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【WWDC 2006 Vol.8】基調講演ビデオと一緒に読む Lepard 10個の注目機能(後編)

2006年08月09日 23時55分更新

文● ITジャーナリスト 林信行

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【その9】Dashboard[1:05:55]

『Dashboard(ダッシュボード)』は、“ウィジェット(Widget)”と呼ばれる小さなプログラムの実行環境。Dashboard関連では、Dashboardの開発環境の“Dashcode”と、任意のウェブページの一部をウィジェット化できる一般ユーザー向け機能の“WebClip(ウェブクリップ)”という2つの発表があった。

Dashboard
Dashboard関連で発表されたのは、“Dashcode”と“WebClip”の2つ

講演では、インターネットで連載されている人気漫画を表示させ、ウィジェット化したい部分の範囲選択をし、実際にウィジェット化してみせた[1:08:36]。新規作成したウィジェットはテーマの選択が可能で、四角形や破りとった紙の形などさまざまな形状を選べる。

続けてオークションサイトで欲しい商品のウェブページを表示させ、これもウィジェット化した。ジョブズ氏は「オークションが終了したら、このウィジェットを捨てればいい」と言う。

さらにアップルの公式ウェブページにある人気ウィジェットTOP 10のリストもウィジェット化した。リストが更新されれば、ウィジェットの表示情報もちゃんと更新される。

同様に『New York Times』紙のベストセラーコーナーも、ウェブカメラ(ライブカメラ)も、Safariで表示させて、その一部を切り取るだけで、簡単にウィジェット化できる。デモが終わると会場からは拍手があふれた。

WebClip1 WebClip2
WebClipでは、漫画のページを範囲選択し、ウィジェット化するデモを見せた

【その10】iChat[1:13:32]

最後に紹介したのは新しいiChat。ジョブズ氏が目玉とする3つの機能を詳しく解説した。

1つ目は『PhotoBooth』の映像効果をライブで適応する機能。2つ目は相手に写真のスライドショーやプレゼンテーションを見せることができる“iChat Theater”という機能。3つ目はビデオチャットの背景に静止画や動画を合成する技術“Backdrop”だ。

iChat
ビデオ系で3つの機能が追加されたiChat

ジョブズ氏は、相棒の上級副社長、フィル・シラー氏をビデオチャットに呼び出し、Photo Booth効果を実演[1:15:27]。渦巻き効果などでシラーの顔がゆがむと場内は爆笑の渦に包まれた。

Photo Booth1 Photo Booth2
いつものシラー氏の顔が……ご覧の通りゆがんでしまった!

続いてiChat Theaterのデモに移り、旅行写真のスライドショーを再生。『Keynote』のプレゼンテーションを、さらにQuickTimeムービーも再生して見せた。

写真 keynote
iChat Theaterは写真やプレゼン資料をチャット相手に見せられる

場内を驚かせたのはBackdrop機能だ[1:18:59]。フィル・シラー氏はしばらくカメラの外に移動し背景を撮影させると、Backdrop機能をオン。

その後、シラー氏が海の画像を指定すると、背景が海やタイムズスクエアに切り替わった。Backdropでは静止画だけでなく動画の背景も選べるようで、シラー氏はタイムズスクエアの動画やジェットコースターの動画を合成して場内を沸かせた。

Backdrop1 Backdrop2
チャットの背景を合成できる“Backdrop”

そのほか、iChatでは、仕事用/プライベート用など複数のアカウントでログインするためのマルチログイン機能、人に見られたくないときに密かにログインする“Invisibility”、メンバーリストのアイコンのアニメーション、ビデオ録画機能といった機能を紹介した。


ここで紹介した10個のほかに“Parental Control”機能やiCal機能も、改良されていることも付け加えた。こうした大幅なチューンアップが施されたMac OS X "Leopard"は、2007年の春までに出荷するという。

Parental Control
子供に見せたくないコンテンツを規制する“Parental Control”機能


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