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『Mac Pro』と『Power Mac G5』、合計4台の消費電力を計測した |
『Mac Pro』の採用するCPUといえば、米インテル社のサーバー向けプロセッサー“デュアルコア インテル Xeon プロセッサー5100番台”だ。
WWDCの基調講演では、このCPUの魅力について、米アップルコンピュータ社のワールドワイドプロダクトマーケティング担当上級副社長のフィル・シラー氏が「ほかのインテル製CPUと同様に、極めて優れたパフォーマンス/ワット(消費電力あたりの性能)を発揮すること」と語っていた。
それではCPUを含めたMac Pro自体の消費電力は、従来モデルである『Power Mac G5』より減ったのだろうか? 今回は消費電力を計測するワットチェッカーを用いて、Mac ProとPower Mac G5を比較していこう。
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計測に用いたのはエレコム(株)のワットチェッカー『TAP-TST5』(価格は1万290円)。Mac本体と電源ケーブルの間に設置し、数回計測して平均のワット数を算出した |
まずメインで比較するマシンとして用意したのは、標準構成モデルの『Mac Pro-2.66GHz』と、従来モデルの最高機種である『Power Mac G5 Quad 2.5GHz』。ともにハードウェアは何も交換/増設していない状態だ。
両者ともクロック周波数が近く、デュアルコアプロセッサーを2つ備えるという点は共通だが、CPUの種類がMac Proが『デュアルコアXeon 5150』、Power Mac G5が『PowerPC 970MP』と異なっている。
この2台に加えて、メモリーやグラフィックカードを交換した運用状態での消費電力を見るために、Mac Pro-3.0GHzと、2世代前のMacで初めて水冷を採用した『Power Mac G5 Dual-2.5GHz』もテストした。
スペックを見ると、Mac Pro-3.0GHzは最新の最高クラス、Power Mac G5 Dual-2.5GHzは2年前の最高クラスということになる。各機種の主な仕様は以下のとおり。
Mac Pro-3.0GHz | Mac Pro-2.66GHz | Power Mac G5 Quad 2.5GHz | Power Mac G5 Dual 2.5GHz | |
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発表年月 | 2006年8月 | 2005年10月 | 2004年6月 | |
CPU | デュアルコアXeon 5160 3.0GHz | デュアルコアXeon 5150 2.66GHz | PowerPC 970MP 2.5GHz | PowerPC 970FX 2.5GHz |
メモリー | 4GB | 1GB | 512MB | 4GB |
グラフィックボード | GeForce Quadro FX 4500 | GeForce 7300GT | GeForce 6600 | GeForce 6800 Ultra DDL |
4台ともHDDは標準のものを1台搭載し、無線LANカードは装着していない。OSはMac OS X 10.4.7に統一した。オマケとして、一般向けMacとの消費電力差を見るために、同じデスクトップのMac mini-1.66GHzも検証に加えている。それでは早速、テスト結果をまとめていこう。
