米アップルコンピュータ社が参加するMac系イベントの名物と言えば、ご存知スティーブ・ジョブズ氏の基調講演だ。WWDCでもジョブズ氏が登壇したが、その際、昔からのマックファンであれば彼のある変化に気がついた人も多かったのではないだろうか。
インターネットではそんなジョブズ氏の姿を見て「頬が痩けた」などと健康を心配する声が上がっている。まずは編集部で集めた、過去3年分の基調講演の写真を見てほしい。
撮影:林幸一郎、林信行、MacPeople編集部
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2003年6月に開催されたWWDCにて。Mac OS X 10.3“Panther(パンサー)”と『Power Mac G5』が初めて披露された |
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2004年6月に開催されたWWDCの基調講演。この直後の7月に、ジョブズ氏は膵臓にできた悪性腫瘍の摘出手術を受けている |
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2005年1月に開かれた“MACWORLD EXPO SF”の基調講演。ジョブズ氏は先の手術後、9月に仕事に復帰している |
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2005年6月に開催されたWWDCにて。米インテル社製CPUへの移行が明らかにされた |
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2005年8月に日本で開催された、“iTunes Music Store”日本版の発表会にて |
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今年1月の“MACWORLD EXPO SF”の基調講演。Intel Macが初めて発表された |
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WWDC 2006の基調講演 |
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WWDC 2006の基調講演を別角度で |
ジョブズ氏が膵臓がんの手術を行なったのは2004年の7月。膵臓がんは最も治療が難しいがんのひとつだ。彼が2005年6月、スタンフォード大学の卒業式で行なったスピーチによれば、初期の診査では医者から治療できないと宣告されたという。しかし、精密検査の結果、奇跡的に治ることがわかり、手術を経て全快した。
その後、初めて公の場に姿を現した2005年1月の“MACWORLD EXPO SF”では、命に関わる大手術後とは思えぬ血色のいい姿で精力的にスピーチをこなし、“完全復活”を聴衆にアピール。2006年1月の写真を見てもわかるように、最近まで病気などまったく感じさせぬ元気さを見せていた。
しかし、Apple Store Fifth Avenueのオープンに立ち会うために姿を現した際、すでやや頬が痩けている傾向が現れていた。そのときのジョブズ氏の姿は写真共有サービス“Flickr”にいくつかアップロードされている。
そういえば今回の基調講演では、フィル・シラー上級副社長を始めとする3名が主要プロダクトを解説し、いつもよりジョブズ氏の見せ場がやや控え目だったのも確かだ。毎回どんな驚きの“One more thing”が飛び出すのか、講演を心待ちにしているファンのためにも、ジョブズ氏のこれからの健康を願ってやまない。