日本ヒューレット・パッカード(株)は26日、Xeon 5100番台(コードネーム:Woodcrest)搭載のパーソナルワークステーション2製品を発表した。ラインアップは『HP xw8400/CT Workstation』と『HP xw6400/CT Workstation』ともにBTOに対応し、同社直販サイト“HP DirectPlus”での販売価格は16万5900円から。
HP xw8400/CT Workstation | HP xw6400/CT Workstation |
- HP xw8400/CT Workstation
- メモリー容量:最大32GB(4GB×8枚)
- HDD容量:最大2.5TB(SATA接続、500GB×5台)
- 直販価格:20万2650円から、発売日:7月下旬
- HP xw6400/CT Workstation
- メモリー容量:最大16GB(4GB×4枚)
- HDD容量:最大1.5TB(SATA接続、500GB×3台)
- 直販価格:16万5900円から、発売日:7月下旬
Xeon 5100番台搭載で、同価格帯のシステム性能が約2倍向上
インテル(株)が本日発表したXeon 5100番台は、Xeonシリーズとしては初めて“Core Microarchitecture”(デュアルコア)に対応。低消費電力と性能向上を両立した(関連記事)。Xeon 5110-1.6GHz~5160-3GHzまで5種類が用意されている。xw6400/CTとxw8400/CTではそのすべてを選択できるが、ミッドレンジのXeon 5140-2.33GHzと5150-2.67GHz搭載モデルの出荷は9月以降となる。
xw6400/CT。デモの構成ではXeon 5150-2.66GHzをデュアル搭載していた |
Xeon-3.8GHzを2つ搭載した従来機xw6200/CT(左)との速度比較。ほぼ同価格帯だったが、Autodesk 3ds Max 8を使ったモデリング時間は約半分 |
本体は従来機種と同じタワー型筐体で、ツールフリーでマザーボードまでアクセスできる筐体構造や、タワー筐体の上下パーツを交換することで19インチラックに横向きで内蔵できる機構を踏襲する。xw6400/CTは、Xeonを2基搭載できるワークステーションとしては業界最小(日本HP調べ)。
CPUの変更に伴ってチップセットが『インテル5000X』、利用するメモリーモジュールが“FB-DIMM”になった。また、HDDのインターフェースも従来のシリアルATA+Ultra320 SCSIから、シリアルATA+Serial Attached SCSI(SAS)に変更。『NVIDIA Quadro FX 3500』や『ATI FireGL V7200』を追加するなど、オプションで選択可能なグラフィックスカードのラインナップも変更されている。
功を奏す“プロ・クオリティ戦略”
都内で行なわれた発表会には、日本HPワークステーション・ビジネス本部から井上公夫(いのうえ きみお)本部長などが出席した。
出席者。左が井上氏 |
井上氏は冒頭で、CADやデジタルコンテンツ制作など、専門業務向けのワークステーション事業を強化する“プロ・クオリティ戦略”が一定の成果を上げつつあるとし、国内でのマーケットシェアが3年前の12.8%(2002年第4四半期、第4位)から、26.6%(2006年第1四半期、第2位)にまで拡大したと述べた(IDC Japan調べ)。
国内でのマーケットシェア |
また、導入事例として、(株)スタジオジブリのアニメーション制作環境も紹介された。スタジオジブリでは、2003年8月から日本HPのシステムを導入。『ハウルの動く城』などの制作に活用しているという。
この夏に新作『ゲド戦記』の公開を控えているスタジオジブリから、管理部システム管理室室長の北川内紀幸氏 が招かれた |
ジブリでは、HP-UX上でSambaを稼働させ、11TBのストレージを共有している |
サーバーにアクセスするクライアントはWindows XPマシンで、xw8000を55台導入している |
写真のように、xw8000をラックに収め、CGのレンダリング処理にも利用している |