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見やすい、録りやすい、使いやすい“地デジパソコン”はこれだっ Part.1

見やすい、録りやすい、使いやすい“地デジパソコン”はこれだっ Part.1

2006年03月02日 16時47分更新

文● 伊藤 裕也

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富士通
FMV-DESKPOWER LX90R/D

FMV-DESKPOWER LX90R/D
本体下部にキーボードをしまえる窪みを持ち、机にも置けるようスタイルの「FMV-DESKPOWER LX90R/D」。幅は62.2cm、奥行き27cmで、20インチワイドという液晶ディスプレーのサイズを考えれば思いのほかコンパクトである。

 20インチワイド液晶ディズプレーを内蔵する液晶一体型モデル。気軽にTVを楽しむための機能を机の上に設置できるサイズの本体に詰め込んだ“FMV-DESKPOWER LX”シリーズの中で唯一デジタル放送の視聴・録画に対応する。位置づけとしてはLXシリーズの最上位モデルとなる。受信可能なTV放送は地上デジタルと地上アナログ、BSデジタル、110度CSデジタルの4種類(チューナーはアナログ/デジタル各1系統)。内蔵の記録型DVDドライブを使ってCPRM対応メディアにムーブ(移動)ができるほか、HDD内に映像を残すダビング(コピー、1回のみ)、および録画した映像をバックアップする外付けHDD「メディアタンク」をオプションで用意するなど、録画済み映像を管理するための機能を充実させているのが特徴だ。

前面下部 本体側面
液晶パネルの下、前面下部にはパソコンの状態を表示するLEDランプとDVDスーパーマルチドライブを配置している。アンテナや映像入力などの各端子、およびEthrente端子などは本体側面にあるため、壁が近い場所にも設置できる。
FMV-DESKPOWER LX90R/Dの主なスペック
製品名 FMV-DESKPOWER LX90R/D
CPU Pentium 4 630-3GHz
チップセット Intel 915GV
メモリ 512MB(PC2-4200対応DDR2 SDRAM、最大2GB)
液晶ディスプレー 内蔵20インチワイドデジタルTFT液晶ディスプレー(1366×768ドット表示)
HDD 300GB(シリアルATA/150接続、毎分7200回転)
光ディスクドライブ DVD±R DL(2層式)対応DVDスーパーマルチドライブ
本体サイズ 622(W)×270(D)×430(H)mm
重量 約18kg
OS Windows XP Home Edition SP2
想定価格 28万円前後


日本電気(NEC)
VALUESTAR W VW970/EG

VALUESTAR W VW970/EG
シルバーを基調に大画面液晶ディスプレーが前面に出たデザインで、リビングルームに設置してもパソコンらしさはさほど感じない。本体上面には小物類を置くための“ガジェットパネル”(付属品)を取り付け可能で、そうした面でもTVと同じ感覚で扱えるように工夫されている。

 デジタルTV放送の視聴・録画に対応するNECのオールインワンPC“VALUESTAR W”シリーズの上位モデル。32インチワイド液晶ディスプレーを内蔵し、リビングルームなどの設置に最適な構成の大画面液晶一体型モデルだ。TVチューナーはデジタル/アナログを各1系統内蔵し、受信できるTV放送は地上デジタル、地上アナログ、およびBSデジタル、110度CSデジタルの4種類。一番の特徴は充実した視聴・録画機能にある。Windowsを起動せずにTVとして起動しておき、裏でWindowsを起動させる“ぱっと観テレビ”機能は特に便利。また、デジタルTV放送で受信・表示している映像を専用アナログビデオ処理回路によってリアルタイムコンバートする“アナログ変換”機能により、DVDメディアへの書き出しを手早く行なえるのも魅力だ(詳細は同社ウェブサイトを参照されたい)。

前面下部 本体側面
液晶パネルの下には電源などのスイッチが並ぶ。さらにキーボードは本体下部に格納でき、キーボードを格納することをトリガーにスリープモードに入る(機能割り当ては変更可能)などの“家電的な工夫”が施されている。本体側面にはネットワークポートやPCカードスロットなどの各種インターフェースが設けられている。本体下部にはサブウーハーを搭載している。
VALUESTAR W VW970/EGの主なスペック
製品名 VALUESTAR W VW970/EG
CPU Pentium D 820-2.80GHz
チップセット Intel 945G
メモリ 512MB(PC2-4200対応DDR2 SDRAM、最大2GB)
液晶ディスプレー 内蔵32インチワイド(ISP方式)高輝度デジタルTFT液晶ディスプレー(1366×768ドット表示)
HDD 約600GB(300GB×2のRAID 0、シリアルATA/150接続、毎分7200回転)
光ディスクドライブ DVD±R DL(2層式)対応DVDスーパーマルチドライブ
本体サイズ 960(W)×360(D)×604(H)mm
重量 約40kg
OS Windows XP Media Center Edition 2005
想定価格 33万5000円前後


ソニー/ソニーマーケティング
VAIO type R VGC-RC71PS(VOMモデル)

VAIO type R VGC-RC71PS(VOMモデル)
エアフローを考慮して、本体中程に空気取り入れ口を設けた独特なデザインのミドルタワーケースを採用する。写真の液晶ディスプレーは20インチワイドクリアブラック液晶パネルを搭載する「VGP-D20WM1」。

 ビデオ編集を趣味や仕事で行なう人向けのパワフルなスペックとソフトウェア群を有する、VAIOシリーズのフラッグシップモデル“VAIO type R”のVOM(VAIOオーナーメイド)モデル。取り上げたモデルはTVチューナーは地上デジタル放送×1、地上アナログ放送×2のトリプルチューナ構成で、受信できるTV放送は地上デジタル、地上アナログ、BSデジタル、110度CSデジタルの4種類。VAIOシリーズにおける地デジ対応モデルの特徴は、なんといっても保護されたコンテンツのストリーミング配信ができる「VAIO Media 5.0」の存在だ。これにより録画した地デジの番組などをネットワークで接続したパソコンに転送できる。

ケース内部
ケース内部はこのとおり。ミドルタワーケースだけあって内部にアクセスしやすく、アップグレードが容易になっている。なお、前面(左側)の薄いグレーに見える部分はHDDラックになっており、HDDの交換はサイドパネルを外すことなく実行可能だ。

 なお、VAIO type Rは基本的にパソコン本体のみの構成で液晶ディスプレーはオプションで選択することになるのだが、デジタル放送の番組を表示するには“HDCP対応”のディスプレーを選択する必要がある。ソニーのVOMスペックのページでも記されているが、この点にはくれぐれも注意したい。

前面 本体背面
フロントパネルを開いたところ。DVDドライブに各種メモリーカードスロット、USBポート、さらには映像入力(コンポジット/S-Video/IEEE 1394)まで、豊富なインターフェイスを搭載している。排熱のためのスリットが印象的な本体背面。電源ユニットの上にある黒い部分はB-CASカードを格納するスロットだ。
VAIO type R VGC-RC71PS(VOMモデル)の主なスペック
製品名 VAIO type R VGC-RC71PS(VOMモデル)
CPU Pentium D 920-2.80GHz/同 930-3GHz/同 950-3.40GHzまたはPentium 4 630-3GHzから選択
チップセット Intel 945G
メモリ 512MB/1GB/2GBから選択(PC2-4200対応DDR2 SDRAM、最大2GB)
液晶ディスプレー 20インチワイドクリアブラック液晶ディスプレー(1366×768ドット表示)ほか5タイプ(省略も可能)
HDD 最大約2TB(500GB×4のRAID 0、非RAID 0構成も可能、シリアルATA接続、毎分7200回転)
光ディスクドライブ DVD±R DL(2層式)対応DVDスーパーマルチドライブ(DVD-ROMドライブとの2台構成も選択可能)
本体サイズ 約195(W)×399(D)×456(H)mm
重量 約13.5~17kg
OS Windows XP Home Edition SP2/同 Professional SP2から選択
想定価格 約14万円から


日立製作所
Prius Deck DH75P2

Prius Deck DH75P2
液晶ディスプレーの奥に本体を配置できる専用スタンドが付属する。一見すると液晶一体型モデルにも見えるコンパクトな設置が可能だ。

 日立製作所が“デジタルホームサーバー”と謳う“Prius Deck”シリーズのデジタルTV放送対応モデル(上位モデル)。スリムコンパクトな本体と20インチワイド液晶パネルを採用した専用設計のディスプレーで構成され、搭載するTVチューナーは地上デジタル専用のデジタルTVチューナー×1のみになっている(BSデジタル/110度CSデジタル、および地上アナログ放送は非対応。ただし、Prius Air/Prius Oneには地上アナログ対応チューナーも搭載したWチューナーモデルをラインナップしている)。

 この製品のポイントは、同社オリジナルのTV視聴・録画ソフト「Prius Navistation 4」。録画とタイムシフト視聴を同時に行なえるほか、別売オプションで用意されているアナログTVチューナーを追加した場合には、地デジとアナログ放送の2番組を同時に表示・録画できる。地上アナログ放送の視聴・録画にオプションの購入が必要となるものの、アナログ/デジタルの2番組同時視聴に対応するのは今回取り上げた4メーカーでは日立の製品だけ。これは大きなアドバンテージとなる。

前面背面 液晶ディスプレーの背面
パソコン本体のフロントパネルはシンプル。背面には地上デジタル放送用の入力アンテナ端子のほか、DVIおよびD端子などの各種映像出力をレイアウトしている。コンパクトな筐体のため購入後の拡張/増設は難しい。液晶ディスプレーの背面にはDVIとD端子、および各種インターフェースの信号を転送するための専用端子が並ぶ。Prius Deckで全画面/ウィンドウ表示などTV視聴・録画機能をフルに使うためには、これら3つの端子を付属ケーブルでパソコン本体に接続する必要がある。
Prius Deck DH75P2の主なスペック
製品名 Prius Deck DH75P2
CPU Pentium D 820-2.80GHz
チップセット Intel 945G
メモリ 1GB(PC2-4200対応DDR2 SDRAM、最大2GB)
液晶ディスプレー 20インチワイドスーパーピュアカラー液晶ディスプレー(1360×768ドット表示)
HDD 最大約500GB(250GB×2のRAID 0、シリアルATA/150接続)
光ディスクドライブ DVD±R DL(2層式)対応DVDスーパーマルチドライブ
本体サイズ 約59(W)×386(D)×370(H)mm
重量 約7.0kg
OS Windows XP Media Center Edition 2005
想定価格 32万円前後

 次の記事では、各地デジ対応パソコンでの“視聴”機能についてチェックしていく。

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