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たった2枚のカラー写真を見つけ出せ――“THE BEATLES IN TOKYO 1966”開催

2006年06月26日 16時37分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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ソニービル40周年記念イベントの第2弾が開幕

“THE BEATLES IN TOKYO 1966 浅井愼平・写真展”

銀座・ソニービルの40周年記念イベント第2弾として、ソニービルの運営元、ソニー企業(株)は26日から“THE BEATLES IN TOKYO 1966 浅井愼平・写真展”を開催している。期間は7月17日までで入場は無料。

英国出身の4人組“THE BEATLES(ザ・ビートルズ)”は、言うまでもなく大人気ロックバンドとして1960年代以降の世界中の音楽ファン、そしてアーチストに影響を与えた。そのTHE BEATLESが初来日したのが、ソニービルの生まれた1966年ということで、今回のイベントが開催されたという。



展示会場の様子1 展示会場の様子2
展示会場の様子。年代的に30代後半以降の来場者が数多く見られたが、銀座という場所柄もあってか、熱心に写真に見入っている外国人の姿もあった

会場には全87点の写真が飾られ、それぞれに撮影した浅井氏の当時のコメントが記載されている。浅井氏は来日公演の際に日本人で唯一の公式カメラマンとしてTHE BEATLESへの密着取材を許され、宿泊したキャピトル東急ホテルのプレジデンシャルスイートの部屋で煙草をくゆらせてくつろぐ表情や4人が会場に向かった直後のシーツが乱れたベッド、ホテルの窓から詰めかけたファンに手を振るシーン、そしてコンサート会場でも舞台の上で演奏する彼らの表情をフレームに収め続けてきた。

日本好きとして知られるTHE BEATLES
日本好きとして知られるTHE BEATLESの4人が、オフの時間に見せたであろう貴重な表情も収められている


好奇心をくすぐる仕掛け

会場には、当時浅井氏が実際に身につけていた腕章、撮影したカメラとレンズ、そして1966年当時に発刊手前まで行きながら契約上の都合で発売されなかった幻の写真集と、写真以外にも貴重な資料が展示されている。この写真集は、その後1996年に9000部限定で(株)ジャパン タイムスから発売されたが、すぐに売り切れてしまったという。今回、ソニービル40周年記念イベントに際して、さらに1500部の増刷を行ない、会場脇でも即売され、来場者が手に取ったり買い求める姿も見られた。

取材時の腕章 『ニコンF・ブラックモデル』 幻の写真集“ビートルズ東京”
取材時に浅井氏が身につけていた腕章。黄ばんだところに年月の経過を感じる取材に用いたカメラ『ニコンF・ブラックモデル』浅井氏が記録した約150枚のカラー写真を収めた、幻の写真集“ビートルズ東京”。それから30年後の1996年に、『THE BEATLES IN TOKYO 1966』として改めて販売された
写真以外の貴重な資料も展示

浅井氏はこのイベントに寄せて、「(THE BEATLES来日時の)来日時の密着カメラマンに選ばれなかったら、今の自分はなかった」とコメントしており、当時28歳の浅井氏と1~2歳しか違わないTHE BEATLESの4人の出会いが、カメラマンとしての運命の転換点であったことを語った。

『THE BEATLES IN TOKYO 1966』の再刷版が即売会場出口の脇では、『THE BEATLES IN TOKYO 1966』の再刷版が即売されている

会場に飾られている写真の多くはモノクロ写真だが、これはカラーフィルムで撮影したものを浅井氏自身のこだわりでモノクロに焼き付けたもの。ただし87枚のうち2枚だけこっそりカラー写真が含まれている。これは、ソニービルのスローガン「好奇心を、幸せにする。」になぞらえて、好奇心から浅井氏が来場者に仕掛けた小さないたずらのようなもの。会場を訪れた際には、写真やコメントに1960~70年代への思いを馳せながら、そんな浅井氏の“仕掛け”も探してみてほしい。

記念イベント第3弾の予告も!

なお、ソニービル40周年記念イベントの第3弾として、4月29日から5月14日まで開催されていた“レオナルド・ダ・ヴィンチ ヴァーチャル・アトランティコ手稿展”のPart.2が7月21日から8月31日の夏休み期間に開催される予告も併せて発表されている。

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