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“EXILIM ZOOM”EX-Z700

“EXILIM ZOOM”EX-Z700

2006年08月15日 13時54分更新

文● 行正 和義

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“EXILIM ZOOM”EX-Z700

カシオ計算機

オープンプライス(実売価格:4万5000円前後)

カシオ計算機が8月25日に発売するコンパクトデジタルカメラ「EXILIM ZOOM EX-Z700」は、従来モデル「同 EX-Z600」(600万画素機、2006年1月発表)から基本フォルムや撮影機能に大きな変更はないが、有効720万画素へ高画素化し、ベストショットに新機能“オートフレーミング”が追加されているのが特徴だ。

2通りの電源スイッチで快適操作を実現

カシオ計算機の“EXILIM ZOOM”「EX-Z700」
写真1 カシオ計算機の“EXILIM ZOOM”「EX-Z700」。

 横長のボディーにスライディング機構による極薄沈胴レンズを搭載、背面には撮影用と再生用と2つの電源スイッチを持つなど、外観はEX-Z600と共通だ。主なスペックは、撮像素子に有効720万(総741万)画素の1/2.5インチCCDを採用し、レンズは38~114mm(35mm換算時)でF2.7~5.2と、画素数は向上しているが撮像素子のサイズもレンズの焦点距離も変わっていない。

前面
写真2 独特の鏡胴の中心からオフセットした位置にあるレンズは中間レンズの一部が横にスライドして収納時の厚みを減らす構造のためのもの。

 特徴的な背面のスイッチは、“撮影”を押せば撮影モードで電源ONに、“再生”ならばレンズが沈胴したまま再生モードで電源ONになり、すでにどちらかで電源ONの状態ならば撮影/再生のモード切り替えになる。上面にはもうひとつの電源ボタンがあり、電源OFFもしくは撮影モードでの電源ONが可能……と、文字で表現するとややこしいが実際に使っているとかなり使いやすく、電源ONから撮影→再生しての確認→電源OFFという一連の動作がすばやく行なえる。



背面
写真3 撮影・再生用の電源スイッチが特徴的な背面。カーソルは小さめだがかっちりと押し応えのあるものとなっている。画面は9点AF枠を表示させたもので、どこにピントが合ったのか分かりやすい。

 メニューシステムも従来と変わらず、MENUキーによる詳細メニューとBSキーによるベストショットの呼び出し、十字キーによる項目設定(上:表示モード、下:フラッシュモード、左右は露出やISO感度、ホワイトバランスなどを選択してアサイン可能)となっている。レンズの伸張・沈胴動作も高速でポケットやカバンから取り出して撮影するにもなかなか快適だ。

側面 上部
写真4 3段沈胴レンズは薄型ボディーにすっぽりと収まり、電源OFF時にはフロントはほぼフラットになる。写真5 シャッターボタン周囲のズームレバーと電源ON/OFFスイッチというシンプルな上面。

新搭載の“オートフレーミング”を試す

 今回追加されたオートフレーミングはベストショットから呼び出す機能で、ONにすると撮影時に画面の約70%程度の領域にオレンジ色のフレームが表示される。被写体に向けてシャッターを半押しにするとAF、AEロックに加えてフレーム自体が被写体にロックされる。画面内で被写体が動いたりカメラの向きを変えたりした場合でも、自動的にフレームが動いて最初にフレーミングした被写体位置に保とうとする。これは、デジタルズームを応用した技術であり、最大解像度で撮影しても狙った被写体を中心に約70%サイズでトリミングした画像が記録される。

ベストショット画面1
画面1 “BS”の専用ボタンによって呼び出せるベストショットは、2種類増えて36種類(+ボイスメモ)となった。

 もちろん被写体が画角から完全に離れてしまった場合はフレームが画面の端で止まってしまうため、カメラを固定すると“動く被写体”を完全に追い切れるわけではないが、カメラで被写体を追いかける流し撮りのよう場合でも被写体をフレームから外しにくいのは使い勝手はいい。また、部屋の中を動き回る子どもやペットなど、動き回れる範囲が限られている場面では活躍しそうだ。

オートフレーミングの画面画面2 オートフレーミングを使うと画面内にオレンジ色の枠が表示され、シャッターを半押しにすると被写体やカメラの向きが動いてもフレームは被写体に固定される。実際に撮影される領域はこのフレーム枠内なのでデジタルズーム相当となり、たとえば最高画素数の3027×2804ドットで撮影した場合は2048×1536ドットに切り抜いた状態となる。

 レイアウトショットは複数画像を並べつつ撮影する機能で、3枚を並べた構図で撮影でき、3枚を撮影後は1枚の画像として記録されるもの。パソコンを使う人ならば簡単なフォトレタッチアプリでも同様の機能は実現できるが、DPEショップでの出力やセルフプリント端末などをメインに使う方には手軽に使えるコラージュとして楽しめるだろう。

ACアダプターとクレードル
写真6 付属のACアダプターとUSBクレードル。クレードルは液晶面を手前にしてセットするものでフォトスタンド風に使えるものだが、カメラ本体にはDC入力はないため旅行などでかさばるのがやや難点。

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