されており、そのひとつが“画面外(逆L字)情報表示”だ。液晶ディスプレーをファインダ代わりにして撮影を行なうほとんどのデジタルカメラにおいて、被写体を表示している画面上に各種ステータスを重ねて表示するのが一般的だ。撮影可能枚数や画質モード、バッテリー残量やフラッシュモード、絞りやシャッター速度などが一目で確認できるのは確かにありがたいのだが、逆に情報量が多くなって被写体をきちんとフレーミングするのに邪魔になり、画面の端に不要なものが写り込んでいても気づきにくいという弊害があった。

背面
実際に手に持ってみると液晶画面はかなり大きく感じる。そのぶん操作部は右端に集中しているが、オート中心のカメラということもあってそれほど使いにくくはない。画面は逆L字表示を行わない標準の撮影中のステータス表示。

 逆L字表示はTVの選挙・台風速報などのように逆L字型(右端と下端)に枠を表示させ、そこに各種ステータスを表示するものだ。フレーミングの邪魔にならないようなステータス表示は各社がさまざまに工夫しているが、この方式は被写体を表示するメインの部分が少々小さくなっても視認性をそれほど気にかけずに済む大型液晶パネルならではの解決策と言えるだろう。

画面外(逆L字)情報表示の画面 2画面再生モード
画面外(逆L字)情報表示を行ったところ。各種ステータスが被写体に重ならないためフレーミングしやすくなる。2画面再生はカメラを縦にして使うもの。露出を振った撮影の確認などで便利だろう。

 もうひとつが再生時の2画面表示で、カメラを90度横に傾けることで縦長となる液晶パネルに2画面を並べて表示するもの。画像はそれぞれ個別にページ送りができる。一眼レフデジタルカメラの一部でも同様の機能を採用しているが、コンパクト機でも露出を振って撮った(ブラケット撮影した)ものや連写画像の中から最良の画像を選ぶために重宝する。

付属品
AV、USBケーブルのほかは充電池+充電器とストラップが付属する。充電池はSDカードと共に本体下部から装着する。

 このほか、最近のLUMIXシリーズの多くが採用している液晶バックライトの輝度を上げて直射日光下でも視認性を高めるパワーLCDモードや、偏光角を変えて下方向から見やすくするハイアングルモードなどを備えている。

 撮影機能は基本的にFX01を継承しつつ細かく機能アップしており、撮像素子が600万画素から720万画素へ向上したほか、AF点は5点から9点へ、ISO感度は最高400相当(高感度モード時は最高800)から最高1250相当(同3200)となった。また、同時に発表となった「DMC-LX2」と同様に、画面内に動く被写体があった場合は自動的に撮影感度を上げて早いシャッター速度で撮影し、被写体ぶれを防ぐ“インテリジェントISOコントロール”も装備する。上位機のLX2のようなマニュアル露出機能こそ持たないものの、多彩なシーンモードや露出補正機能を利用でき、カーソルキーにある“逆光補正”ボタンによるワンタッチ露出補正、自動的に3枚まで連写するオートブラケット撮影など、光学式手ぶれ補正だけでなく露出ミスを防ぐ各種機能を装備するのも魅力だろう。

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