コリア・ジャパン・メディア・システムズ関係者一同 |
コリア・ジャパン・メディア・システムズ(株)は15日、韓国の地上波テレビ(アナログ)をオンラインで配信する“KJ韓国テレビ”を開局し、ビデオ・オン・デマンド(VOD)型サービス“BB1(ブロードバンドインターナショナル)”を開始した。利用料金は月額4179円で、専用のセットトップボックス(STB)は無償で貸し出される。ただしサービス契約時に保証金として1万円が必要となる(6ヵ月後に返還される)。
“KJ韓国テレビ”を視聴するのに必要なSTB『CS300』 |
同サービスは韓国で放送されている地上アナログ放送をIPネットワークを利用して同時再送信するもの。現在視聴可能なのは
- KBS-World 韓国放送公社(国営放送)
- YTN ニュースチャンネル
- M-net 音楽チャンネル
の各局の番組で、今後は
- MBC 韓国文化放送
- SBS ソウル放送
- EBS 教育放送
といった局の放送も予定している。
対象ユーザーは当面、在日韓国人や韓国人入国者を見込んでおり、サービス開始当初は字幕なしでの放送となるが、近日中に英語の字幕がつく予定。また電子番組表(EPG)も準備しており、こちらは日本語表示にも対応するという。
回線の条件はADSL(8Mbps以上)またはFTTHで、接続事業者やインターネットサービスプロバイダーは問わない。パソコンで視聴することはできず、専用のSTBを介してテレビで視聴する。配信形式は著作権保護されたWindows Media Videoで、画質は番組により異なるが、ビットレートは1Mbps程度で解像度は320×240ドットから640×480ドット程度になるという。
CS300の背面。右から音声入出力(ミニジャック、RCA)、映像出力(コンポジット、Sビデオ)、USB、LANコネクター、ACコネクターが並ぶ |
STBは(株)ディエムアイが開発した『CS300』を採用。映像出力はSビデオとコンポジットで、LANは10/100BASE-TXに対応する。またUSB端子がふたつ付いており、付属のリモコン以外にキーボードやマウスを接続して操作することもできるという。
コリア・ジャパン・メディア・システムズの代表取締役社長である鈴木優二氏 | 会場で祝辞を述べる東京都議会議員の樺山卓司氏 |
コリア・ジャパン・メディア・システムズの代表取締役社長である鈴木優二氏は、今回のKJ韓国テレビ開局に関して「IPテレビの時代が来る」と信じて3年前から準備をしていたという。また「韓日交流の礎になることを考えております」と、新サービスに対する期待感を滲ませた。将来的な展望については「来年6月までには10万人の顧客を獲得したい」と目標を掲げた。そのほか会場には、東京都議会議員の“日韓友好議員連盟”幹事長の樺山卓司氏など多くの来賓者が駆けつけ、祝辞を述べた。