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マイクロソフト、生産性の向上を目的としたCRMソフト『Microsoft Dynamics CRM 3.0』を発売

2006年09月07日 17時40分更新

文● 編集部 飯塚岳史

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マイクロソフト(株)は7日、“Microsoft Dynamics”ブランド第1弾として、顧客管理、営業支援、マーケティング支援などを目的としたCRMソフト『Microsoft Dynamics CRM 3.0』(以下、Dynamics CRM)を8日に発売すると発表した。

握手

“Microsoft Dynamics”は、同社が日本で初めて提供開始する業務アプリケーションのプラットフォームの製品ブランド。『Dynamics CRM』はWindows Server 2003上で動作し、“営業”、“マーケティング”、“サービス”などCRMツールとしての機能を持ちながら、ExcelやWord、Outlookなど同社のオフィスソフトと連携し、CRMソフトとして意識することなく扱えるのが大きな特徴だ。

『Dynamics CRM』は、中堅企業以上向けの『Microsoft Dynamics CRM 3.0 Professional Edition』と、Windows Small Business Server 2003を利用した、中小企業向けの『Microsoft Dynamics CRM 3.0 Small Business Edition』の2種類をラインアップする。基本的に直販はせず、パートナー企業を介して、顧客のニーズに合う形にカスタマイズされて販売される。各案件により価格は変動するが、同社による参考価格は以下の通り。

Microsoft Dynamics CRM Professional Edition

サーバーライセンス
13万200円~38万5000円
クライアント アクセス ライセンス
6万5000円~19万3000円

Microsoft Dynamics CRM 3.0 Small Business Edition

サーバーライセンス
11万6000円
クライアント アクセス ライセンス
9万6000円

発表会では、代表執行役 社長のダレン・ヒューストン(Darren Huston)氏、業務執行役員 マイクロソフト ビジネスソリューションズ事業統括本部 統括本部長の宗像淳(むなかたじゅん)氏らが出席し、Microsoft Dynamicsの今後の戦略などに関する説明を行なった。

CRMソフトは使われれば使われるほど価値が高まる

ヒューストン氏
代表執行役 社長のダレン・ヒューストン氏

ヒューストン氏は、“Microsoft Dynamics”について「同社が優先的に進めるべき7項目のうちの1つである」と語り、7月の新年度経営方針説明会で発表した“Plan-J”計画に基づくものであることを強調した。Plan-J計画の3つの柱となる“パートナーシップの強化”、“技術革新の促進”、“投資の拡大”ともからめて、50社以上のパートナー企業との協業強化、同社初の試みとなる営業、マーケティング、技術サポートを1つの部隊に集結した20名からなる“Microsoft Dynamics 専業部隊”の設置などに関して説明した。また、CRMソフトの価値は、その企業でどれくらい使われるかに比例する、と説明し、「CRMがさまざまなアプリと統合されているのが一番いい」と語った。最後に「Dynamics事業を立ち上げたのは非常に大きなことであり、ExcelやWordなどの同社が持つ大きな資産の上に作られたものである。Microsoft Officeの一部にあるようなものだ」とまとめた。

パートナー企業
大塚商会ほか50社以上のパートナー企業との協業を発表

次に業務執行役員 マイクロソフト ビジネスソリューションズ事業統括本部 統括本部長の宗像淳氏が登場し、Microsoft Dynamicsによるパートナー戦略などに関して説明した。

Dynamicsは、既存のCRMの枠にとらわれない新しい市場を作る

宗像氏
業務執行役員 マイクロソフト ビジネスソリューションズ事業統括本部 統括本部長の宗像淳氏

宗像氏はまず、「Dynamics CRMはパートナー企業と一緒に製品を拡販していくプラットフォーム。パートナー企業との協業が重要であり、従来の業務アプリケーションの枠にとらわれない新しい市場を作っていきたい」と語った。同社では、業務アプリケーション市場を約1兆5000億円の市場と見ているが、さらに市場を広げた“Blue Ocean”という約3兆円の新しい市場を開拓していくという。また、パートナー企業のソリューション協業モデルとして、Dynamics CRMをそのまま拡張していく“拡張モデル”、Dynamics CRMをパートナーが持つ既存の製品と並列に設置し連携させる“連携モデル”、既存の製品の中にDynamics CRMの機能を内蔵させる“組込モデル”の3つを挙げ、「製品でもってパートナーと一緒に顧客の中に入っていき、パートナーの製品と連携できるのが重要」とし、「パートナーとの協業が不可欠である」とまとめた。

Blue Ocean
新たな市場として想定する“Blue Ocean”

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