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Mebius PC-AE50J

Mebius PC-AE50J

2005年11月14日 00時00分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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Mebius PC-AE50J

シャープ

12万4803円(11月5日現在)

Mebius PC-AE50J
写真1 15インチ/XGA表示液晶パネル搭載のモバイルノート“Mebius”「PC-AE50J」。
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 皆さんはノートパソコンを新たに購入する、あるいは買い換えるときに、どういう点に注目して機種を選定するだろうか。最近のノートパソコンは、TV視聴&録画機能、スリム&軽量なモバイル性、高解像度やワイド表示のツヤツヤ液晶ディスプレー、などうたい文句のオンパレードだが、そこでちょっと考えてみてほしい。もし持ち運んで使うつもりがなく、TVの視聴や録画はリビングルームのAV機器、もしくは別のデスクトップパソコンで行なう場合、純粋なパソコンとしての機能をシンプルにまとめた、なるべく低価格なモデルを選ぶ、というのも賢い選択だ。



PC-AE50Jの天面
写真2 PC-AE50Jの天面。

 シャープの“Mebius(メビウス)”「PC-AE50J」は、そんな声に応えるシンプルなスペックで価格を抑えたA4ノートパソコンだ。低価格といっても、デザインはほかの“Mebius”シリーズと同様のメタリックシルバー。液晶ディスプレーの開閉やキータイプなどで頻繁に触るカバー上面とパームレスト部には、汚れの付着を減らして長期間美しいツヤを保つという“UVコーティング”が施されている。ノートパソコンの場合、毎日数時間ヘビーに使うユーザーでは手の脂や水分などが付着しやすいパームレストや上面などは、早ければ半年程度で表面塗装がはがれて樹脂素材がむき出しになってしまうことがある。もちろん、それを“長く愛用した味わい”と感じる人もいるだろうが、購入当時のきれいな筐体が長持ちする配慮はうれしい。



PC-AE50Jのキーボード
写真3 パームレストにUVコーティングを施したPC-AE50Jのキーボード。

 15インチXGA液晶ディスプレーを内蔵するPC-AE50Jは、幅全体を使った19mmピッチのフルサイズキーボードを搭載。右サイドのEnter/BackSpace/左Shiftなどが幅広で余裕があるが、これは変則的なキー配列(左サイドに別のキーを並べるなど)にせず、DeleteやPrtSc(プリントスクリーン)キーなど、比較的利用頻度が高いキーをFnと組み合わせない単独キーで搭載している(Fnキーと組み合わせるのはSysRq/ScrLk/Home/End/PgUp/PgDn/NumLk)。



PC-AE50Jの両側面
写真4、5 PC-AE50Jの両側面。

 10/100BASE-TX対応Ethernet端子は備えるが、無線LAN機能はオプション(PCカードなどで追加可能)。とはいえ、持ち運んでの使用を前提としないA4ノートパソコンでは、さほど困ることもないだろう。スペック面ではシンプルながら、使いやすさを高めるシャープオリジナルのソフトウェアは充実している。特に注目したいのが次の4つだ。

  • 予測変換
  • 見やすいコン2
  • メビウスプライバシーBOX
  • フォトプロジェクター

本体前面 背面
写真6、7 本体前面、および背面。

 “予測変換”は、携帯電話などの文章入力支援システムなどに採用されている、最初の数文字を記述すると過去に変換・決定した入力履歴から当てはまるものをリストアップするもの(「メビウス PC-MR60HS」のレビュー記事も参照いただきたい)。

見やすいコン2
画面1 “見やすいコン2”の画面。

 “見やすいコン2”は、ゲーム機のコントローラーのような操作パネルから変更する、アイコン/メニューなどのサイズを拡大縮小表示するユーティリティーソフト。大/中/標準(初期設定に戻す)/小の4段階を1ボタンで切り替えられるほか、拡大では10段階、縮小では4段階の調整が可能。単にアイコンを大きくするだけでなく、アイコンの名前やメニューなどの文字、スタートメニューやタスクバーなども合わせて拡大/縮小するのが特徴だ。家族で1台のパソコンを使い分ける場合など、高齢者には見やすく拡大表示を、少しでも多くの情報を1画面に表示させたい人には縮小表示、という具合の使い分けが簡単にできる。

 “メビウスプライバシーBOX”は、万一パソコンの紛失・盗難に遭った場合、あるいは家族でも知られてはマズい個人情報がある場合などに、暗号化して保存し、パスワードを知る人だけしか中身を閲覧・変更できないというファイル暗号化ツール(「メビウス PC-CS50J」のレビュー記事も参照いただきたい)。

フォトプロジェクター
画面2 “フォトプロジェクター”の画面。

 “フォトプロジェクター”は、デジタルカメラなどで撮影した画像に効果音(BGM)を鳴らしながら連続再生するスライドショーソフト。画像の自動切換えのタイミング(手動でスペースバー/Back Spaceキーで切り替えも可能)、画面変換時のエフェクトなども指定できる。また、このスライドショーをスクリーンセーバーに設定して、パソコンを長時間使わないときには“デジタルフォトアルバム”のように楽しむこともできる。

 そのほかの主なスペックは、CPUが低電力モバイルSempron 2600+(1.6GHz駆動)、メインメモリーはPC2700対応DDR SDRAM 256MB(最大1.2GB)、チップセットは台湾VIA Technologies社のK8N800を採用。グラフィックスアクセラレーターは、チップセット内蔵のVIA/S3 Graphics社製UniChrome Pro(メインメモリーから最大64MB使用)を採用する。液晶ディスプレーは15インチXGA表示。ポインティングデバイスはタッチパッドで、最下端と右端に左右、上下のスクロール機能が割り当てられている(初期設定時)。

“ecoボタン” モード切替の画面
写真8 本体底面。写真9 付属ACアダプターは意外に小さい。

 インターフェースは左サイドに、手前からPCカードスロット、Ethernet端子、排熱用スリットを挟んでマイク/ヘッドホン端子とUSB 2.0×1。右側面は中央に光ドライブ(CD-R/RW&DVD-ROM対応コンボドライブ)、USB 2.0×1、電源入力。背面は右端にアナログRGB出力、左端にUSB 2.0×2が並ぶ。USB 2.0端子が左右および背面と分かれて配置されている設計は、実用上大変便利だ。携帯オーディオプレーヤー、USBメモリー、デジタルカメラ、プリンターなどなど、USBに接続するデバイスは、常用するものから一時的な抜き差しを伴うものまで、さまざまあり、密集しているとデバイス/ケーブルの形状によってはほかのUSB端子を使いにくくする(隠してしまう)場合がある。本機のように左右と背面に分かれて配置されていれば、そんな心配は無用だ。


 シャープのノートパソコンらしく、液晶ディスプレーは明るめで、輝度調整は8段階(Fn+F6/F7キー)。最も輝度を下げた状態でもかなり明るく見やすい印象を受けた。さらにFn+F8キーを押せばワンタッチで輝度を最大に切り替えることができる。ビジネスなどで画面を凝視する場合は、輝度を下げたほうが疲れにくいと言われるが、ウェブサイトの閲覧やDVDビデオの再生などでダイナミックな映像を楽しみたい場合には、輝度最大化ボタンが有効だ。また、Fn+F10でミュート(音量の一時的な最小化)ができるので、これも覚えておくと便利だろう。なお、シャープの直販サイト“SHARP PC ONLiNE”での販売価格は、12万4803円(11月5日現在)となっている。

Mebius PC-AE50Jの主なスペック
製品名 PC-AE50J
CPU 低電力モバイルSempron 2600+-1.8GHz
OS Windows XP Home Edition SP2
メモリ(最大) DDR2 SDRAM 256MB(1.2GB)
チップセット VIA K8N800
液晶/解像度 15インチ/1024×768ドット
ビデオ チップセット内蔵(UniChrome Pro)
HDD 約40GB
光学ドライブ CD-R/RW&DVD-ROM対応コンボドライブ(CD-R/RW 最大24倍速)
カードスロット PCカード TypeII×1
通信 10/100BASE-TX
I/O USB 2.0×4、外部ディスプレー出力端子、ヘッドホン出力など
バッテリ駆動 約1.7時間
サイズ 約329(W)×277(D)×37.0(最薄部30.0)(H)mm
重量 約2.8kg

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