インテルの一般向けイベント“インテル テクノロジー・サーキット”のモチーフはF1 秋葉原UDX2階のオープンスペースにはBMWザウバーの“F1.06”が展示され、注目を集めていた | 入口正面には特設シアターがあり、その周囲を各ブースが取り巻いている。内覧会当日はまだ準備中のブースもあり、あわただしい雰囲気だった |
インテル(株)は17日12時から18時まで、JR秋葉原駅前の複合型施設“秋葉原UDX”の2階にて、同社の最新CPUや関連製品を集めた展示会“AKIBA GRAND PRIX インテル テクノロジー・サーキット”を開催する。16日には同イベントの報道関係者向け内覧会が開かれ、Core 2 Duoプロセッサーと対応マザーボードや、次世代Xeonプロセッサー“Woodcrest”の日本初公開の動作展示などが披露された。
イベント会場入口には、米インテル社がスポンサーを務めるF1チーム、BMWザウバーのF1マシン“F1.06”が展示されており、イベント全体もサーキットをモチーフとしたものとなっている。会場内はいくつかのゾーンに分かれており、各ゾーンに関連製品の展示やデモが行なわれている。中央にはシアターが設けられ、イベント当日はインテルやマザーボードメーカー各社によるイベントと抽選会が行なわれる予定となっている。ちなみに最後の抽選会では、10月8日に鈴鹿サーキットで開催されるF1日本グランプリのチケットが当たる抽選が行なわれるとのこと。
会場にはBMWザウバーの衣装に身を包んだお姉様方も! |
各ゾーンの注目はこれだ!
Core 2 Duoプロセッサーゾーンには、Core 2 Duoと対応マザーによるデモが多数披露されている。正式発表前のCPUのデモが広く公開されるのは珍しく、これもインテルの自信の表われか? | 写真にある日本エリートグループ(株)の対応マザーだけでなく、各社が対応製品を多数出展している。今年後半の自作パソコン市場をいち早くチェックしてみよう |
“Core 2 Duoプロセッサーゾーン”では、今年第3四半期に投入予定のデスクトップパソコン向けデュアルコアCPU“インテル Core 2 Duo プロセッサー”(コード名 Conroe)に対応したマザーボードが多数展示されているほか、Core 2 Duo搭載マシンによるデモが披露されている。展示されているマザーボードの多くは、“COMPUTEX TAIPEI 2006”で発表されたCore 2 Duo対応チップセット“Intel P965 Express”を採用しているようだ。
“Centrino Duo モバイル・テクノロジーゾーン”では、同社が提唱する“インテル インターチェンジャビリティー・イニシアティブ”に基づいたノートパソコンが各社から出展されている。インターチェンジャビリティー・イニシアティブとは、デスクトップパソコンのようにノートパソコンのコンポーネントを互換性のある共通仕様化することで、ホワイトボックス系パソコンメーカーでも容易に独自のノートパソコンを構成、販売できるものである。
互換性の確保された共通仕様コンポーネントを使ったノートパソコンが多数出展されている“Centrino Duo モバイル・テクノロジーゾーン”。ホワイトボックス市場もノートパソコンの比率が高まりそうだ |
またインテルと東レ(株)が共同開発した、“Ultrasuede仕様ノートパソコン”も展示されている。Ultrasuedeとは、東レが開発したスエード調の柔らかい手触りを持った人工皮革。Ultrasuede仕様ノートパソコンは、液晶パネルの天面にこのUltrasuedeを貼り付けている。Ultrasuede部分は貼り替えが可能とのこと。両社はこれに対応するインターチェンジャビリティー仕様のノートパソコンを、共同でプロモーションしていくという。
展示されていた“Ultrasuede仕様ノートパソコン”の1台。ワインレッドの部分がそのUltrasuede。ロゴ等のデザインはいろいろと変えられる |
Core Duoプロセッサーにフォーカスしたもう1つのゾーンが“MoDTゾーン”だ。MoDTとは“Mobile on DeskTop”の略で、ノート向けCPUを使った小型デスクトップパソコンやベアボーンが、このゾーンに展示されている。一角ではCore Duo搭載のViiv対応超小型デスクトップのデモも行なわれていて、大型TVでViiv対応コンテンツを楽しむ様子が披露される。
MoDTゾーンに展示されていた、台湾エリートグループの超小型Media Centerパソコン“ECS P60”。手前のキーボードと見比べると、小ささが分かる | P60で構成したViiv対応パソコンによるデモも披露されている |
サーバーゾーンではWoodcrestのデモも!
秋葉原のパーツショップでもあまり目にする機会のない、サーバー向け製品の展示を行なっているのが“サーバーゾーン”。ここではCoreアーキテクチャーを採用する初の次世代デュアルコアXeon“Woodcrest”の動作展示も披露されている。Woodcrestが一般の目にも触れる形で展示されるのは、日本初とのことだ。Woodcrestは“デュアルコアXeonプロセッサー 5x00”という名称になるようで、デモ機上で動作していた“CPUID”によると、名称は“Xeon 5160”、動作周波数は3GHzだった。ホームユーザーにはあまり接点のないXeonシリーズだが、高いCPUパワーが必要な3D CG制作やCAD、並みのパソコンでは満足できないハイエンドの自作マシンユーザーには根強い人気がある。特にこの分野はライバルであるAMD Opteronが高いパフォーマンスで好評を博している。Opteronを追撃するWoodcrestがどの程度のパフォーマンスを発揮するのか、実際に目で見られる貴重な機会と言えるだろう。