KDDI(株)は6日、CATV業界大手のジャパンケーブルネットホールディングス(株)(以下JCNH)と、ジャパンケーブルネット(株)(以下JCN)の株式を、セコム(株)と丸紅(株)から取得することで合意したと発表した。JCNグループのネットワークと、携帯電話サービス“au”を連携したサービスの提供を目指す。取得に要する金額は最大で335億円。
発表によれば、KDDIはセコム、丸紅の両社より、持株会社であるJCNHの株式を30万3959株、JCNの株式を4万4387.01株取得する。これによりKDDIの持株比率は、JCNHの46.76%、JCNの5%となり、JCNへの直接・間接出資比率は38.18%となる。少数株主からの取得の予定もあり、合計の出資比率は47.30%まで増加する可能性があるとしている。3月上旬に株式譲渡契約書を締結し、3月末には取得を行なう。2006年3月期の連結業績への影響はないとされている。
KDDIは東京電力(株)との提携などで、(株)パワードコムを合併するなど、移動体通信と固定通信の融合(FMC、Fixed-Mobile Convergence)を進めて、NTTグループへ対抗している。KDDIでは将来の光回線展開を見据えてJCNを傘下に収めることで、JCNのインターネット接続や多チャンネル放送、電話サービスと、auの連携による魅力的なサービスの提供が可能になるとしている。