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PowerShot S3 IS

PowerShot S3 IS

2006年05月10日 16時06分更新

文● 小林伸

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PowerShot S3 IS

キヤノン

オープンプライス(予想実売価格:5万円台前半)

超望遠、乾電池駆動という従来機の長所を継承

 光学12倍ズームレンズと液晶ビューファインダー(EVF)を搭載した、デジタルカメラ「PowerShot S2 IS」の発売から1年弱。4月27日に後継機種の「PowerShot S3 IS」が発売された。撮像素子は1/2.5インチのCCDと変わりないが、有効600万画素に高画素化し、背面のバリアングル液晶ディスプレーのサイズも1.8インチから2.0インチに大型化した。本体サイズと形状は従来機種と同等だが、ボディカラーがブラックに変更されている。

光学12倍ズーム搭載でありながら、本体の奥行きも比較的コンパクトだ。電源は単3形電池を4本。

 このカメラの最大の特徴は、12倍の光学ズームレンズをこのボディの大きさの中に収めている点である。最大望遠側で432mm相当(35mmフィルム換算時)の超望遠レンズは、一眼レフでは高価なうえ、携帯性も悪い。しかし、本機であればカメラバッグやレンズケースを用意しなくても、いつものカバンの中に簡単に収納できる。そのうえ実売価格は5万円台前半である。いくら一眼レフデジタルカメラが低価格化されたといっても、400mm以上のレンズとセットで5万円を切ることは現状では考えられない。さらに、“スーパーマクロモード”(ワイド端でのみ)ではレンズ先端から0mmの接写が可能である。松下電器産業の「DMC-FZ7」では5cm(ワイド端)、ソニーの「DSC-H5」でも2cm(ワイド端)となっているのでその優位性は抜きん出ている。

液晶ディスプレーはバリアングルタイプ。上部から見たところグリップは大きく持ちやすい。

 電源に単3電池4本を使用するのも長所と捉えていいだろう。専用充電池を使用すればボディーの小型化が望めるし、電池寿命も長いかもしれない。しかし、最近のニッケル水素充電池の容量は2000mAhを超えるものが一般的だ。CIPA測定法によるカタログスペックも、ニッケル水素充電池とEVFの組み合わせで570枚と非常に多い。仮にバッテリーが切れてしまっても、コンビニエンスストアーなどで容易に単3型のアルカリ乾電池を入手でき、これでも約110枚の撮影ができる(CIPA測定法)。電池寿命に関する不満は少ないだろう。しかし、電池切れの警告アイコンが表示されてから実際に使用できなくなるまでの時間は極端に短い。試用中に何度か電池交換をしたが、いつもこのアイコンが表示された次の瞬間には、バッテリー交換のメッセージが表示されてカメラが使用できなくなってしまった。事前にわかるようにしてほしいポイントである。

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