キヤノン(株)とキヤノン販売(株)は22日、インクジェットプリンター“PIXUS”シリーズの新製品を5モデル発表した。ラインアップには、スキャン/カラーコピー/プリントが可能な複合機2モデルのほか、安価なA4インクジェットプリンター、カメラダイレクト対応のA4インクジェットプリンター、ビジネス向けA3ノビインクジェットプリンターをそれぞれ1モデルずつ用意する。価格はオープンで、製品名と発売日、編集部による予想販売価格は以下のとおり。
- A4対応複合機
-
PIXUS MP450 4色インク/3月上旬/2万円前後
PIXUS MP830 5色インク/3月上旬/5万円前後
- A4対応インクジェットプリンター
-
PIXUS iP2200 4色インク/3月上旬/1万1000円前後
- A4対応インクジェットプリンター(カメラダイレクト)
- PIXUS iP5200R 5色インク/3月上旬/3万円前後
- A3ノビ対応インクジェットプリンター
- PIXUS iX5000 4色インク/3月中旬/4万円前後
売れ筋の複合機に、より安価な液晶ディスプレー付き製品を投入
同社のA4対応複合機のラインアップは、下位機種の『PIXUS MP170』、中位機種の『PIXUS MP500』、上位機種の『PIXUS MP800』、最上位機種の『PIXUS MP950』、ADF(自動原稿送り装置)とFAX機能が付いた『PIXUS MP790』――の5モデルが存在していた。今回発表された複合機のうち、『PIXUS MP450』はMP170とMP500の間に追加された新製品、『PIXUS MP830』はMP790の後継となる。ともに対応OSは、Windows 98/Me/2000/XP、Mac OS X 10.2.4以上。
『PIXUS MP450』 |
MP450のプリンター/スキャナー機構はMP170と同等だが、MP170にはない1.9インチの液晶ディスプレーを搭載しているのが特徴。MP500の本体サイズ(幅448×奥行き426×高さ205mm)より、奥行きが11mm/高さが20mm小さいので、より置き場所をとらない。
同社の測定環境にて計測した印刷スピードは、A4モノクロで毎分約22枚、L版フチなしカラーで1枚約45秒。L版フチなしカラー1枚あたりのインクコストは約15円。
- PIXUS MP450
- 印刷解像度 4800×1200dpi 色数 4色 印刷ヘッドのノズル数 384ノズル(シアン/マゼンダ/イエロー)、320ノズル(顔料ブラック) スキャナーセンサー CIS 入力解像度 1200×2400dpi インターフェース USB 2.0(Hi-Speed)、Bluetooth V.1.2(オプション) 動作音 約45dB(最高品位時) 本体サイズ 幅518×奥行き439×高さ277mm 重量 約19.3kg
『PIXUS MP830』 |
MP830は、MP790と同じくA4原稿を35枚セットできるADFを備えており、連続スキャンが可能。内蔵する自動両面ユニットを使って、両面印刷や両面コピーにも対応する。また、短縮ダイヤル100件/メモリー受信250件のFAX機能も引き続き採用し、Windows環境ではパソコンからファクス送信ができる。
プリンター/スキャナー機構は、MP800と同じものを採用し、MP790では4800×1200dpiだった印刷解像度が、9600×2400dpiに向上した。スキャナーでは、MP790が2400×4800dpiのシングルCCDだったのに対して、MP830では2400×4800dpiと600×600dpiのデュアルCCDを搭載。ADF使用時は600×600dpiのCCDを、原稿台でスキャンする際は高速読み取り時に600×600dpi/高画質読み取り時に2400×4800dpiのCCDを使い分ける仕組みとなっている。
動作速度も改良されており、印刷スピードがA4モノクロで毎分30枚(約25枚)、L版ふちなしカラー1枚約32秒(約42秒)、300dip時のスキャン速度が1ラインあたり1.3ミリ秒(1.8ミリ秒)となった(カッコ内はMP790の値)。L版フチなしカラー1枚あたりのインクコストは約9円。主な仕様は以下のとおり。
- PIXUS MP830
- 印刷解像度 9600×2400dpi 色数 5色 印刷ヘッドのノズル数 512ノズル(イエロー/顔料ブラック/染料ブラック)、1024ノズル(シアン/マゼンダ) スキャナーセンサー デュアルCCD 入力解像度 最大2400×4800dpi インターフェース USB 2.0(Hi-Speed) 動作音 約34.7dB(最高品位時) 本体サイズ 幅500×奥行き487×高さ292mm 重量 約14.7kg
細かなニーズに応えるプリンター単体機
A4対応インクジェットプリンターのうち、PIXUS iP2200は下位モデル『PIXUS iP1500』の後継機となる。PIXUS iP5200Rはダイレクトフォトプリンターシリーズに有線/無線LAN対応モデルとして追加された。A3ノビ対応インクジェットプリンターの『PIXUS iX5000』は、中位機種『PIXUS 6500i』の後継機だ。3機種の対応OSは、Windows 98/Me/2000/XP、Mac OS X 10.2.8以上。
『PIXUS iP2200』 |
iP2200はiP1500よりデザインが一新された。印刷スピードは、A4モノクロで毎分約22枚、L版フチなしカラーで1枚約45秒。L版フチなしカラー1枚あたりのインクコストは約21円。主な仕様は以下のとおり。
- PIXUS iP2200
- 印刷解像度 4800×1200dpi 色数 4色 印刷ヘッドのノズル数 384ノズル(シアン/マゼンダ/イエロー)、320ノズル(顔料ブラック) インターフェース USB 2.0(Hi-Speed) 動作音 約44dB(最高品位時) 本体サイズ 幅435×奥行き253×高さ165mm 重量 約2.9kg
『PIXUS iP5200R』 |
iP5200Rは多彩な印刷方法が特徴で、パソコンからのプリント時には、USB 2.0(Hi-Speed)、有線LAN(10/100BASE-TX)、無線LAN(IEEE 802.11b/g)を利用可能。PictBridge規格に対応するデジタルカメラからのダイレクトプリントにも対応する。
印刷スピードは、A4モノクロで毎分約30枚、L版フチなしカラーで1枚約32秒。L版フチなしカラー1枚あたりのインクコストは約9円。主な仕様は以下のとおり。
- PIXUS iP5200R
- 印刷解像度 9600×2400dpi 色数 5色 印刷ヘッドのノズル数 512ノズル(イエロー/染料ブラック/顔料ブラック)、1024ノズル(シアン/マゼンダ) インターフェース USB 2.0(Hi-Speed)、IEEE 802.11b/g、10/100BASE-TX、Bluetooth V.1.2(オプション) 動作音 約34.7dB(最高品位時) 本体サイズ 幅444×奥行き309×高さ160mm 重量 約7.5kg
『PIXUS iX5000』 |
iX5000は、印刷解像度/色数は6500iと同じだが、印刷ヘッドの合計ノズル数が6500iの1088ノズルから1600ノズルに増えた。印刷スピードは、A4モノクロで毎分25枚、L版ふちなしカラー1枚約42秒。L版フチなしカラー1枚あたりのインクコストは約8円。主な仕様は以下のとおり。
- PIXUS iX5000
- 印刷解像度 4800×1200dpi 色数 4色 印刷ヘッドのノズル数 256ノズル(イエロー)、512ノズル(シアン/マゼンダ)、320ノズル(顔料ブラック) インターフェース USB 2.0(Hi-Speed) 動作音 約37dB(最高品位時) 本体サイズ 幅601×奥行き317.6×高さ193.2mm 重量 約9.3kg