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【2006年年頭挨拶ニュースリリース】ヤフー(株)代表取締役社長 井上雅博氏

2006年01月04日 18時07分更新

文● 編集部

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(従業員向けの年頭訓示)

新年、明けましておめでとうございます。
Yahoo! JAPANがサービスを開始してから今年で10周年を迎えます。最初の数年は、入社したいと言う勇敢な人たちに「会社が来年どうなっているかわからないけど、入る?」と念を押していました。それほど、先がどうなるかわからなかった。でも、みんなで確信していたのは「インターネットは絶対にすごくなる」ということでした。「すごくなる」というのは、「今(1996年)の時点で見当がつかないくらい、ずっとたくさんの人が使って、ずっといろいろな使われ方をする」という意味です。自分でインターネットを使ってみて「これだけ便利なものは、絶対にもっと使われるようになる」としか思えなかったからです。それをどうビジネス化するのが一番いいのか最初からわかっていたわけではありませんが、ずっと「お客様に支持されればビジネスとして成り立つはずだ」と信じ続けて、満足度の高いサービスを追求してきました。
そして、この10年でインターネットは確かに広く使われるようになり、インターネットのビジネスもさまざまな分野に広がってきました。

私は、最近「量の10年・質の10年」とよく言っています。これまでの10年は日本のインターネット人口が10倍・100倍と量的に増えたことで成長してきました。でも今後、日本人全員がインターネットを使うようになったとしても今の2倍であり、日本の人口も減っているのだから、これからは「質」を高めることで成長したい、そういう意味です。この「質」は数字であれば「利用頻度」や「利用時間」ですが、サービスとして、企業としての「質」は、お客様からの「信頼」であると考えています。そして、お客様だけではなく、ビジネスパートナー、取引先、そして株主を含めた社会全体から「信頼され続けるYahoo! JAPAN」であることが、これからの成長にとって大切です。
会社自体も、従業員数で10倍・100倍と「量の成長」をしてきました。今後も人数は増えるでしょうが、質の成長も「全社で」していきましょう。たとえば「安心・安全」というのはオークションの悪用防止だけではなく、全従業員に関係ある話で、「質」=「信頼」の大切な要素です。つまり、情報セキュリティ体制の強化、コンプライアンスの遵守、事業の継続性の追求といった基本的なことが全社できちんとできているか、これは、会社のサステイナブルな成長にとって当然のこととして求められることなのです。
このように言うと、「守り」の姿勢だと思われるかもしれませんが、違います。量の成長を知っているYahoo! JAPANだからこそできる質の追求があるはずです。「量」と「質」を掛けあわせた、本当にすごいYahoo! JAPANをこれからの10年で作っていきましょう。もちろん、10年ではなく、5年や1年で作れたらもっとすごいと思います。そのために皆さん一人ひとりが何をできるかということを考えてみてください。今年もがんばりましょう。

(用字用語は原文のまま)

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