セキュリティー機器の製造・販売を行なう十条電子(株)は1日、複数の保護機能と認証デバイスを組み合わせて使えるセキュリティー・システム、『HardKey3』を4日に発売すると発表した。一般量販店などでは販売せず、おもに中小規模の法人向けに販売していく。
USBキーの『HardKey3』。HardKeyは官庁や生保、商社などで導入実績がある |
システムは、認証デバイスとしてUSBキー、ICカード、生体認証などが利用できるモジュール化された設計で同社のUSB指紋認証デバイスの『BioBio』、USB対応のICカードリーダー/ライター『かーどなの』、SII製の通信カード、現在開発中の接触/非接触両対応の個人認証デバイスなどに対応する予定という。
保護機能としては、個人認証、自動ログオン、仮想暗号化ディスク、ウェブアクセス制御が利用できる。また、今後提供するモジュールとして、ファイル/フォルダー暗号化、デバイスロック、ログ、ウェブ自動ログオン、PKI証明書格納などを予定しているという。
ユーザーとなる企業は、これらの認証デバイスと保護機能を組み合わせて導入できる。USBキーのハードウェア込みで、2つの機能を選択した場合、1ユーザーあたりのライセンス料は2年間の期限付きで5000円、無期限で9000円など。機能3つの場合は1万800円~2万円。同社は2006年度中に1万5000台で1億円、2007年度中に3万台で3億円の売上げを目指す。
製品発表会で会見した代表取締役社長の竹林春海氏は、「VPNやファイヤーウォールなど、さまざまなセキュリティー対策を行なっても、パスワードがセキュリティーホールになる」と説明。複雑なパスワードを頻繁に変更するなど正しい運用ができない場合が多く、あらゆるユーザーが簡単に使えるシステムが求められていると話した。
代表取締役社長 竹林春海(たけばやしはるみ)氏 |