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17インチMacBook Pro-2.16GHz(2006年4月発表)

デカさと速さが魅力です! Core Duo搭載の17インチMacBook Proを徹底解析

2006年05月15日 15時16分更新

文● 編集部 広田稔

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スペック通りに15インチMacBook Proを超える性能

続けて機器の性能をテストするために、OSをMac OS X 10.4.6、メモリー容量を1GBに統一して、MacBook ProとiMacで各種ベンチマークを行なった。HDDの性能が関係するファイル/フォルダーコピーなどではMacBook ProはiMacより劣っているが、CINEBENCHやDoom 3などではビデオメモリーが多いためかiMacを超えるスコアを出している。

エンコード
主にCPU性能がわかる。AACのテストでは、iTunes 6.0.4で、38.8分(12曲/392.7MB)の音楽ファイルをAAC(ビットレートは128kbps)に変換するのにかかった時間を計測。MPEG-4のテストでは、Pro版のQuickTimeで1分のDVムービーを開き、書き出し形式を“MPEG-4”オプションを標準に指定して、変換するのにかかった時間を調べた
ファイル・フォルダーコピー
主にHDD性能がわかる。1GBの単一ファイルと、ファイルサイズが異なる6539個のファイルを含んだ合計1GBのフォルダーをローカルHDDに置き、複製するのにかかった時間を計測
2Dスクロール
2Dグラフィックの描画性能がわかる。『Adobe Photoshop CS』で縦1440×横640ドットの画像を開き、上から下までスクロールするのにかかった時間を計測した。
CINEBENCH
3Dグラフィックの描画性能がわかる。『CINEBENCH 9.5』は、3D画像のレンダリングをCPU、またはGPUによって実行し、そのパフォーマンスを数値で算出する。“Rendering”はCPU性能、“OpenGL HW-L”はGPU性能をそれぞれ表わしている
こちらも3Dグラフィックの描画性能がわかる。Doom 3は、Universalアプリケーション化されたバージョン1.3を使い、標準状態でフレームレートを計測。Unreal Tournament 2003は、非Universalアプリケーションの『Unreal Tournament 2003』を使い、ゲームの表示サイズを1024×768ピクセルに、描写設定を最高に設定したうえで“flyby-citadel”のテストを実行した

持ち運ばなければ、プラス4万円ぶんの価値は十分にある

以上のように17インチMacBook Proならではのよさをチェックしてきたわけだが、もちろん完璧で欠点がないというわけではない。大画面ディスプレーを備えた代償として、本体筐体は幅392×奥行き265×高さ25.9mmというA3用紙に迫るサイズになってしまっている。

また重量は3.08kgと、ノートパソコンの中ではかなりの重量級だ。車を使う人ならまだしも、カバンやインナーケースの選択肢が少ないこともあって、電車や徒歩で移動するユーザーはかなり持ち運びに苦労する。

また、Windowsのノートパソコンでは、1920×1080ドット(1080i)のいわゆる“フルHD”のハイビジョンムービーを等倍表示できる1920×1200ドットの液晶ディスプレーを備えた製品がいくつか登場している。

プロ向けの“Final Cut”シリーズのみならずコンシューマー向けの“iMovie”シリーズでもハイビジョンムービーの編集を実現してきたアップルだからこそ、17インチで1680×1050ドットというディスプレー解像度では物足りないだろう。標準モデルは1680×1050ドットでも、BTOオプションでより高解像度なディスプレーを選べるといった救済策が欲しいところだ。


とはいえ広い作業領域と長時間バッテリー、そこまで熱くならない本体を兼ね備えた17インチMacBook Proは、15インチMacBook Proに比べてより快適に操作できる点は間違いない。価格を見ると、ほぼ同じ本体構成の15インチMacBook-2.0GHzモデルが30万9800円なのに対して、17インチMacBook Proは34万9800円と4万円高いがその価値は十分にある。持ち運びには全く向かないが、ほとんど外に持ち出さない省スペースデスクトップとしてノート型Macを購入したい場合は有力な選択肢になるだろう。



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