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日立、オンライン直販サイト“日立ダイレクト”をリニューアルオープン――“直販Prius”の展開を担当者に聞く

2006年02月27日 12時20分更新

文● 編集部 内田泰仁

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“日立ダイレクト”のロゴマーク

今月3日、(株)日立製作所のオンラインショッピングサイト“日立ダイレクト”のユーザー宛に、サイトのリニューアルに関するお知らせのメールが配信された。“日立ダイレクト”は、同社の“Prius(プリウス)”シリーズなどの販売を行なっているいわゆる“メーカー直販サイト”。今シーズンの新“Prius”は、新デザインの一体型“Prius One”を筆頭に地上デジタル放送対応の強化がさらに進み、“パーソナルテレビパソコン”として魅力的なラインナップが揃った。ユーザーに届いたお知らせメールの文中には“会員の皆様によりご満足いただけるようなショッピングサイト”を目指すとあったが、この魅力的な新“Prius”シリーズの登場とともに今後どのような展開が行なわれるのだろうか? 今回は“日立ダイレクト”の担当者に今後の展開について話を聞いた。




今回インタビューにお答えいただいた“日立ダイレクト”担当チームの責任者、コンシューマ事業統括本部 マーケティング部 部長の牛木昭文(うしき あきふみ)氏。インタビューには牛木氏のほか、現場担当者の方々にも同席いただいた
[編集部] はじめに、リニューアルに向けた日程や方向性を教えてください。
[日立ダイレクト] 今回の取り組みには、リニューアルというよりも“新規開店”の意気込みで臨んでおり、事実上の新店舗オープンといえるものになります。サービス内容などは従来のものから全面的に刷新し、“お客様が本当に欲しいものを提供する”サイトとして“新装開店”します。オープン日は3月3日の予定です。
[編集部] 取り扱う製品はどのようになりますか?
[日立ダイレクト] コンシューマー向けの“Prius”シリーズがメインになる予定です。日立では現在、デジタル放送の本格普及を踏まえて、パソコンからAV家電まで、日立製品全体で“デジタル”“ハイビジョン”展開に取り組んでいます。“Prius”はこの中で、“デジタル家電融合化パソコン”として、デジタル/ハイビジョン化したパーソナルテレビというポジションも担います。“Prius”ブランドは10周年を迎えて、この春モデル(1月発表)では、全シリーズに地上デジタル放送対応モデルを用意するなど、エントリーからハイエンドまで充実したラインナップで、“日立ダイレクト”としてもこの自信作を強力にプッシュしていきます。
[編集部] 具体的にはどの製品をどのように販売していくのでしょうか?
[日立ダイレクト] シリーズ的には、デスクトップの“Prius Air”と“Prius One”、ノートの“Prius Note”を取り扱い、「これが日立のPriusだ!」という軸を持った上で、幅広いニーズに応えるスペックのカスタマイズにも対応した販売を行ないます。


日立ダイレクトで販売する直販限定”Prius”ラインナップ

3月3日のオープンから販売される直販限定“Prius”のラインナップは、パーソナルTV&パソコンとして生まれ変わった新液晶一体型デスクトップ“Prius One”、リビング向けパソコンを意識したセパレート型デスクトップ“Prius Air”の2モデルで、1月発表の“Prius P”シリーズがベースとなっている。いずれのモデルも地上デジタル対応チューナーが搭載可能で、CPU/メモリー/HDD/ディスプレー/OSなどのカスタマイズにも対応する。



“Prius One”『AW37』“Prius Air”『AR75』

主なスペック

Prius One AW37
CPU:Celeron M 380-1.60GHz
メモリー:256MB/512MB/1GB
HDD:40GB/160GB/320GB
ディスプレー:20インチワイド
OS:Windows XP Home Edition/Professional
Prius Air AR75
CPU:Pentium 4 630-3GHz/Celeron D 351-3.20GHz/Celeron D 346-3.06GHz
メモリー:256MB/512MB/1GB/2GB
HDD:40GB/80GB/160GB/320GB
ディスプレー:15インチ/17インチ/19インチ/20インチワイド/28インチワイド/32インチワイド
OS:Windows XP Home Edition/Professional


[編集部] カスタマイズ、いわゆるC.T.O.対応はこれまでと大きく変わる点ですね。
[日立ダイレクト] “Prius”シリーズには、他社に先駆けてビデオ録画機能を持つ製品を投入したこともあり、もっと長時間録画できるように大容量のHDDを搭載してほしい、動画編集がもっと軽快にできる高性能CPUを搭載してほしい、といったように、以前から「よりハイスペックの製品が欲しい」という声がかなり多かったんです。今回の“新規開店”では、こういった要望に応えられるように、生産体制から新たに構築し、お客様が“ネットで選べる、自分だけのPrius”を手に入れられる環境を提供していきます。
[編集部] カスタマイズ生産は国内で行なわれるのですか?
[日立ダイレクト] 国内工場での生産となります。
[編集部] パソコンメーカー各社によるC.T.O.に対応したダイレクト販売はここ数年のトレンドとも言える流れですが、“日立ダイレクト”と他社が違う点はどのような部分になりますか?
[日立ダイレクト] 他社との最大の違いは、これまで育ててきた“Prius”というブランドを活かした、ユーザーが本当に欲しいものを“提案”する“お客様皆様に優しいサイト”を目指している点だと思います。

C.T.O.でスペックをカスタマイズする、というのは、ある程度パソコンのスキルが必要です。やや中上級者向けのサービスというイメージで、“C.T.O.”という用語自体にもちょっととっつきにくい部分があります。“日立ダイレクト”では、中上級者以外にも利用しやすいカスタマイズサービス展開の充実を進めていく方針で、今までは実際の店頭で店員さんに質問しながらパソコンを選んでいた人が、同じ感覚でこのサイトで購入できるような“ご購入相談サポート”を充実させていきたいと考えています。

たとえば、ビデオをもっと長く録画したければHDDをこのくらい増やすといい、とか、メモリーを増やすとどういったメリットがあるのか、といった実際の効果が分かるような情報やオススメ構成の例示や、“こんなことがやりたい”という要望にあったパソコンが見つけられる情報など、“なぜこれがいいのか”という部分が初心者の方にもわかるような情報も手厚く用意していきます。

また、このような購入前のサポートだけでなく、アフターサービスも日立ならではの充実したものを用意し、購入前から購入後までお客様に“安心”を広く提供し、本当にお客様が満足できる製品をお届けしていきます。
[編集部] 最後に今後の目標などを教えてください。
[日立ダイレクト] 3月3日のオープンを控え、現在はスタッフ全員が総力を挙げて準備に取り組んでいます。今後“Prius”を核として周辺機器、ソフトウェア、サービス商品など、最新のデジタル商品の品揃えを拡充していきます。また、将来的にはデジタル家電も含めた、マーケットプレイスの創造を目指します。
[編集部] 本日はありがとうございました。

日立の“Prius”シリーズは、テレビ/ビデオ機能との融合、動画表示に強いラスターパネル付き液晶ディスプレー、液晶ディスプレー一体型スタイルなど、今ではごく一般的となったパソコンの機能/特徴をいち早く取り込んだ製品をラインナップし、同社によると、一足先を行く製品を期待するユーザーから特に高い評価を集めているという。パソコンによるデジタル放送対応の本格化により、いわゆる“テレビパソコン”は新しいフェーズに移行しつつあるが、デスクトップ全シリーズで地上デジタル放送に対応するパソコンのラインナップの充実とバランス、日立全体でのデジタル放送関連製品のラインナップと戦略の両面から、同社にとってこの春以降のパソコン市場での取り組みも新しいフェーズに突入し、そのことが直販サイトリニューアルとC.T.O.対応のスタートにまでつながったようだ。本稿公開時点ではまだその全体像は明らかにされていないが、ハイエンド層のニーズに応え初心者層のサポートにも注力するという同サイトの今後の展開に期待したい。

なお“日立ダイレクト”では、サイトオープン後にキャンペーンの実施を予定しているという。現在は同サイトでキャンペーン本編の実施に向けた直前情報を公開しているので、ぜひこちらもチェックしていただきたい。

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