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【2006 CES Vol.1】CESの興奮を一足先に体験──仮面舞踏会をイメージした“CES Unvailed”開催

2006年01月04日 20時25分更新

文● 編集部 小林久

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5日からの開催が予定されている“2006 International CES”。その前々日となる3日夜には、関係者向けのレセプション“CES Unvailed”が開催された。

CES Unvailedは“ベールを脱いだCES”という名前のとおり、展示会場に出展される各社の製品を一足先に体験できるもので、出展製品の中から特に画期的な製品に与えられる“BEST OF INNOVATION 2006”を受賞した製品の展示なども行なわれていた。入場時には仮面舞踏会で使用するマスクなども配られ(実際に身に着けている人はいなかったが)、カザノヴァの時代のイタリア人のような装束に身を包んだ楽団による演奏が行なわれたりと、1年に1度の大イベントを盛り上げるための演出が繰り広げられていた。

楽団
生演奏していた楽団

一足先に展示されていたデジタル機器たち

この種の展示会では、ハンドヘルドや携帯情報端末といったカテゴリーの製品が多く登場するのだが、2006 International CESでもそういった製品が多く見られそうだ。CES Unvailedに展示されていた中でも面白いコンセプトを持った製品がかなり多く見られた。傾向としては、動画再生などリッチな機能を提供している点で、無線LANの搭載などはもはや当たり前といった感がある。いくつかピックアップしてみたい。

まずは、米Pepper Computer社が発表した『PepperPad』という製品。8.4インチで解像度800×600ドットの大型液晶ディスプレーのほか、無線LAN機能(IEEE 802.11b)やBluetooth 1.2、1.8インチ20GBのHDDなども搭載している。CPUはXScale PXA270-624MHzで、米インテル社のIntel 2700G Multimedia Accelerator(インテル 2700G マルチメディア・アクセラレータ)を搭載。ウェブブラウジングはもちろんのことMPEG-2形式での動画再生も難なくこなせる。面白い機能としては本体の上部に赤外線端子を装備している点で、多機能リモコンとして利用することも可能だ。重量も1kgを超すが、リッチというのにふさわしいスペックを持った製品といえる。

PepperPad
PepperPad

米AMD(Advanced Micro Devices)社は低消費電力な組み込みプロセッサー『Alchemy AU 1200』を搭載した動画ビューワーを展示していた。4インチ以上の液晶ディスプレーを搭載した『Digital Cube SK C&C Air』と『Humax PMP Platform』という製品で、ともに韓国製。Humax PMP Platformは20GBのHDDを搭載しており、USB 2.0でパソコンなどから転送したMPEG-2動画ファイルを再生することもできるという。Digital Cube SK C&C Airはすでに韓国で発売中。Humax PMP Platformは2006年の早期に米国で販売される予定だという。

Alchemy AU 1200
Humax PMP Platform Digital Cube SK C&C Air
Humax PMP PlatformDigital Cube SK C&C Air

このほか、Bluetooth関連のヘッドセットや携帯型音楽プレーヤーの展示も散見された。

InFusion
オーストラリアのTrian Wirelessが社開発したインターネットラジオ対応の携帯型音楽プレーヤー『InFusion』。IEEE 802.11b/g対応の無線LAN機能を装備。SDメモリーカードを装備し、MP3やWMAファイルの再生のほか、FMチューナーも搭載する
Bluetoothヘッドセット ケンジントンスピーカー
米プラントロニクス社のBluetoothヘッドセット。筒状のパーツを組み合わせることで拡張バッテリーやポケットなどにとめやすいクリップを追加できるのが特徴。金属製で質感も上々だった米ケンジントン社が展示していたiPod用スピーカー。シングルユニットの平面スピーカーだが広がりのある音響を実現できるという
ワイヤレスUSB(1)
米Staccato Communications社が展示していたワイヤレスUSB対応機器。上の写真はデスクトップ用、下の写真はノートパソコンなどにつけるドングル
ワイヤレスUSB(2)
同じくワイヤレスUSB用のコントローラーチップ

エンターテインメントを追求する

今後のAV製品の新潮流を築きそうなのが無線LAN搭載のスピーカーだ。こういった製品はパソコンの周辺機器のような顔をした製品が多いのだが、オーストラリアのAvega Systems社が展示していた『Oyster』は、高価なAV機器といってもいい外見で新しいカテゴリーの製品と言えそうだ。スピーカーにはアンプを内蔵しており、無線経由での接続のほか、光デジタルオーディオ入力端子も装備している。2006年半ばの発売を予定しているという。

Oyster
Oyster。トールボーイタイプとブックシェルフタイプの2つの製品が展示されていた

ビジュアル面でのインパクトという点で、異彩を放っていたのが、米EMA Innovation社のパソコンデスク。パソコンを使いながらそのまま寝っころがれたなら……というマニアの欲求もこれならかなえてくれそうだ!?

EMA Innovationのパソコン机EMA Innovationのパソコン机
PianoWizard キティーギター
米Allegro Rainbow社のピアノ教育システム『PianoWizard』。ゲーム感覚で画面に対応する鍵盤を押していく。単に鍵盤にサインが出るのではなく、昆虫や魚などが画面の下側から上側に順番に上がってくるゲーム性も追加されている。鍵盤とソフト込みで200ドル程度(約2万3000円)と価格も手ごろ会場ではなぜかキティーが徘徊していたのだが、なんと有名ギターメーカーの米フェンダー(Fender Musical Instruments)社がハローキティをデザインしたギターを展示していた
SkyScout 太陽電池搭載バッグ
米Celestron社の『SkyScout』という製品。望遠鏡のようにのぞくと、夜空の星座の名前などがビューファインダーごしに表示されるノートパソコン用かばんなどを開発している米Pacific Design社の太陽電池搭載かばん。BEST of INNOVATIONS 2006を受賞していた

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