日本電気(株)とNECパーソナルプロダクツ(株)は19日、個人向けデスクトップパソコン“VALUESTAR(バリュースター)”の新製品として、“VALUESTAR W”“VALUESTAR SR”“VALUESTAR L”“VALUESTAR X”の4モデル14製品を今月下旬より順次発売すると発表した。
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32インチ液晶ディスプレー内蔵の“VALUESTAR W”上位モデル(型番:VW970/EG) |
今回フルモデルチェンジとなったワイド液晶ディスプレー一体型の“VALUESTAR W”は、4製品中3製品に地上デジタル/BSデジタル&110度CS放送対応の新型チューナーを内蔵し、HD放送を高解像度のまま視聴可能になったほか、
- HD放送をSD放送の解像度に変換しながらの長時間録画に対応
- 著作権保護機能“CPRM(Content Protection for Prerecorded Media)”をサポートし、対応するDVDメディアに書き出した映像をほかの家電製品で再生・視聴が可能
- 2秒でTV画面が表示され、その背後でWindowsの起動が並行して行なわれる(番組表の表示などのため)改良型のインスタントTV視聴機能“ぱっと観テレビ”を搭載
――などが特徴。地上デジタル放送対応のVALUESTAR Wは、ほかに地上アナログ放送対応チューナー(高画質化エンジン“VISITAL(ビジタル)”内蔵)を搭載し、地上アナログ放送とデジタル放送の2番組を同時視聴・録画が可能。残るVALUSTAR Wの1製品およびVALUESTAR SRの上位2製品、VALUESTAR Lの最上位機種(1製品)、VALUESTAR X(1製品)は、2番組同時録画が可能な地上アナログ放送対応の“ダブルチューナー”を搭載する。
VALUESTAR W
- CPU
- Pentium D 820-2.80GHz/Celeron D 346-3.06GHz/Pentium 4 516-2.93GHz
- チップセット
- インテル945G/インテル945 Expressチップセットファミリー(詳細は未公開)
- メモリー
- 512MB(PC2-4200対応DDR2 SDRAM)/最大2GB
- 内蔵液晶ディスプレー
- 32インチワイド(ISP方式)高輝度デジタル液晶ディスプレー/20インチワイド(ISP方式)スーパーシャインビューEX2液晶ディスプレー
- 表示解像度
- 1360×768ドット
- グラフィックス
- チップセット内蔵
- HDD
- 約600GB(約300GB×2)/約400GB
- 光ドライブ
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- TV機能
- 地上アナログ、地上デジタル/BSデジタル&110度CS放送対応/地上アナログ×2
- 拡張スロット
- PCカード TypeII×2、トリプルメモリースロット(SDメモリーカード/メモリースティック(PRO対応)/xDピクチャーカード)
- 通信
- 10/100/1000BASE-T対応Gigabit Ethernet、V.90対応56kbpsファクスモデム
- インターフェース
- USB 2.0×4、IEEE 1394×2、ビデオ入力(D4×1/S-Video×2/コンポジット×2、ダブルチューナー搭載モデルはS-Video×1/コンポジット×1)、オーディオ入出力(光デジタル出力含む)
- 消費電力
- 標準:約223~225W/最大:約336~391W/スタンバイ時:約24W(32インチタイプ)
標準:約149~173W/最大:約250~300W/スタンバイ時:約6~24W(20インチタイプ) - 本体サイズ
- 幅960×奥行き360×高さ604mm(32インチタイプ)
幅702×奥行き360×高さ469mm(20インチタイプ) - 重量
- 約39~40kg(32インチタイプ)
約28~30kg(20インチタイプ) - OS
- Windows XP Media Center Edition 2005
- オフィスアプリ
- Microsoft Office Personal Edition 2003(1製品のみオプション)
- 予想実売価格
- 33万5000円前後から(32インチモデル)
22万5000円前後から(20インチモデル) - 出荷開始時期
- 1月中旬(最下位1製品のみ1月上旬)
今回フルモデルチェンジしたVALUESTAR Wの上位3機種は、新開発の地上デジタル/BSデジタル&110度CS放送対応チューナー&キャプチャーボードを搭載し、前述の2秒で起動する“ぱっと観テレビ”機能や、ハードウェアデコーダー搭載によるウィンドウ表示/“ながら視聴”(ほかのアプリケーションを起動しながらHD放送を視聴可能)といった機能を実現できるのが特徴。特にぱっと観テレビは、背後でWindowsのログオン手順(ユーザー名とパスワードの入力)を自動化するユーティリティーが実行され、Windowsの起動後は画面を切り替えることなくWindows XP MCE上のTV視聴アプリケーション『MediaGarage(メディアガレージ)』へと引き継がれ、録画などの操作が可能になる。なお、最初にTV画面を出したくないユーザーは、電源ボタンのユーティリティーソフトで“PC(Windows)起動のみ”に変更することもできる。
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20インチ液晶ディスプレー内蔵の“VALUESTAR W”(型番:VW770/EG) |
上位2機種で新たに搭載した32インチワイド液晶ディスプレーは、ハイビジョン対応TV向けの液晶パネル(IPS方式)を採用し、輝度500cd/m2、色度域72%、応答速度8msのスペックを持つ。スピーカーは、従来の液晶パネル前面が振動することで発音する“SoundVu(サウンドビュー)”ではなく、両サイドにアルニコマグネット搭載ツィーター&スコーカーの2ウェイスピーカー(合計7.5W+7.5W)と、大容量サブウーファー(15W)を採用。さらに、2.1チャンネルスピーカーで多方向の仮想音源を作り出すバーチャルサラウンド機能“AUTHENSURROUND(オーセンサラウンド)”を搭載する。
このほか、ディスプレー上部などに小物を置く場所が欲しい、というユーザーの声に応えて、1kg程度のものを載せられる天板“ガジェットスペース”を搭載。付属のワイヤレスキーボードは、VALUESTAR Sと同様に本体下部に収納可能で、取り出し/収納に連動してアプリケーションの起動やサスペンドへの移行を行なう“シンクロナイザー”ユーティリティーソフトもプレインストールしている。
VALUESTAR L
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“VALUESTAR L”の最上位モデル(型番:VL770/ED) |
- CPU
- Pentium 4 516-2.93GHz/Pentium D 820-2.80GHz/Celeron D 346-3.06GHz
- チップセット
- インテル945 Expressチップセットファミリー(詳細は未公開)
- メモリー
- 512MB(デュアルチャネルPC2-4200対応DDR2 SDRAM)/最大2GB
- 液晶ディスプレー
- 20インチワイドスーパーシャインビューEX2液晶ディスプレー/17インチ高輝度デジタルTFT液晶ディスプレー/17インチスーパーシャインビューEX液晶ディスプレー
- 表示解像度
- 1680×1050ドット(20インチワイド液晶ディスプレーモデル)
1280×1024ドット(17インチ液晶ディスプレーモデル) - グラフィックス
- チップセット内蔵
- HDD
- 約400GB/約300GB/約250GB/約160GB
- 光ドライブ
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- TV機能
- 地上アナログ×2(最上位1製品)/地上アナログ/非搭載(最下位1製品)
- 拡張スロット
- PCI(ハーフ)×3、PCカード TypeII×2、トリプルメモリースロット
- 通信
- 10/100/1000BASE-T対応Gigabit Ethernet、V.90対応56kbpsファクスモデム
- インターフェース
- USB 2.0×6、IEEE 1394×2、ビデオ入力(S-Video×1/コンポジット×1、TVチューナー搭載モデルのみ)、オーディオ入出力(光デジタル出力含む)
- 消費電力
- 標準:約78~100W/最大:約209~237W/スタンバイ時:約6W
- 本体サイズ
- 幅110×奥行き397×高さ343mm
- 重量
- 約10.2~10.4kg
- OS
- Windows XP Home Edition SP2
- オフィスアプリ
- Microsoft Office Personal Edition 2003
- 予想実売価格
- 18万5000円前後から
- 出荷開始時期
- 1月上旬(下位機種2製品は今月下旬)
スリムデスクトップの中央に光ドライブを配置し、左右対称のデザインに一新された“VALUESTAR L”。最上位機種(型番:VL770/ED)では、CPUにPentium 4 516を採用し、地上アナログ放送のダブルチューナーを搭載。20インチワイド液晶ディスプレーがセットになっている。一方、序列としては2番目だが上位機種(型番:VL590/ED)は、スリムなボディーにデュアルコアのPentium D 820を搭載して、ハイパフォーマンスを売り物にする。
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“17インチデジタル液晶ディスプレーが付属するVALUESTAR LのPentium Dモデル(型番:VL590/ED) |
TVチューナーを内蔵する4製品は、いずれもDVD-RAMに直接TV番組を記録するダイレクト録画をサポート。さらにTV視聴・録画・予約、およびCD/DVDの再生視聴、HDD内のファイル再生をWindowsの起動を待たずに行なえる“インスタント機能”を備える。なお、筐体の変更により、拡張スロット(PCIバス)が従来の2本から3本に増えている。TVチューナー内蔵モデルは2本、非搭載モデルは3本をフルに活用して、購入後の機能強化が図れる。
VALUESTAR SR
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19インチSXGA表示液晶ディスプレー内蔵のVALUESTAR SR(型番:VR700/EG) | こちらは17インチ液晶ディスプレー内蔵モデル(型番:VR500/EG) |
- CPU
- Celeron D 346-3.06GHz
- チップセット
- インテル915 GV
- メモリー
- 512MB(デュアルチャネルPC3200対応DDR SDRAM)/最大2GB
- 内蔵液晶ディスプレー
- 19インチ高解像度スーパーシャインビューEX液晶ディスプレー/17インチ高解像度スーパーシャインビューEX液晶ディスプレー
- 表示解像度
- 1280×1024ドット
- グラフィックス
- チップセット内蔵
- HDD
- 約400GB/約300GB
- セキュリティーチップ
- 非搭載
- 光ドライブ
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- TV機能
- 地上アナログ×2(上位2製品)/地上アナログ
- 拡張スロット
- PCカード TypeII×2、トリプルメモリースロット
- 通信
- 10/100BASE-TX対応Ethernet、V.90対応56kbpsファクスモデム
- インターフェース
- USB 2.0×6、IEEE 1394×1、ビデオ入力(S-Video×1/コンポジット×1)、オーディオ入出力(光デジタル出力含む)
- 消費電力
- 標準:約114~123W/最大:約190~199W/スタンバイ時:約4W
- 本体サイズ
- 幅472×奥行き258×高さ465mm
- 重量
- 約19.6~20.1kg
- OS
- Windows XP Media Center Edition 2005
- オフィスアプリ
- Microsoft Office Personal Edition 2003
- 予想実売価格
- 20万5000円前後から
- 出荷開始時期
- 今月下旬(最上位1製品は1月上旬)
ワイドタイプではない液晶ディスプレー一体型モデル“VALUESTAR SR”の2006年春モデルは、Pentium 4モデルがなくなりCeleron Dモデルの3製品のみがラインナップされる。OSは全機種Windows XP Media Center Edition 2005となり、リモコンからTV視聴や録画、音楽や動画などマルチメディアファイルの再生が可能になったほか、CPUの高速化、HDD容量の増加(400GBモデルの登場)などが図られている。
VALUESTAR X
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デュアルコアCPUを水冷機構で冷やすVALUESTARのフラッグシップモデル(型番:VX970/ED) |
- CPU
- Pentium D 840-3.20GHz
- チップセット
- インテル945 G
- メモリー
- 512MB(デュアルチャネルPC2-4200対応DDR2 SDRAM)/最大2GB
- 液晶ディスプレー
- 20インチワイドスーパーシャインビューEX2液晶ディスプレー
- 表示解像度
- 1680×1050ドット
- グラフィックス
- NVIDIA GeForce 6600GT
- HDD
- 約600GB(約200GB×3、RAID 5構成のため出荷時の利用可能領域は約400GB)
- 光ドライブ
- DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ
- TV機能
- 地上アナログ×2
- ドライブベイ
- 5インチベイ×2(空き1)、3.5インチベイ×4(空き1)
- 拡張スロット
- PCI Express x16×1(空き0)、PCI Express x1×1(空き1)、PCI(ハーフ)×3(空き1)、ExpressCard/54(同/34)×1、PCカード TypeII×1、トリプルメモリースロット
- 通信
- IEEE 802.11a/b/g対応無線LAN(Super A/G、XR)、10/100BASE-TX対応Ethernet、V.90対応56kbpsファクスモデム
- インターフェース
- USB 2.0×7、IEEE 1394×2、ビデオ入力(S-Video×2/コンポジット×2)、オーディオ入出力(光デジタル出力含む)
- 消費電力
- 標準:約136W/最大:約296W/スタンバイ時:約8W
- 本体サイズ
- 幅188×奥行き508×高さ405mm(ラジエーター部含む)
- 重量
- 約17kg
- OS
- Windows XP Home Edition SP2
- オフィスアプリ
- Microsoft Office Personal Edition 2003
- 予想実売価格
- 39万円前後
- 出荷開始時期
- 1月上旬
9月に発表された2005年冬モデルで、デュアルコアCPUに対応する新型水冷ユニットを引っさげて登場した“VALUESTAR X”は、2006年春モデルでも引き続きデュアルコアPentium Dを搭載。従来より高速なPentium D 840を採用したほか、新たに付属リモコンから電源投入が行なえる、USB接続のスティックタイプ無線LANアダプターを標準搭載し、部屋の中でEthernetケーブルを引き回さなくて済むなど、使い勝手を向上したのが特徴。
同社の直販サイト“NEC Direct”では、これら店頭モデルのスペックを好みに応じて変更して購入できる。例えば、CPUをCeleron Dに抑えつつダブルチューナーと20インチワイド液晶ディスプレーをセットにして、録画用にHDDは目いっぱい載せたい、といった要望をかなえられるわけだ。各直販モデルの価格は次の通り。
- VALUESTAR G タイプ W(店頭モデルのVALUESTAR W相当)
- 29万5755円~(デジタルチューナー内蔵モデル)(送料別、以下同)
23万685円~(アナログチューナー内蔵モデル) - VALUESTAR G タイプ L(VALUESTAR L相当)
- 9万7020円~
- VALUESTAR G タイプ SR(VALUESTAR SR相当)
- 17万4930円~
- VALUESTAR G タイプ X(VALUESTAR X相当)
- 11万7810円~
