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IXY DIGITAL 800 IS

IXY DIGITAL 800 IS

2006年04月20日 20時42分更新

文● 行正 和義

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IXY DIGITAL 800 IS

キヤノン

オープンプライス(実売価格:5万円前後)

IXY DIGITAL 800 IS
写真1 キヤノン「IXY DIGITAL 800 IS」。

手ぶれ補正とともに曲面を活かした新デザインに変更

 コンパクトデジタルカメラが続々と光学式手ぶれ補正を搭載する中、ついにキヤノン“IXY DIGITAL(イクシィデジタル)”シリーズにも搭載モデルが登場した。「IXY DIGITAL 800 IS」は、IXY DIGITALシリーズの最上位機「IXY DIGITAL 700」をベースに光学式手ぶれ補正を装備したモデルだ。同社は光学式手ぶれ補正機構を“Image Stabilizer(イメージスタビライザー、IS)”と呼ぶが、本機では中間レンズを水平/垂直方向にシフトして光軸を安定化する方式を採用する。

掲載当初、手ぶれ補正機構の名称を誤って記載しておりました。お詫びして訂正いたします。(2006年4月23日)

 撮像素子はIXY DIGITAL 700の1/1.8インチ710万画素から1/2.5インチ600万画素へと小型化しているものの、レンズは光学4倍(IXY DIGITAL 700は3倍)となった。本体サイズは横幅で約1mm増えているが奥行きで1mm、高さで0.5mm小さくなっているなど、部材の小型化・高密度実装技術のいっそうの進歩をうかがわせる。

上面
写真2 前面の青みがかったシルバー、中間のシルバー、背面の黒い部分の3層構造となっており、特にシルバーと黒い部分が曲線で区切られており、本体そのものがアーチ状になっているかのような印象を与えている。

 デザインはIXY DIGITALシリーズならではの箱型ボディを継承しているものの、丸みを帯びたエッジなど曲面処理が随所に取り入れられた。特に目新しいのが液晶ディスプレーの周辺部で、光沢のある黒い部材が天面底面や左側面にまで広がっており、従来からのステンレスシルバー部分との2トーンがデザイン上のアクセントとなっている。見た目のデザインだけではなく、持ったときにも指がかかりやすい。ここ最近のIXY DIGITALシリーズは曲面を積極的に取り入れているが、“ステンレスの箱”から路線変更しつつあるデザインは従来のIXY DIGITALを見慣れた目からすると違和感があり、好みが分かれるかもしれない。



側面
写真3 右側にはインターフェースが用意される。ストラップ取り付け金具などもデザインが細かい。左側面の四隅には4つの小さな突起が設けられており、これによって机などに置いた際に安定するという細かな配慮はIXYらしい。

 インターフェースにも変更が加えられており、従来は円形のまま露出していたモードダイヤルが半ば埋め込まれた形状となり、小型化に貢献している。

 撮影機能はプログラムオート+シーンプログラム、MENUボタンとは別に用意されたFUNCボタンによる露出補正など、インターフェース自体は従来機と同様だが、新たに“高感度オート”モードが備わった。本機では撮影感度を最高ISO 800相当まで上げることができ(IXY DIGITAL 700では最高400)、高感度オートでは暗いシーンの場合に自動的に最高感度までアップするというわけだ。いくら光学式手ぶれ補正を搭載していても、スローシャッター時に被写体が動いてしまうとぶれが生じるので、最近のコンパクトデジタルカメラでは光学式手ぶれ補正の有無を問わずISO 800程度以上の高感度モードを備える傾向にあるが、本機もその流れに乗ったわけだ。

前面 背面
写真4 ステンレスシルバーの外装に、やや左にオフセットされた完全沈胴型レンズと、IXY DIGITALシリーズならではのデザインとなっている。写真5 従来から大きく印象が変わった背面。液晶部分が光沢感のある黒い素材となっている。モードダイヤルは半埋め込み型となった。

 手ぶれ補正に関しては、常時ぶれを補正するモード“常時入”と撮影時のみで補正するモード“撮影時”に加え、上下方向のぶれのみ補正する“流し撮り”モードを持つ。他社製品では独立した手ぶれ補正ON/OFFボタンを持つ製品が多いのに対し、本機ではMENUから選ぶようになっているが、頻繁にモードを変えるケースは少ないはずなので問題ないだろう。

カードスロット&電池室
写真6 バッテリおよびSDカードは底面から装着する。本体の銀/黒の2ピース構成は底面もデザインされている。底面にも置いたときに安定するための突起に加えて三脚台座に噛みやすい小さな突起がある。

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