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デル、第9世代サーバーを発表――新プラットフォームでパフォーマンスは最大70%アップ!

2006年06月20日 15時04分更新

文● 編集部 橋本優

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ブレードサーバーの『PowerEdge 1955』

デル(株)は20日、同社第9世代となる“PowerEdge”サーバー4機種を発表した。ラインナップは、1Uラック対応の『1950』、2Uラック対応の『2950』、タワー型(5Uラックマウント対応)の『2900』、ブレードサーバーの『1955』となり、すべての機種がインテルの最新プラットフォームである“Bensley(ベンスレイ)”に対応する。すでに受注を開始しており、価格は構成により異なる。

前世代と比較して最大70%ものパフォーマンスアップを実現

新サーバー群は、CPUに『デュアルコア インテル Xeonプロセッサー』の5000番台(開発コード:Dempsey)を2基搭載可能で、チップセットには新たにインテル 5000Xまたは5000Pを採用している。第8世代で採用されていたデュアルコア Xeon(開発コード:Paxville)と比較して、最大70%(SPECfp_rate(※1)の測定値)ものパフォーマンス向上を実現しながら、消費電力は20~37%程度抑えられるという。また、このCPUはハードウェアによる仮想化支援技術である“インテル バーチャライゼーション・テクノロジー”に対応している。ソフトウェアだけで仮想化を実現していた前世代機種と比較し、パフォーマンスが向上するとともに、ゲストOS(仮想化ソフトウェアの上で動作するOS)の互換性が増すという。なお、バーチャライゼーション・テクノロジーに対応する仮想化ソフトおよびOSは今年度、もしくは2007年度にインテルから提供される予定。

※1 浮動小数点演算の並列化性能を評価するベンチマークプログラム

さらに第9世代では次期デュアルコア Xeonとなる5100番台(開発コード:Woodcrest”にも今後対応していくという。なお、第8世代では搭載可能だったシングルコアCPUは、チップセット変更のため第9世代では搭載できない。

メモリーにはFully Buffered DIMM(FB-DIMM)を採用する。FB-DIMMはメモリーモジュール上に高性能バッファーメモリーを搭載し、クロック、アドレス、データのすべての信号をバッファリングする。またメモリーコントローラーとDIMM間の信号線をシリアル接続することで、最大4.8Gbpsの高速動作を実現できるという。さらに1チャネルあたり最大8枚のDIMMが接続可能となっている。

ネットワークはTCP/IP Offload Engine(TOE)を実装。TOEは通常ソフトウェアで行なわれるTCP/IP処理を専用のハードウェアで行なうことで、CPUへの負荷を軽減させる仕組み。ネットワークカードを4枚差した場合、CPU処理能力の60%がその処理に使われるが、TOEを実装することで20%以下に抑えられるという。

そのほか、拡張スロットとしてPCI-XとPCI Express x8/x4を搭載し、ストレージ用インターフェースとしては、シリアルATA(SATA)とシリアルアタッチドSCSI(SAS)を採用する。また、ネットワーク上のハードウェアを管理する『DRAC(バージョン5)』や、リモートでシステム管理が可能な『OpenManage Server Administrator(バージョン5)』といった管理ソフトもバージョンアップしている。

選択できる0SはWindows Server 2003(Web Edition/Standard Edition/Enterprise Edition/Standar X64 Edition/Enterprise X64 Edition)とRed Hat EnterPrise Linux 4/ES3/AS3(EM64T対応版含む)となっている。なお、PowerEdge 2900と2950に関しては、NAS用途に特化したOSとなるWindows Storage Server 2003を搭載したモデルも用意され、NASとして使用することも可能となっている。

各機種の主要スペック

PowerEdge 1950 1Uラックサーバー

『PowerEdge 1950』
CPU
Xeon 5050-3GHz/5060-3.2GHz/5080-3.73GHz
メモリー
512MB~32GB
DIMMスロット
8
HDD最大搭載数
4(2.5インチ)または2(3.5インチ)
有線LAN
10/100/1000 BASE-T(シングルまたはデュアルポート)
拡張スロット
PCI-X×2またはPCI Express x8×2
最小構成価格 27万3420円から


PowerEdge 2950 2Uラックサーバー

『PowerEdge 2950』
CPU
Xeon 5050-3GHz/5060-3.2GHz/5080-3.73GHz
メモリー
512MB~32GB
DIMMスロット
8
HDD最大搭載数
8(2.5インチ)または6(3.5インチ)
有線LAN
10/100/1000 BASE-T(シングルまたはデュアルポート)
拡張スロット
PCI-X×2、PCI Express x8×1またはPCI Express x8×2、PCI Express x4×1
最小構成価格 30万4920円から


PowerEdge 2900 5Uラックサーバー

『PowerEdge 2900』
CPU
Xeon 5050-3GHz/5060-3.2GHz/5080-3.73GHz
メモリー
512MB~48GB
DIMMスロット
12
HDD最大搭載数
10(3.5インチ)
有線LAN
10/100/1000 BASE-T(シングルまたはデュアルポート)
拡張スロット
PCI-X×2、PCI Express x8×1、PCI Express x4×3
最小構成価格 26万820円から


PowerEdge 1955 ブレードサーバー

『PowerEdge 1955』
CPU
Xeon 5050-3GHz
メモリー
512MB~32GB
DIMMスロット
8
HDD最大搭載数
2(2.5インチ)
有線LAN
10/100/1000 BASE-T(デュアルポート)
拡張スロット
――
最小構成価格 未定


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