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キヤノン、手ぶれ補正&6倍ズームの入門機『PowerShot A710 IS』を発表

2006年08月24日 15時51分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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キヤノン(株)とキヤノンマーケティングジャパン(株)は24日、入門者向けコンパクトデジタルカメラ“PowerShot A”シリーズの新製品として、光学式手ぶれ補正と6倍ズームレンズを搭載した710万画素機『PowerShot A710 IS』、および4倍ズームレンズとバリアングル液晶ディスプレーを搭載した1000万画素機『PowerShot A640』、同じく800万画素機『PowerShot A630』の3製品を9月下旬(A640/A630は9月上旬)に発売すると発表した。価格はいずれもオープンプライスで、主な特徴と予想実売価格は以下の通り。

PowerShot A710 IS
PowerShot A710 IS
PowerShot A710 IS
光学6倍ズームレンズ(35~210mm相当)/F2.8~4.8、1/2.5インチ有効710万画素CCD、光学式手ぶれ補正、2.5インチ液晶ディスプレー(約11万5000画素)、単3電池2本駆動(約100枚撮影可能)、約210g(本体のみ)
実売価格:3万8000円前後
PowerShot A640
光学4倍ズームレンズ(35~140mm相当)/F2.8~4.1、1/1.8インチ有効1000万画素CCD、ぶれ軽減モード(ISO 800相当)、2.5インチバリアングル可能液晶ディスプレー(約11万5000画素)、単3電池2本駆動(約280枚撮影可能)、約245g(本体のみ)
実売価格:4万5000円前後
PowerShot A630
光学4倍ズームレンズ(35~140mm相当)/F2.8~4.1、1/1.8インチ有効800万画素CCD、ぶれ軽減モード(ISO 800相当)、2.5インチバリアングル可能液晶ディスプレー(約11万5000画素)、単3電池2本駆動(約350枚撮影可能)、約245g(本体のみ)
実売価格:4万円前後


ステップアップユーザー向けの低価格な光学手ぶれ補正機
PowerShot A710 IS

PowerShot A710 ISは、今年3月に発表された『PowerShot A700』の後継機種に当たり、子どもの活動的な写真をアップで撮りたい“ファミリーユーザー”や旅先でズームや構図にこだわって撮りたいステップアップユーザーを対象にしたモデル。PowerShot Aシリーズでは初の光学式手ぶれ補正搭載機種となる。

PowerShot A710 ISの背面
PowerShot A710 ISの背面

光学式手ぶれ補正の仕組みはIXY DIGITALと同様で、セラミックボールを使ってレンズをシフトするというもの。セラミックボールを採用した理由は、熱や磁気の影響を受けにくいためだという。また、ISO 800相当の高感度撮影にも対応し、光学式手ぶれ補正と合わせて最大6段分の手ぶれ軽減が見込めるという。

撮影モードは全20種類を搭載し、新たに“セーフティズーム”と“デジタルテレコン”機能を搭載した。セーフティズームは記録画素数を落としながら光学ズームからシームレスにデジタルズームへと移行するもので、最大12倍ズーム(約200万画素記録)の撮影が可能となる。デジタルテレコンは、暗い場所などでレンズの明るさをキープしたまま高速にシャッターを切りたい場面に使う機能で、光学ズームを行なわず直接記録画素数を落としてデジタルズームを行なうもの。最大1.9倍のズーム撮影が可能。

PowerShot A710 ISの付属品一覧
PowerShot A710 ISの付属品一覧

上記以外のスペックは、レンズが7群9枚(両面非球面レンズ1枚含む)で、撮影可能距離は通常撮影が55cm以上、マクロ撮影時は最短1cm~55cm。AF方式は最大9点測距のAiAF、およびアクティブフレームコントロール可能な1点測距に対応。測光方式は評価測光、中央部重点平均測光、スポット測光(AF枠連動もしくは中央固定)の3種類を用意する。露出制御はプログラムAE、シャッタースピード優先AE、絞り優先AE、マニュアル露出(AEロック可能)の4タイプ。

VGAサイズで毎秒30フレームの動画撮影機能も備えており、ファイルサイズ1GBまでの連続記録が可能。記録メディアはSDメモリーカード/SDHC/MMCに対応する(16MB MMCが付属)。インターフェースはPictBridge/CPダイレクト/BJダイレクトの各ダイレクトプリント規格に対応したUSB 2.0(Hi-Speed対応)およびAV出力。電源は単3アルカリ乾電池のほか単3ニッケル水素充電池にも対応し、撮影可能枚数はアルカリ乾電池使用時が液晶ディスプレー非表示で約500枚、ニッケル水素充電池使用時は液晶ディスプレー表示が約360枚、非表示では約900枚(CIPA準拠測定法)。本体サイズは幅97.5×奥行き66.5×高さ41.2mm。



バリアングル液晶ディスプレーを搭載し、運動会や行楽などに活躍
PowerShot A640/A630

PowerShot A640とPowerShot A630
PowerShot A640(左)とPowerShot A630。本体色はA640がダークグレーメタリック、A630はシルバーとなっている

PowerShot A640/A630は、2005年9月に発表された『PowerShot A620/A610』の後継機種にあたる。バリアングル液晶ディスプレーを2.5インチの低温ポリシリコンTFT液晶パネルに大型化し、記録画素数を1000万画素と800万画素に引き上げたのが特徴。

1cmまで寄れるマクロ撮影機能や、セーフティズーム、デジタルテレコンなどの機能はA710 ISと共通。撮影モードは全21種類を搭載し、ISO 800相当に引き上げて高感度撮影を行なう“ぶれ軽減”モードを持つ。また印刷するケースが多いユーザー向けに、“3:2ガイド”を搭載する(A710 ISも装備)。これは液晶ディスプレーに印刷時の比率に合わせたガイドラインを表示することで、印刷してみたら頭や顔が用紙からはみ出て切れてしまった、という失敗を防ぐためのもの。記録される画像は通常の4:3のまま。

バリアングル対応の液晶ディスプレー 液晶パネルを表にして閉じる
バリアングル対応の液晶ディスプレーは、横に180度開いて上下に回転可能。写真はPowerShot A640さらに液晶パネルを表にして閉じることもできる。通常の撮影はこの状態で使うことになるだろう。写真はPowerShot A630

上記以外のスペックは、レンズが7群8枚(非球面レンズ2枚含む)で、VGAサイズで毎秒30フレームの動画撮影機能を備える。記録メディアはSDメモリーカード/SDHC/MMCに対応(16MB MMCが付属)。インターフェースはダイレクトプリント対応のUSB 2.0(Hi-Speed対応)およびAV出力。電源は単3アルカリ乾電池のほか単3ニッケル水素充電池にも対応し、撮影可能枚数はアルカリ乾電池使用時が液晶ディスプレー非表示で約1200枚、ニッケル水素充電池使用時は液晶ディスプレー表示が約500枚、非表示では約1500枚(CIPA準拠測定法)。本体サイズは幅109.4×奥行き66.5×高さ49.0mm。



昇華型コンパクトプリンターの普及モデル
SELPHY CP720

SELPHY CP720
PowerShot A640と接続したSELPHY CP720

同時にL判昇華型のコンパクトプリンターの普及モデルとして、今年6月に発表された『SELPHY(セルフィー) CP730』の弟分に当たるモデル『同 CP720』も発表された。今月31日に発売され、価格はオープンプライス。編集部による予想実売価格は1万3000円前後。

同社では、1万5000円を切る価格帯がコンパクトプリンターの売れ筋と設定。従来の普及機『SELPHY CP510』にはなかった1.5インチカラー液晶ディスプレーやカードスロットを持ちつつ、実売1万3000円を実現したと豪語する。カードスロットはSDカード/miniSDカード/メモリースティック(PRO)/メモリースティック(PRO) Duo/CF Type Iをアダプターなしで装着でき、デジタルカメラや携帯電話機で撮影した画像を、パソコンを介さずに直接印刷できる。デジタルカメラやパソコンに接続するためのインターフェースには、最長30cmの巻き取り式USBケーブルを内蔵する。

なお、CP730に搭載されていた機能のうち、バッテリー駆動、マイカラー/トリミング機能、IrDA印刷機能などは省略されている。印刷解像度は300×300dpiで、平均的な印刷時間は、DIGIC II搭載カメラとのCPダイレクトの場合が約50秒、メモリーカード経由では約67秒、PictBridge経由の場合が約69秒となる。本体サイズと重量は、幅178.0×奥行き125.0×高さ63.0mm/約930g(本体のみ)。

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