(株)ジャングルは6日、3層のファイアーウォールでパソコンを保護する統合セキュリティーソフト『ZoneAlarm』2製品を本日から販売すると発表した。ファイアーウォール機能とアンチウイルス機能がセットになった『ZoneAlarm Internet Security Suite(ゾーンアラーム・インターネットセキュリティスイート)』が8190円で、ファイアーウォール機能のみの『ZoneAlarm Pro(ゾーンアラーム・プロ)』が6090円。初年度の販売目標は2万本。
『ZoneAlarm』の新製品。統合セキュリティーソフトの『ZoneAlarm Internet Security Suite』(左)とファイアーウォール機能のみの『ZoneAlarm Pro』(右) |
多重ファイアーウォールであらゆる脅威からパソコンを守る!
最新版『ZoneAlarm』の特徴は、強力な多重ファイアーウォール機能にある。ネットワークに対するファイアーウォールだけでなく、アプリケーションを保護する“プログラムファイアウォール”、OS(コアレジストリーとシステムファイル)などの基幹部分を保護する“OSファイアウォール”といった3層のファイアーウォールを備える。プログラム、OSに対する怪しい動きを阻止することにより、従来のファイアーウォールソフトでは防ぎきれなかったゼロアワーアタックや、個々のパソコンをピンポイントでアタックするウイルスに対抗する。
多重ファイアーウォールのイメージ図。OSレベルまで保護されるのが分かる |
また、悪意あるウェブサイトへのアクセスを防止する“スパイ・サイト防御機能”、ゲームなど全画面を使用するアプリケーションで妨げにならないようにセキュリティー警告の表示をワンクリックで停止できる“ゲーム・モード”などを新たに搭載する。
なお、これらの新機能は18日にバージョンアップ予定のVer.6.5で対応する予定だ(発売時のバージョンはVer.6.1)。
そのほか搭載する機能は次のとおり。
- アンチスパイウェア・アンチウイルス
- ウイルス、ワーム、スパイウェアやアドウェア、クッキーをスキャンして自動的に除去する
- SmartDefense
- 9万以上のプログラムを記憶したデータベース“SmartDefense Advisor”を搭載し、セキュリティー設定を自動的に調整する
- DefenseNet
- プログラムポリシーを匿名で共有する『ZoneAlarm』のユーザー・コミュニティーから情報を収集できる
- ID保護とプライバシー保護
- パソコンからユーザーの個人情報が外部に無断で送信される前に警告して防止する
- メールセキュリティー
- 未知のウイルスに備え、疑わしいメールの添付ファイルを隔離する。ウイルスの潜在するメッセージを送信前に阻止して、ほかのユーザーに感染しないように監視する
- フィッシング詐欺やスパムをブロック
- フィッシング詐欺のメールやスパムを、自動スパムブロック機能により受信箱に届く前に自動的にブロックする
- インスタントメッセンジャーの保護
- MSN Messenger、Yahoo! Messenger、AOL Messengerの送受信が傍受されるのを防止する
- 有害サイトの遮断
- 不適切なウェブサイトをブロックして、見えないようにできる
- ワイヤレス接続のパソコンを保護
- ワイヤレスネットワークを自動的に識別し、ワイヤレス環境でのアタックを防止する
対応OSはWindows XP/2000。必要スペックは、Pentium III-450MHz以上、メモリー128MB以上、HDD空き容量50MB以上、光学ドライブ、インターネット接続環境。
対処だけではなく、予防することがまず大事
発表会では、『ZoneAlarm』開発元であるイスラエルのチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジー社の子会社、米Zone Labs社 Business Development担当ディレクターのリコ・バンバカ(Rico Bumbaca)氏らが出席し、『ZoneAlarm』に関する技術説明や製品紹介、今後の展望などを語った。
米Zone Labs社のリコ・バンバカ氏 |
リコ氏は、「ウイルスの目的が変わり、昔は嫌がらせ目的が主流だったが、現在では、個人情報や企業情報など金銭を狙ったウイルスが主流となっている」と説明した。さらに「従来の反応型のアンチウイルスソフト、ファイアーウォールソフトでは、未知のウイルスが大多数の場所で検知されてから対処するため、増え続けるウイルスへの対応がどうしても遅くなる」とし、「ウイルスを含むファイルがパソコン内に侵入してから、アラートを出して警告を促すのではなく、そもそも防止することが大事」と語った。