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大賞はUSENの“GyaO”が受賞!――デジタルメディア協会、デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'05/第11回AMDアワード授賞式を開催

2006年02月01日 23時49分更新

文● 編集部 小西利明

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大賞/総務大臣賞受賞者に授与される旗を、プレゼンターの総務副大臣 菅義偉氏(右)から授与されるUSEN 代表取締役社長の宇野康秀氏(左) AMDアワード各賞受賞者と審査委員、およびプレゼンターの方々
大賞/総務大臣賞受賞者に授与される旗を、プレゼンターの総務副大臣 菅義偉氏(右)から授与されるUSEN 代表取締役社長の宇野康秀氏(左)AMDアワード各賞受賞者と審査委員、およびプレゼンターの方々

(社)デジタルメディア協会は1日、東京港区の明治記念館にて、2005年に発売・発表された優秀なデジタルコンテンツを表彰する“デジタルメディア協会、デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'05/第11回AMDアワード”(以下AMDアワード)の授賞式を開催。大賞/総務大臣賞には、(株)USENの無料ブロードバンド放送“GyaO(ギャオ)”が選ばれた。

AMDアワードは“コンテンツ制作者の立場からの、デジタルコンテンツ産業の発展や作品の質的向上、人材育成”など目的に、優秀なデジタルコンテンツと制作者を表彰する目的で、1995年から制定されたもの。11回目となる2005年の賞は、2005年1月1日から12月31日までの間に発売・発表されたデジタルコンテンツの中から、AMDアワードノミネーターにより推薦されたノミネート作品を対象に、審査委員会により審議、決定される。

デジタルメディア協会 理事長の山科誠氏
デジタルメディア協会 理事長の山科誠氏

式の冒頭に主催者挨拶を行なったデジタルメディア協会 理事長の山科誠氏は、AMDアワードの歴史を振り返り、11年の中でデジタルコンテンツのレベルが上がったことに喜びを示した。また一方でデジタルコンテンツとインターネットの自由度の高さが内包する問題点についても触れた上で、健全なデジタルコンテンツの発展・育成のために「道路にたとえると交通標識や信号が必要」として、総務省と協力して“コンテンツアドバイスマーク”と称するインターネット上のコンテンツの安全性を示す指標の作成に取り組んでいると述べた。

各賞と受賞者は以下のとおり(敬称略)。



大賞/総務大臣賞
“GyaO”:USEN
部門賞/Best Producer賞
“GyaO”:USEN
部門賞/Best Director賞
『ALWAYS 三丁目の夕日』:監督・脚本・VFX 山崎貴
部門賞/Best Visual Director賞
『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』:野村哲也
部門賞/Best Writer賞
“ウィキペディア日本語版”:ウィキペディア日本語版
部門賞/Best Programmer賞
“Google Earth/Google ローカル/Google デスクトップ”:グーグル
江並直美賞/新人賞(新設)
西田幸司(アートディレクター)
功労賞
富野由悠季(アニメーション監督)、村上隆(アーティスト)
審査員特別賞
“Podcast”:アップルコンピュータ
技術賞
『Skype』:スカイプ・テクノロジーズ、『Walkie bits(ウォーキービッツ)』:(株)タカラ
リージョナル賞
“シニアネット北九州”:シニアネット北九州

大賞とBest Producer賞の2部門を受賞したGyaOは、2005年のある意味では流行語となった“放送と通信の融合”を壮大に実践してみせたとして、2部門受賞の栄冠を勝ち取った。受賞のスピーチでUSEN 代表取締役社長の宇野康秀氏は、GyaOの登録会員が650万人を超え、月間100万人ペースで増加を続けており、近いうちに1000万人を超えるとの成長を続ける現状を示した。しかし1年ほど前にGyaOを開始した当時は、「インターネットで映画やアニメ、ドラマのような、長い時間のものを見る人はいないのではないか」と冷ややかな声も多かったとのことだ。逆境を跳ね返して成功したポイントについて宇野氏は、「良いコンテンツを用意することができたから」とコンテンツの力を強調し、コンテンツ保有者やコンテンツ制作者の協力に謝意を示した。

USENを代表して受賞の喜びを語る宇野氏
USENを代表して受賞の喜びを語る宇野氏
『ALWAYS 三丁目の夕日』でBest Director賞を受賞した監督の山崎貴氏。高品質な3D CGを昭和30年代の東京という“背景の表現”に活用し、物語で感動を与えたと評価された オンライン百科事典“ウィキペディア日本語版”を代表してBest Writer賞を受け取った、ウィキメディア財団 スチュワードの今泉誠氏
『ALWAYS 三丁目の夕日』でBest Director賞を受賞した監督の山崎貴氏。高品質な3D CGを昭和30年代の東京という“背景の表現”に活用し、物語で感動を与えたと評価されたオンライン百科事典“ウィキペディア日本語版”を代表してBest Writer賞を受け取った、ウィキメディア財団 スチュワードの今泉誠氏
お詫びと訂正:掲載当初、ウィキペディア財団と記載していましたが、正しくはウィキメディア財団でした。ここに訂正するとともに、お詫びいたします。(2006年2月7日)

“デジタルコンテンツの発展に貢献した新しい才能を称える”として2005年度から新設された江並直美賞/新人賞は、フリーランスのアートディレクター 西田幸司氏が受賞した。西田氏は“RAKU-GAKI.COM”にて独自のコンテンツを展開。2004年米Webby Awardsを受賞した経歴の持ち主である。今後の活躍に期待する声が、プレゼンターや審査委員から寄せられた。

江並直美賞/新人賞を受賞したアートディレクターの西田幸司氏
江並直美賞/新人賞を受賞したアートディレクターの西田幸司氏

またこのほかにも、機動戦士ガンダムシリーズの監督である富野由悠季氏が功労賞を受賞したほか、アップルコンピュータ(株)が展開する“Podcast”が、“デジタルコンテンツ市場に与えた計り知れない影響力を讃える”として審査員特別賞に選ばれた。また手のひらよりも小さな亀型ロボットに多彩な技術を盛り込んで、米TIME誌からもロボット分野における“2005年世界で最も優れた発明品”に選ばれた(株)タカラの『Walkie bits』などに技術賞が贈られた。

ガンダムシリーズで日本のコンテンツ業界に多大な影響を残した富野由悠季氏は(左)、功労賞を受賞 開発に携わったWalkie bitsを手にした、タカラ ガールズマーケティング部ガールズチーム主任の須川栄一氏
ガンダムシリーズで日本のコンテンツ業界に多大な影響を残した富野由悠季氏(左)は、功労賞を受賞開発に携わったWalkie bitsを手にした、タカラ ガールズマーケティング部ガールズチーム主任の須川栄一氏

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