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「お客様満足度」の向上を目指す!デル社長が日本市場戦略を語る

2006年06月20日 23時47分更新

文● 編集部 橋本 優

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本日発表された第9世代“PowerEdge”サーバー

デル(株)は20日、最新の“PowerEdge”サーバー製品群の発表(詳しくはニュース記事参照)および事業戦略に関する記者発表会を東京・渋谷で開催した。その中で同社代表取締役社長のジム・メリット(Jim Merritt)氏が同社の現在の状況と将来の戦略について語った。

米国外の売り上げが過去最高に

デル(株)代表取締役社長のジム・メリット氏

メリット氏は「日本に来て60日が過ぎました」と挨拶し、ワールドワイドでの第1四半期(2月~4月期)の業績が大変順調であったことを強調した。その牽引役となったのは、米国外のビジネスと、サーバーやストレージなどのエンタープライズ事業だという。この結果、売り上げ高は前年同期比6%増の142億ドル(約1兆6311億円)を達成し、直近の4四半期を合わせると560億ドル(約6兆4327億円)の売り上げとなった。このうち約44%が米国外での売り上げで、これは過去最高の割合だという。同氏はこの状況について「当初アメリカでビジネスを始めた頃よりも、より早い成長」と評価した。

同社年間売り上げ高と米国外売り上げ比率の推移図

第1四半期の製品の出荷状況は、全世界で前年同期比13%増の約1000万台を出荷し、2000年からの過去5年間の成長率は250%になるという。これは業界の成長に比べて2倍の速さの伸び率で、国内市場に対しては3倍の伸び率だとしている。

製品については、4つの分野で成長を遂げたという。具体的にはエンタープライズビジネス(サーバ・ストレージ製品)が10%増、エンハンスドサービス(コンサルティングサービスなど)が28%増、ソフトウェアや周辺機器分野が11%増、モバイル製品分野が12%増となっている。

デルの世界市場各国での売り上げ高の推移

またデルモデル(ダイレクト販売モデル)を導入した世界の15ヵ国の市場でシェアを伸ばしていることに触れ、「デルモデルが米国外で受け入れられている結果」だとし、「今後もこの業績を伸ばしていく考え」だという。今後のグローバルな展開については、営業/サービス/サポート体制の強化投資、製品および技術分野の投資、コスト構造と生産性の改善を推し進めていくとしている。

日本でも市場の5倍の成長率を達成

同社の日本市場での成長率と市場全体の成長率の製品分野別比較図

日本の第1四半期(1~3月)も順調な業績だったという。同社製品の出荷台数24%増で、これはマーケットに対して5倍の成長率だという。ちなみに同社が特に力を入れているサーバー製品の国内市場シェアは、1CPU・タワー型分野が26.3%(業界1位)、2CPU・タワー型分野が17.8%(同4位)、1CPU・ラックマウント型分野が24.9%(同2位)、2CPU・ラックマウント型分野が16・4%(同3位)、ブレードサーバー分野は3.9%(同4位)になっている。またサービス分野も前年同期比で100%の成長を達成したという。

今後の戦略については「成長に向けた取り組み」として「お客様満足度向上」に取り組んでいくという。たとえば現在300人体制で運用している“宮崎カスタマーセンター”について人員を増員し、年内には500人体制にするという。

製品については、エンタープライズ向け製品にさらに力を注いでいくほか、ERPソリューションやセキュリティーソリューションなどサービス面での投資も強化していくという。またコンシューマー市場についてはハイエンドな製品(ゲームパソコンやマルチメディアパソコンなど)に集中していくとしている。

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