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日本電気、BIGLOBE事業を分社化――7月1日に“NECビッグローブ株式会社”を設立

2006年03月28日 21時03分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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記者会見のフォトセッションでは、アライアンスパートナーとタッグを組んで見せた
記者会見のフォトセッションで、アライアンスパートナーとタッグを組んで見せた、NECの代表取締役執行役員副社長の川村敏郎氏(中央左)、NECビッグローブの代表取締役執行役員社長に就任予定の片山 徹氏(川村氏左隣)、代表取締役執行役員専務に就任予定の佐久間 洋氏(左端)

日本電気(株)(NEC)は28日、東京・御成門の東京プリンスホテルパークタワーにプレス関係者を集め、同社のISP(インターネットサービスプロバイダー)事業“BIGLOBE”を7月1日に分社化して、“NECビッグローブ株式会社”を設立、営業開始すると発表した。同時にアライアンスパートナーとして住友商事(株)/(株)大和証券グループ本社/(株)三井住友銀行/(株)電通/(株)博報堂の5社に対して、7月末日までに第三者増資割当を実施することも発表された。新会社の概要は次の通り。



社名
NECビッグローブ株式会社(英文表記:NEC BIGLOBE, Ltd.)
設立
平成18年(2006年)7月1日(分社型新設分割)
代表者
代表取締役執行役員社長 片山 徹
代表取締役執行役員専務 佐久間 洋
事業内容
インターネット等のネットワークを利用した情報通信サービス、情報提供サービスの提供および、これに付帯または関連する一切の業務
資本金
40億円(7月1日設立時)
104億円(7月末日第三者増資割当実施後)
持ち株比率(7月末日)
NEC 78%、住友商事 7%、大和証券グループ本社 5%、三井住友銀行 5%、電通 2.5%、博報堂 2.5%
発行株式総数
8万株(7月1日現在)
10万2564株(7月末日第三者増資割当実施後)
事業規模
約600億円(平成16年度(2004年度)実績)
従業員数
約500名(予定)
川村敏郎氏
NECの代表取締役執行役員副社長の川村敏郎氏

発表会にはNECの代表取締役執行役員副社長の川村敏郎氏、同執行役員専務でNECビッグローブの代表取締役執行役員社長に就任予定の片山 徹氏、現BIGLOBE事業本部長でNECビッグローブの代表取締役執行役員専務に就任予定の佐久間 洋氏が出席して、分社化の狙いを説明。さらに、アライアンスパートナーから住友商事の代表取締役常務執行役員の吉井伸吾氏、大和証券グループ本社の取締役兼常務執行役の日比野隆司氏、三井住友銀行の執行役員個人事業部長の中尾 誠氏らが同席して、協業への意気込みなどを語った。

片山 徹氏
NECの執行役員専務でNECビッグローブの代表取締役執行役員社長に就任予定の片山 徹氏

川村氏の説明によると、分社化の背景には同社がBIGLOBE事業で売り上げの50%強を占めるISP事業に加えて、これまでに築き上げてきた“プラットフォームサービス事業(※1)”“ブロードバンドメディア事業(※2)”などの付加価値サービス事業(ASP事業)を基盤技術として、従来より他社との協業をスムーズに行なうためにNECの一事業から単独会社への移行を決めたとしている。今このタイミングになった理由としては、「ブロードバンド利用者の急伸、携帯ネット利用の拡大(3Gユーザーの急増)、放送と通信の融合によるNGN(次世代通信)構想やCGM(読者や利用者自身が情報発信する新しいメディア)など、市場環境の変化」を受けて、新たなインターネット広告モデルやEC、金融サービスなどカバー領域を広げるためと説明する。

※1 プラットフォームサービス事業 BIGLOBE事業の運営を通じて信頼性・セキュリティーの実績を重ねたネットワーク構築技術、ならびに会員管理/認証/課金などのサービスやノウハウをコンポーネント化して提供する事業。自社のビジネスにインターネットを活用したいという企業に対して、インターネットサービス基盤やそれに付随するソリューションを提供する

※2 ブロードバンドメディア事業 ブロードバンドの広帯域/高速通信を生かして映像コンテンツやインタラクティブなサービスを提供する事業。具体的には、広告事業/EC事業/有料コンテンツ配信事業、およびアライアンスパートナーやパソコン事業との連携も含む

BIGLOBEの新会社設立の意義 インターネットサービスにおける市場環境の変化
NECのパーソナルソリューションビジネスユニットにおける、BIGLOBEの新会社設立の意義インターネットサービスにおける市場環境の変化

実際、1996年から開始されたBIGLOBE事業は2000年度以降黒字を記録しており(黒字額は非公表)、売上高は2004年度時点で600億円超。またインターネットビジネスのノウハウや安定したネットワーク構築技術をコンポーネント化して販売した実績があるという(日本テレビ放送網(株)の“第2日本テレビ”や、(株)テレビ朝日の“テスト・ザ・ネイション”などを具体例に挙げた)。

市場環境の変化がビジネスチャンスをもたらす プラットフォームサービス事業の解説
市場環境の変化がビジネスチャンスをもたらす、と説明プラットフォームサービス事業の解説
ブロードバンドメディア事業の解説 BIGLOBEプラットフォームを軸に、新たなサービスを展開すると構想を説明
ブロードバンドメディア事業の解説BIGLOBEプラットフォームを軸に、新たなサービスを展開すると構想を説明

そんな中で、ISP事業に並んでプラットフォームサービス事業、ブロードバンドメディア事業を第2、第3の柱にするために、より広くアライアンスパートナーを求め、「外にチャレンジする力、新しい血を入れないとならない」(川村氏)と考え、分社化に至ったとしている。また、最初のアライアンスパートナー5社に第三者増資割当を行なった理由についても、「お金(を集めるのが目的)というよりも、パートナーにいかに本気で参加してもらえるかを考えた結論。本気を出してもらうにはお金を持ってきてもらうのが、より真剣に取り組んでもらうことと確信している」と説明している。

アライアンスパートナー各社との連携スキーム
アライアンスパートナー各社との連携スキーム

初代社長に就任する片山氏は、「(自身がNECで担当する)パーソナルソリューションビジネスユニットのうち、パソコンとネットワーク製品はすでに分社化を果たしており、今回残るインターネット事業を分社化することになった。BIGLOBEのプラットフォームを使って他社とアライアンスを組み、事業規模のさらなる拡大を図って、2008年には1000億円超の売り上げを目指す」と目標を掲げた。

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