社会人ラグビーの頂点を決める! スコアはVisioで付ける!?　“マイクロソフトカップ2006”前夜祭開催――森前総理やD.ヒューストン社長もエール

2006年01月12日 22時39分更新

文● 編集部　佐久間康仁


開会前に談笑するヒューストン氏(左)と森前総理(右)

社会人ラグビーのリーグ戦“トップリーグ”の上位8チームが参加して、今度は敗戦＝即終了のトーナメントで競う社会人ラグビー日本一決定戦“マイクロソフトカップ2006”の組み合わせ抽選を兼ねた前夜祭が、東京・赤坂見附の赤坂プリンスホテルで開催された。会場には、主催者であるマイクロソフト(株)から代表執行役社長兼米マイクロソフト社コーポレートバイスプレジデントのダレン・ヒューストン(Darren Huston)氏が出席したほか、日本ラグビーフットボール協会会長の森喜朗(もりよしろう)前総理、およびマイクロソフトカップ2006に参加する8チームの選手や監督らが集まって、大いに盛り上がった。


森氏は自民党・政務調査会長の中川秀直氏とともに、2年前にシアトルのマイクロソフト本社を訪れ、「ぜひラグビーを引き続きお願いしたい」と挨拶したのだとか

マイクロソフトカップは、日本ラグビーフットボール協会の働きかけで3年間という契約で同社がスポンサーを務めるトーナメント方式の社会人ラグビー大会。今年がその3年目ということもあり、森氏は挨拶の中でも「今日のパーティーを精一杯盛り上げて、マイクロソフトカップを今後も続けたいと思ってもらいたい。ヒューストン氏は学生時代にアイスホッケーをやっていたそうだが、今はラグビーもいいなと言っている(笑)」と盛んにラブコールを送った。


ダレン・ヒューストン氏は、2月5日の決勝戦には「ぜひ参加したい」と意気込みを見せ、さらに参加者には『Xbox360スペシャルエディション』をプレゼントする、と約束した

これに対してヒューストン氏も、「(マイクロソフトカップをスポンサーしていることに)大変誇りを持っている。日本の各地に行っても政治家やメーカーの方に話をするたびに、『ラグビーがお好きなんですね？』と言われるようになった。日本は米国に次いで最も大きな市場であり、日本の社会に貢献するべく努力してきた。このラグビーへの取り組みもその一環。(マイクロソフトでは)子供たち向けのラグビー教室も開いているが、2500人もの参加があった。また、MSNで特集ページを設けたりVisio(Office)のテンプレートも配布している。マイクロソフトのソフトウェアについて、もっと詳しいことが聞きたい方は後で訪ねてきてほしい(笑)」と答え、最後に流暢な日本語で「どうぞよろしくお願いします」と締めくくった。


自身もウィングとしてフィールドを駆け回っていたため、「ついついバックスに目が行きますが、フォワードの力強さも重要！」とラグビーに関する持論を展開した高橋さん。青山学院大学時代の後輩に当たる岩淵選手に、「再起を期待したい」とエールを送った

また、壇上には上がらなかったものの、自身でもラグビーの経験があるという俳優の高橋克典さんが応援に駆けつけ、「(2007年のラグビーW杯招致には敗れたものの)全日本のレベルがどれほどすごいものかは、ラグビーをやってきたものとしてよく分かっている。外国勢とは体の大きさが違うが、小柄な選手にはそれに合った戦いがきっとあるはずで、善戦してくれるだろう。また、子供たちからラグビー選手を育成していき、日本独自の個性あるチームに育ってほしい」「ラグビーを見ている人を熱くさせる、力が湧き出るような試合をお願いしたい」と選手たちにメッセージを送った。


トーナメント抽選の前に、まず2005年の優勝チーム、東芝府中ブレウブルーパスの冨岡鉄平キャプテンからカップの返還が行なわれた		会場には参加8チームのジャージや公式ボールなどが展示された

ところで、会場にはタブレットPCと『Office Visio Professional 2003/Standard 2003』によるスコアブックも展示されていた。これは、Visioのテンプレートファイルとして同社ウェブサイトから無償配布するもので、ステンシル(部品)ウィンドウからトライやPG(ペナルティーゴール)などのイベントをドラッグ＆ドロップすると、選手名や時間などをプルダウンメニューから選ぶだけでスコアが記録できるというもの。結果をCSV形式に書き出すこともできるので、ExcelやAccessを使ってデータ分析などもできるが、主にはアマチュアや観戦者が紙のスコアブックの代わりにデジタルで保存・運用してもらうためのツールだという。公式スコアではないが、同様のソリューションとして野球用(大学野球で実際に導入されている)やサッカー用(ニュージーランドの日本人チームが使っているほか、高校サッカー選手権では公式スコアブックに採用された)のテンプレートを販売しており、海外からも引き合いが来ているとのこと。


トーナメント抽選の結果。トップリーグ優勝の東芝府中と、2位の三洋電機ワイルドナイツは上下端にシードされ、その間の6チームを抽選で決めた		最後は8チームのキャプテンがカップとダレン・ヒューストン氏を囲んでのフォトセッション