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【T指令のパーツで遊ぼう!! No.5】近日登場の新型ペルチェ素子搭載CPUクーラーを早速チェック!

2006年05月15日 22時43分更新

文● T指令

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T指令
【T指令プロフィール】自作パーツメーカーのサポートや秋葉原のパーツショップを転々とする。フロア責任者(司令官)の意味で、最初は“T司令”と呼ばれていたが、仕入先やショップに「あのパーツの当たりロット探して」などと、いろいろと指令を出すうちに“T指令”に。現在はライターに転身

 いよいよ夏が近づいてきた。のんびりムード漂うゴールデンウィーク中の東京も、30℃近くの気温となる今年初の「真夏日」があり暑かった。ショップで働いていたときと違い今年は、数年ぶりに休めるゴールデンウィークと思っていたら、ペルチェ素子を搭載したCPUクーラーの新型サンプル品が急遽私の手元に到着した。ペルチェ素子を使用したCPUクーラーは久々の登場だ。「発売前のサンプル品に触れられるとなれば、すぐに試すしか無いでしょう!!」と言うことで、今回は6月上旬に国内正規代理店のユーエーシーから発売予定のMACS Technology製CPUクーラー「MA-7131-A」を試してみよう。



今回の獲物は発売前のCPUクーラーだ!

 「MA-7131」は、昨夏8月に発売されたペルチェ素子搭載CPUクーラー“MA-71xx”シリーズの新型となる。「MA-7131-A」はAMDのSocket 939/940/754に対応しており、「MA-7131-I」はLGA775専用だ。前モデルはSocket 478のみの対応だったので、LGA775の環境では初のペルチェ冷却のCPUクーラーとなる。「前モデルは、Socket 478のモデルがよく売れたんだけどな~」とショップ時代を思い出す。また、デザインも前モデルと大きく変わり、ヒートパイプを使用した大型のヒートシンクが搭載され、9cmファンが1基搭載されている。搭載ファンは、メーカーのスペック表では回転数2000~3600rpm、騒音値20dB~28dBとなっている。また、ヒートシンクにはもう1個ファンを付け、冷却を強化することも可能となっている。ペルチェ温度の制御には、前モデルにあったPCIカードタイプがなくなり、新モデルでは5インチベイ内蔵型のLCD付き制御ユニットが付属するモデルのみとなるようだ。

「MA-7131-A」 ベース部
MACS Technology製のCPUクーラー「MA-7131-A」。搭載する9cmファンは回転数2000~3600rpm、騒音値20dB~28dBというスペック5インチベイ内蔵型のLCD付き制御ユニットが付属する。前モデルにあったPCIカードタイプは今回ラインナップされていない

 ここで、そもそもペルチェ素子とは何? と言う人もいるかと思うので、簡単に説明しよう。ペルチェ素子とは、電流を流す事で片側が低温になり反対側は高温になるデバイスなのだ。これを使用したペルチェ冷却は、遙か昔“Pentium”から“Pentium 3”の頃に、オーバークロックをする際の強力な冷却方法としてオーバークロッカー達の話題になった。ただ、このペルチェ素子を使用する場合、CPU周りを発砲スチロールなどで囲み、温度差による結露対策を行う必要があり、簡単に導入する事はなかなかできなかった。「ペルチェ素子は買ったけど、結露対策で挫折したのね~」とあの頃を懐かしむ私。また、片面を冷やす代わりに反対側の発熱量が増えるため、ケース内の温度は上昇することとなり、諸刃の剣だった。このペルチェ素子は、身近なところだとノンフロンの冷蔵庫や、無振動の家庭用ワインセラーなどに使用されており、サンコーレアモノショップで販売されている「USBホットしてクール」も、ペルチェ素子を利用した保温/保冷器だ。(次ページに続く)

ベース部 ヒートシンク
ペルチェ素子を搭載しているため、ベース部に電源ケーブルが接続されている計4本のUの字型ヒートパイプがヒートシンクを貫く構造だ

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