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【T指令のパーツで遊ぼう!! No.11】お待ちかね、Pentium Dより高性能なCore 2 Duoを試す!(後編)

2006年08月19日 22時39分更新

文● T指令

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メモリセッティング完了。再チャレンジ開始!

 どうにか問題が解決したので、さっそく340MHz×7倍=2380MHzのチェックを再開だ。コア電圧も定格に戻して「3D Mark 06」を実行するとすんなり完走。「やったね!」と思わず小踊りしてしまう。さらに、FSBを360MHzに設定して、360MHz×7倍=2520MHzに挑戦だ。さすが“Core 2 Duo”!すんなりOSが起動し、「Superπ」104万桁、「3D Mark 06」も完走だ。ちなみに、2520MHz動作で高負荷時の消費電力とCPU温度を計測したが、消費電力は143Wで、CPU温度は50~52℃となった。「凄いぞ“Core 2 duo”」と心底うれしくなる。「Castor LoDDR2-1G-800」の動作クロックも、DDR2-900(450MHz)となかなかの高耐性を発揮している。

検証中のマシンの様子
Gigabyte製マザー「GA-965P-DS3」で検証中のマシンの様子

 “Core 2 duo”の性能を目の当たりにした私は、ここで暴走モードに突入。FSBをさらに20MHzアップの380MHzに設定してスイッチオン。さすがに定格電圧の1.35Vではそろそろ限界だろうと思っていたのだが、すんなりOSの起動が完了。380MHz×7倍=2660MHzで「Superπ」104万桁、「3D Mark 06」、「午後のこ~だ」の“耐久テスト10分”と続けて実行したが、スムーズに完走した。正直ここまで来ると、倍率の低さが非常に悔やまれる。もしもこれが倍率8倍の「Core 2 Duo E6400」なら、すでに360MHz×8倍の2880MHで、3GHzも目前なのだが……。続行するか、マザーボードを変更するか、ちょっと悩んだ末に続行を決断。FSBを390MHzに設定し、2730MHzで起動だ。すんなり起動するかと思いきや、マシン起動後にOSがフリーズした。CPUのコア電圧を変えても同様なので、メモリクロックを“1:1”に設定して、DDR2-800(400MHz)動作に落としてみるとOSが起動。さすがに“CL”の設定が“3”なのでベンチは完走しないが、メモリの動作クロックさえ下げれば、まだCPUのオーバークロックはできそうだ。

「Castor LoDDR2-1G-800」」 チップ
UMAX製メモリ「Castor LoDDR2-1G-800」。DDR2-960(480MHz)で動作し、なかなかの高耐性を発揮。ノーブランドのメモリに比べると5000円近く割高となるが、買っても損はしないはずだ

 CPUの耐性もなかなかよいが、UMAX製「Castor LoDDR2-1G-800」のオーバークロック耐性もよい。メモリの“CL”など、詳細設定の項目がないGigabyte製マザー「GA-965P-DS3」では、自動で“CL5-7-7-20”と低速設定になるが、DDR2-960(480MHz)で動作した点はポイントが高い。同メモリの価格は1万4000円台なので、ノーブランドのメモリに比べると5000円近く割高となるが、買っても損はしないはずだ。


マザーボードをチェンジして更なる高みを目指す!

 Gigabyteマザーではメモリの設定で限界を感じたため、今度はBIOSで細かい設定が可能なオーバークロックマザーボードの本命、ASUSTeK製「P5W DH Deluxe」で検証してみよう。サクっとGigabyte製「GA-965P-DS3」から交換して、「Core 2 Duo E6300」の限界チェックを再開だ。
 「P5W DH Deluxe」は、“CL”などのメモリ設定がBIOSから可能なので、高いFSBでも確実に動作する“CL5”に設定。メモリの動作クロックは“1:1”に設定。これで、FSBを400MHzにしてもメモリは、DDR2-800(400MHz)動作になる。まずは、FSBを390MHz×7倍=2730MHzでマシンを起動。すると、OSは順調に起動したので「Superπ」の104万桁を実行すると、ついに“20秒”で完走した。「もう少しで10秒台に突入!」とウキウキしてくる。もちろん、「3D Mark 06」も問題なしだ。いったいどこまで上がるのだろうか……。

「Superπ」 「Super PI mod1.5 XS」
「Superπ」の104万桁演算がなんと20秒で終了!「Superπ」に変わって使用者増えている「Super PI mod1.5 XS」の“1M”なら、20秒を切ることもあった

 さて、いよいよ定格動作クロックの1860MHzにプラス1000MHzした410MHz×7倍=2870MHzに挑戦してみよう。設定後BIOSは起動したが、OS起動後にフリーズ。「やっと限界か?」と思いCPUのコア電圧をプラス0.1Vして1.45V設定に変更。今度はOSは起動したが、「Superπ」104万桁の実行中にまたもやフリーズ。CPUの動作限界というよりも、マザーボード側のFSB限界のような気がする。試しにBIOSの“FSB Termination Voltage”をプラス0.2Vの1.3Vに設定し、“MCH Chipset Voltage”もプラス0.05Vの1.3Vに電圧アップさせた。さらに、「P5W DH Deluxe」は、ファンレス仕様なのでチップセット周りを冷却するために9cmファンを設置して冷却を強化した。

9cmファンを設置
ASUSTeK製マザー「P5W DH Deluxe」はファンレス仕様なので、チップセット周りを冷却するために9cmファンを設置して冷却を強化した

 すると、「Superπ」104万桁、「午後のこ~だ」の“耐久テスト10分”は完走できた。だが、「3D Mark 06」であえなく再起動となった。CPUの耐性限界の可能性は低いと思われたが、念のためCPUの電圧を定格動作電圧よりプラス0.15Vの1.5Vに設定。しかし、「3D Mark 06」はエラーが発生して最後まで完走できなかった。どうやら、マザーボード側のFSB耐性限界のようだ。そこで、FSBを1MHzずつ下げてベンチを実行していくと、406MHzに設定した動作クロック2842MHzの状態で各種ベンチが問題なく完走できた。CPUの耐性限界ではないが、「P5W DH Deluxe」を使用したオーバークロックは、406MHz×7倍の2842MHzが限界となった。(次ページへ続く)

「CPU-Z」のCPUステータス 「CPU-Z」のメモリステータス
FSB406MHz、動作クロック2842MHz時の「CPU-Z」のステータス

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