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ATI、PCI Express x16×2の“CrossFire”を実現するAthlon 64 X2対応チップセット『ATI CrossFire Xpress 3200』を発表

2006年03月01日 23時00分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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ATIテクノロジーズジャパン(株)は1日、米Advanced Micro Devices(AMD)社のデュアルコアCPU“Athlon 64 X2”に対応するチップセットの最新版『ATI CrossFire Xpress 3200』を、本社(カナダ)の現地時間1日に出荷開始したと発表した。価格は非公開だが、台湾ASUSTeK Computer社などパートナー企業からこのチップセットを搭載したマザーボードが発売され、2日以降に店頭に並ぶ見込みだという。

ATIのウィリアム・ツァオ氏
新チップセットについて説明する、カナダATIテクノロジーズ社のチップセットプロダクトマーケティングマネージャーのウィリアム・ツァオ(William Tsao)氏

開発コードネーム“RD580”と呼ばれたこのチップセットは、ATI独自のグラフィックスカード2枚差しによる高速な画面描画技術“CrossFire(クロスファイア)”でのパフォーマンス向上を図ったのが特徴。同社では、3Dゲームを好むハイエンドゲーマー向けプラットフォームと位置づけている。

主な特徴は

  • PCI Express x16スロットを2本搭載でき、PCI Express x16×2のCrossFire環境を実現可能
  • 高いオーバークロック耐性を実現
  • 安定性が高く、CrossFireにおいてケーブル接続などの面倒がない

などを挙げている。

“Xpress Route”の説明
チップセットを通じて2つのPCI Express x16スロット間で高速にデータ転送できるという“Xpress Route”の説明

ATI CrossFire Xpress 3200では、チップセットを通じて2枚のグラフィックスカード間で演算結果のデータをやりとりできる“Xpress Route(エクスプレス)”という高速データパスを搭載。従来のCrossFireではPCI Express x8×2スロットだったが、これを同 x16×2に変更したことで大幅なパフォーマンス向上を実現したという(ベンチマークプログラムにもよるが、3.6%から25%の向上)。

競合他社(NVIDIA)との比較1 競合他社(NVIDIA)との比較2
競合他社(NVIDIA)との比較

CPUはAthlon 64 X2のほか、Athlon 64/Athlon 64 FX(Socket 939)に対応。インターフェース類は、最大8つのSerial ATA II、2つのGigabit Ethernet、2つのIEEE 1394などをサポートする(SouthBridgeは台湾ULi Electronics社製『M1575』)。

なお、事前に行なわれた説明会で、2005年12月にエヌビディアがULiを買収した件について、供給面での変化について質問されると、「かつてはATIがULiから直接やりとりして(SouthBridgeの供給を受けて)いたが、現在は顧客(マザーボードメーカー)が直接ULiから買い付けている。そのため、ATIにはULiとの間で直接的な契約はない。協力体制を取るという形でやりとりしているので問題ない。SiSやVIA(など別メーカーのSouthBridgeの採用)については、コメントできないが、近い将来いい製品が出てくるかもしれない」と回答した。

新チップセット搭載マザーボード『A8R32-MVP Deluxe』 A8R32-MVP Deluxeのインターフェース類
ASUSTeKが発売予定の新チップセット搭載マザーボード『A8R32-MVP Deluxe』A8R32-MVP Deluxeのインターフェース類
A8R32-MVP Deluxeの主なスペック
A8R32-MVP Deluxeの主なスペック。編集部による予想実売価格は2万6000円前後と見られる

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