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NEC、蛍光灯から電力を取得する給電技術を開発――電磁誘導を利用

2006年02月09日 21時20分更新

文● 編集部

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日本電気(株)は9日、蛍光灯から電力を取得できる給電技術を世界で初めて開発したと発表した。併せて、携帯電話端末の赤外線通信インターフェースを利用して位置IDを受信する携帯電話端末ミドルウェアと、天井の高さが10m程度でも半径1~3m程度の精度で携帯電話端末の位置管理が可能な高出力の“照明タグ”を開発したことも発表した。

照明タグ
照明タグ

蛍光灯から電力を取得する技術では、インバーター型蛍光灯内の電流が発生する磁界を利用して電磁誘導で発電する給電技術と、ラピッドスタート型蛍光灯の端子から電力をタップオフする給電技術を開発。既設の蛍光灯照明に取り付けるだけで、位置IDを発信する照明タグとして、インバーター型蛍光灯照明向けの“電磁誘導型照明タグ”と、ラピッドスタート型蛍光灯照明向けの“タップオフ型照明タグ”を開発した。これにより現在販売されている蛍光灯照明装置(業務用直管型40W蛍光灯装置)のほぼすべてに対して安全性と信頼性を確保可能になったという。

利用イメージ
携帯電話向け位置情報サービスの例

開発した給電技術を利用すれば、電源工事を行なわずに、蛍光灯照明が利用されている屋内環境に低コストで位置ID発信機を導入できるようになるという。また、携帯電話端末ミドルウェアと高出力“照明タグ”を利用することで、携帯電話端末に新規のハードウェアを追加しなくても、屋内での高精度な位置管理が可能になるとしており、携帯電話事業者が提供するGPS衛星などを利用した位置管理サービスと連携すれば、位置情報サービスを屋内外問わずに利用可能になるという。

同社では、今後、開発した給電技術の製品化に向けた開発を進めるとともに、照明業界各社とのアライアンスなどにより、さまざまな屋内環境への普及を促進するとしており、携帯電話端末ミドルウェアについては、携帯電話事業者各社の協力を得て製品化を進めるとしている。

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