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【PIE 2006レポート Vol.4】Adobe Photoshopユーザーの強い味方!? “NAPPJ”ブースも登場――展示会場レポート

2006年03月23日 21時13分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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“フォト イメージング エキスポ 2006”の展示会場では、開催前までに発表された、もしくは発売間近の新製品を実際に手にとって、撮影感覚やオートフォーカスの反応、手ぶれ補正の効果などを説明員に熱心に質問する姿が多く見られた。

“オリンパス”ブース “Xacti”『DMX-HD1』を全面に展開する三洋
防水性をウリにする“μ(ミュー)”シリーズを水着の女性がモーレツアピールする“オリンパス”ブース720pのHD映像が記録できるムービーデジカメ“Xacti”『DMX-HD1』を全面に展開する三洋
ポラロイドの『izone 550』(左)と『izone 300』
ポラロイドの『izone 550』(左)と『izone 300』

ASCII24がすでに報じている新製品以外では、(株)ケンコーが3.0インチの大画面液晶ディスプレーを搭載する有効600万画素CCD搭載のコンパクトデジタルカメラ『DSC630』、携帯電話機風のフォルムを持つ有効310万画素CCD搭載のデジタルカメラ『View Slim』、および米ポラロイド(Polaroid)社のコンパクトデジタルカメラ『izone 550』『izone 300』などを出展。価格はいずれもオープンプライスだが、予想実売価格はDSC630が4万円弱、View Slimは1万8000円弱、izone 550は2万円前後、izone 300は1万円前後と、手ごろな価格になりそう。特にポラロイドの2製品は丸みを帯びたかわいらしいデザインと白いボディーが印象的で、“インスタントカメラ”で一世を風靡したポラロイドならではの製品として若い女性などにも受けそうだ。



『DSC630』 携帯電話機風デジタルカメラ『View Slim』
有効600万画素CCD搭載のコンパクトデジタルカメラ『DSC630』携帯電話機風デジタルカメラ『View Slim』


“テディベア”と『ローライフレックス ミニデジ』のセット
“日本におけるドイツ年”を記念したテディベアとローライフレックス ミニデジのセット

独ローライ(Rollei)社製カメラを模したミニチュアデジタルカメラを日本で販売する、(株)駒村商会。今年は残念ながら新作が発表されなかったが、“日本におけるドイツ年”(2005~2006年)を記念した“テディベア”と『ローライフレックス ミニデジ(Rolleiflex MiniDigi)』のセットモデル(特別記念価格5万9850円)が展示されていた。また、デジタルカメラではないが、“世界初”というストロボ撮影可能な“3Dカメラ(ステレオ写真を撮影できる銀塩カメラ)”『ホースマン 3D』の発売予告もユニークな展示として注目を集めていた。これは“ストロボ撮影可能”なところが世界初だということで、確かに従来の2つのレンズにそれぞれシャッターを持つ方式のステレオカメラでは、電気的な同期を取っても微妙なズレが生じ、特にストロボ撮影では明るさの違いが明確になる。その点、ホースマン3Dは、レンズ2つをカバーする大型シャッター(25×65mm)を持ち、ストロボなしで1/1000秒、ストロボ撮影でも1/125秒まで“完璧なシンクロ”が可能になるという。価格は未定で、今年7月頃の発売を予定している。



ストロボ発光しても3D写真が撮れる『ホースマン 3D』 ホースマン 3Dの背面
ストロボ発光しても3D写真が撮れる『ホースマン 3D』ホースマン 3Dの背面


コダックブース

コダック(株)のブースには、コダック以外のメーカーのデジタルカメラもいくつか並んでいる。これは、同社のプリンタードック“Kodak EasyShare 3”と互換性を持つインターフェース規格“ImageLink”の参加企業が増えたことを誇示するもの。オリンパスイメージング(株)の『FE-130/140』、ペンタックス(株)の『オプティオ M10』、(株)ニコンの『COOLPIX S5/S6』が対応を表明しており、会場ではそれぞれのカメラで撮影して即プリンタードックに載せて印刷するデモを行なっていた。ドックに接続するには、専用のトレイ(皿)に載せる必要があるが、各カメラの底面にある三脚穴にトレイの突起を合わせて載せるだけなので、始めて間違いなくセットできる。こうした“ユニバーサルデザイン”志向なインターフェースの採用拡大は歓迎したい。



コダックブースのImageLinkコーナー ImageLinkのインターフェースと専用トレイ
コダック“以外”のカメラもずらりと並ぶ、コダックブースのImageLinkコーナーImageLinkのインターフェース(三脚穴の左手前)と専用トレイ


会場4F(西3・4ホール)の“ビジネス・プロゾーン”では、藤本写真工業(株)が、大判プリンターの新たな用途を提案する“デジタルプリントカッター digitrim(デジトリム)”シリーズを展示していた。これは同社のラボ向け大判銀塩プリントシステム『SHP5080 II Digital』(最大20×30インチまでプリント可能)のオプションとして用意されたペーパーカッター。印刷時に切り取りの目安になる線“カットマーク”を印刷したい画像の周囲に設定しておくと、その印刷結果(印画紙)のカットマークを自動的に読み取り、あとは設定された余白に合わせてカットマークの上下を自動的に切り出してくれるというもの。またカッターの傾きを自動調整するので、印画紙を多少斜めにセットしても自動的に補正するという。つまり、大判の印画紙に効率よく配置すれば、短時間でL判や4×5など好みのサイズの出力が得られるというソリューションを提案しているわけだ。同社では結婚式場近辺などで短時間に高画質な印刷を求める場所や、不定形の大判印刷を求めるプロ/ハイアマチュアの要求が多い地域に向けて提案していきたいとしている。

大判プリンターに新たな“役目”を与えるオプション、“ペーパーカッター” “カットマーク”とインターフェース
藤本写真工業が大判プリンターに新たな“役目”を与えるオプション、“ペーパーカッター”を展示。写真は30インチ幅対応タイプで165万円“カットマーク”とインターフェース。この操作パネルで、カットマーク(黒い線)とその上下の余白を設定すると、あとは自動的に印画紙からカットマークを判別して切り分けてくれるという

NAPPJブース

最後に、これはカメラ本体の話題ではないが、フォトレタッチソフトの定番“Adobe Photoshop”シリーズのユーザーグループ“NAPPJ”の活動についてレポートしておこう。NAPPJは、昨年11月に日本で初開催されたPhotoshopユーザーによるPhotoshopユーザーのためのユーザーカンファレンス“Photoshop World 2005 in Japan”を開催したNAPP(全米フォトショップ協会)の日本版で、デザイナー集団(株)ゼオがNAPPと協力して、昨年末から任意団体として活動を開始したもの。今年6月に法人化を目指して準備を進めており、PIE 2006の会場では、

  • 日本の市場性、ユーザーの傾向に合わせて編集・編纂した『月刊PhotoshopWorld』(日本版)を会員向けに発行
  • 今年6月にキックオフイベントを開催予定で、米国からNAPP代表のスコット・ケルビー(Scott Kelby)氏らも出席予定

などを積極的な活動姿勢をアピールしていた。まだ具体的な開催時期や会場については確定していないとのことだが、デジタルカメラユーザーもPhotoshopファンもNAPPJの今後の動向には目が離せない。

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