このページの本文へ

【T指令のパーツで遊ぼう!! No.3】“Core Duo”の真の性能に迫る! (前編)

2006年05月02日 00時00分更新

文● T指令

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

わくわくしながら検証PCを組み立て開始

 オーバークロックも試したいが、まずは定番の検証台へパーツを取り付けて、定格動作の性能をチェックしていこう。初めて触るマザーボードなので、CPUソケットやチップセット周りを確認する。CPU周りのコンデンサは背の低い物が使用されてスペースに余裕がある。ただし、CPUリテンションとチップセットファンが近いため、使用するCPUクーラーによっては、取り付けが難しくなると思われる。あと、怪しげなジャンパピンをCPUソケット横に発見した。「初めて触るパーツは楽しい!!」と、このときばかりは心底うれしくなる。マニュアルで確認するとこのジャンパピンは、オーバークロック時の設定に使用するようだ。
 手始めに「Core Duo T2300」を取り付けて通電を開始。PCケースに取り付けて側面パネルを閉めてしまうと気がつかないが、マザーボードに付属のCPUクーラーは4色に発光している。光るファンを採用するとは付属品にしては芸が細かい。

付属のCPUクーラー
マザーボードに付属のCPUクーラーは回転数が1700rpmと低いためとても静か。しかも4色に発光する

 次に、BIOSでCPUファンの回転数や温度などを確認した。CPUクーラーの回転数は1700rpm前後、チップセットファンの回転数は4200rpm、CPU温度は30℃となっていた。BIOSでのオーバークロック関連の設定は、コアやメモリなどの電圧変更とFSBの項目があり、コア電圧は0.7375V~1.5Vまで0.125V刻みで、メモリ電圧は1.8V~2.15Vまで0.05V刻みで設定可能だ。FSBの設定は、667MHzベースの“Core Duo”を使用した場合166~199MHzとなり、前述の2ヵ所のジャンパピンを外すことで200~255MHzまでの設定が可能となる。ちなみにジャンパピンをデフォルトの1番と2番ピンのショートでなく、2番と3番ピンのショートで差し込むと100~165MHzとなる。残念なことに、BIOSでの倍率変更の設定項目は無かった。

ジャンパ
これがCPUソケット横にあるFSB設定用のジャンパ。オーバークロックする時などにお世話になる

 では、OSや各種ドライバとベンチマークソフトをインストールしてベンチを実行していこう。と思ったのだが、システム全体の騒音が気になる。CPUファンは静かなんですが……。

システム全体の静音性を改良!

 気になり出したら止まらないT指令。せっかく静音に最適な低発熱のCPUなので、ビデオカードのクーラーや電源などを静音化することにした。まず、システム構成のなかでも一番音が大きかったSapphire製ビデオカード「RADEON X1300 PRO」に標準で搭載されているクーラーを、銅製のZalman製「VF900-Cu」へ交換した。同製品は、ファンコントローラが標準で付属しているため、一番遅い回転に設定するとかなり静かになる。

「VF900-Cu」
Zalman製新型ビデオカード用クーラー「VF900-Cu」。付属のファンコンで一番遅い回転に設定するとかなり静かになった。今回の検証マシンではリテールのビデオカードクーラーが一番うるさかったとしみじみ感じた

 電源は、岡谷エレクトロニクス製の400Wファンレス電源「音無II」をチョイス。ファンレス電源だと後部からヒートシンクが出っ張る製品があるが、この製品はフラットなため非常にすっきりしている。ただし、ファンレス電源を使用すれば確実に静かになるが、ケース内のエアフローによっては、放熱がうまくできず電源内の温度が上昇し製品寿命を縮めたり、ケース内温度の上昇原因となることもある。そこで、電源に温度計を取り付けて、検証中の電源温度を計測することにした。結果、今回の検証ではOSインストールやベンチ中でも、室温25℃前後の状態で、36~40℃程度を維持していた。無論、各種パーツがむき出し状態となる検証台での結果なので、ケース取り付け時は40℃を超えると思われるが、排気用のケースファンを1基搭載してる環境なら、十分冷却が可能なレベルだろう。

「音無II」
岡谷エレクトロニクス製の400Wファンレス電源「音無II」に温度計を取り付けて、検証中の電源温度を計測した

 そして、忘れてはいけないのがCPUクーラーの騒音。“Pentium 4”時代の爆音リテールクーラーと違い、「i975Xa-YDG」に標準添付されているCPUクーラーは、回転数が1700rpmと低いためとても静か。わざわざ静音化のために他のCPUクーラーに付け替える必要はなさそうだ。他のマザーボードは試していないので何ともいえないが、“Core Duo”の消費電力から考えると、他のマザーボードに付属のCPUクーラーも十分静かだと思われる。ちなみに、最終的に出来上がった検証マシンのスペックは以下の通りだ。(次ページへ続く)

テスト環境
CPU:インテル「Core Duo T2300」(1.66GHz)
メモリ:G.Skill「DDR2-667(PC2-5400) 512MB×2」
マザーボード:AOpen「i975Xa-YDG」
ビデオカード:Sapphire「RADEON X1300PRO 256MB」(PCI Express x16)
HDD:Seagate「ST3160812AS」(160GB SerialATA)
光学ドライブ:東芝「SD-M1612」
電源:岡谷エレクトロニクス「音無II」(400W)
OS:Microsoft「Windows XP Professional SP2」

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ