慶應義塾大学と民間企業が共同研究で開発した電気自動車「Eliica」が“秋葉原UDX”の多目的イベントホール“AKIBA_SQUARE”にて本日より公開されている。リチウムイオン電池を使用した8輪タイヤの車両で、公道も走行できるという。
“AKIBA_SQUARE”で公開されている“公道実験車”の電気自動車「Eliica」 |
後部座席側はこのようにガルウィングを採用している |
「Eliica」には、“記録挑戦車”と“公道実験車”の2種類のモデルがあり、今回展示されているのは小泉首相も試乗したという後者だ。会場で展示されていたパネル説明によると、“記録挑戦車”のサイズは1900(W)×5100(D)×1360(H)mm。モーター出力は640kW(850馬力)、最高速度は時速370km、0-100km加速時間は4.1秒、0-160km加速時間は7.0秒、走行距離は180km、定員は2名とのこと。一方“公道実験車”は車高がやや高く、サイズは1900(W)×5100(D)×1360(H)mm。モーター出力は480kW(640馬力)、最高速度は時速180km、0-100km加速時間は4.5秒、0-160km加速時間は8.6秒、走行距離は300km、定員は4名となっている。
8つの車輪部分には“インホイールモータ”と呼ぶモーターや減速ギア、ハブ・ベアリング、ブレーキなどを組み込んだものを使用。そのため「有効空間の拡大や車両構造の単純化が可能」という。また展示されていたパネルにはエネルギー使用効率の良さもアピール。化石燃料を一次エネルギーとした場合、ガソリン車の約4倍、燃料電池車やハイブリッド車に比べて約2倍としている。
平日でしかも雨模様の中、ひと目「Eliica」を見ようとする人が途切れることなく来場していた。公開は明後日の日曜まで。現実になり始めた自動車の未来の姿を見てみたいという人には一見の価値があるだろう。
フロントにも2つの車輪があるとティレルを思い出す人も多いハズ。モーターや減速ギア、ハブ・ベアリング、ブレーキなどを組み込んだ“インホイールモータ”を内蔵している | リア側。曲線を多様した個性的なデザインだ |
運転席はすっきりとしたインターフェイスとなっているようだ | 後部座席の空間も広い |
会場に展示されていた足回りの説明 | “記録挑戦車”と“公道実験車”のスペック。“記録挑戦車”が4分で70%までの充電が可能という点には驚きだ |