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【T指令のパーツで遊ぼう!! No.7】“PhysX”搭載カードほか購入意欲を刺激された製品をまとめてチェック!!

2006年06月19日 18時17分更新

文● T指令

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“PhysX”搭載/非搭載の画面を比べれば一目瞭然!

 では、はやる心を抑えつつ「GRAW」をインストールして起動してみよう。「GRAW」を起動して、まずはゲームの“Video”設定をチェックしたが、“PhysX”に関する設定は見当たらない。どうやら、“PhysX”搭載カードを取り付けていれば自動的に適用されるようだ。「本当に動いているのだろうか?」とちょっと不安になるが、あとは実行あるのみと、ゲームを開始する。ちょうどスタート地点に壊して下さいといわんばかりにタンクローリーが停まっていたので、迷わず破壊してみよう。初期装備の手榴弾を投げると、爆発とともに確かに破片などが派手に飛び散った。「うーん、パッと見ではイマイチ効果がわからない」と苦笑い。マシンと液晶を2台用意して「BFGRPHYSX128P」の非搭載時と比較すれば、違いは一目瞭然なんだろうが、そんなめんどうなことはできない。そのまま、ゲーム内のいろんなオブジェクトを壊しながらゲームを進め、「Fraps」を使用して画面のスクリーンショットと録画を行なった。そして、「BFGRPHYSX128P」の非搭載時も同じように無用な破壊を繰り返しながらゲームを進め、搭載時と非搭載時で“PhysX”の効果が現れているスクリーンショットを集めてみた。なお、写真左が「BFGRPHYSX128P」搭載時、写真右が非搭載時の画面だ。

まずは「BFGRPHYSX128P」搭載時(写真左)と非搭載時(写真右)のタンクローリー。ともに同じ画質で、描画には“PhysX”が影響していないのがわかる
タンクローリーを同じ地点から破壊した画像だ。搭載時の破片の数などが違うのがわかる。搭載時(写真左)は爆発地点を基点に破片が飛んでいく
ゲーム内のある段ボール箱を撃つと、搭載時は紙片が大量に出るが、非搭載時は僅かしかでない
壁に向かって銃撃してみると、飛び散るコンクリート片の数が明らかに違う。破片の飛び散り方も段ボールを撃ったときの紙片とは異なる
手榴弾を道路に投げた場合も、飛散する破片の数が違っている。さらに、搭載時は画面左上と、右手前にも破片が飛んできているが、非搭載時は手榴弾の爆発範囲にしか破片がない

 こうやってスクリーンショットを並べてみると、“PhysX”の効果がよくわかる。しかし、「GRAW」を“PhysX”搭載時と非搭載時でプレーしてもゲーム全体のパフォーマンスは変化しなかった。今までは、CPUが物理演算の処理を行なっていたので、「BFGRPHYSX128P」を搭載した分、CPUの負荷が減りパフォーマンスが向上するかと期待したのだが、ちょっと残念な結果だ。一応、“PhysX”をサポートしている「3D Mark 06」の“CPU TEST”を実行してみたが“CPU1-Red Vally”、“CPU2-Red Vally”ともに搭載時と非搭載時のスコアは変わらなかった。“VooDoo”シリーズの再来を期待していたのだが、同じような感動は味わえなかった。これは“PhysX”の効果は物理法則のリアリティ向上のみだからだろう。また、AGEIA社のウェブサイトに掲載されている“PhysX”対応ゲームソフトは23種類とちょっと少なめで、今すぐ遊べるソフトが「GRAW」のみなのは厳しい。しかも英語版だ。ゲームのリアリティ向上は、臨場感が増えてゲームを面白くしてくれるのだが、そのためだけに4万円近くの投資は、コスト面でちょっと厳しいと感じる人が大多数だろう。ここはひとつ、“PhysX”カードが必須のキラーソフトの登場と、価格が下がることに期待したい。T指令的には「Unreal Tournament2007」が対応予定なので、購入に向けてまっしぐらだ!!

検証マシン
“PhysX”の効果は物理法則のリアリティ向上のみで、負荷の軽減や画質の向上は望めない。しかし、ゲーム中のリアリティや迫力は百点満点だ

忘れちゃいけない、消費電力をチェック!

 3Dパフォーマンスに影響しなくとも、通電している分、電力を消費しているはずだ。「BFGRPHYSX128P」は、4ピンの電源コネクターをつなげて電力供給をしているため、お馴染みのワットチェッカーを使って消費電力を計測してみた。計測は、CPU負荷0%時のアイドル状態、「3D Mark 06」の実行中、「GRAW」でオブジェクトを破壊している状態を「BFGRPHYSX128P」搭載時と非搭載時でそれぞれ行ない、グラフ化した。(次ページに続く)

消費電力グラフ
消費電力のグラフ。「補助電力使ってるから消費電力は高いんだろうな」と思っていたが、案の定、消費電力は20W程度となった。消費電力の高いビデオカードを使用しているPC構成に「BFGRPHYSX128P」を追加する場合は、電源容量に注意したい

●結論:ゲームのパフォーマンスに問題がないPC環境なら、リアリティ向上を目指して購入してもOKだ。ただし、現状では対応ソフトが少ないため、ソフト側の対応状況を待つのも悪くないだろう。

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